Kiiteとは、クリプトン・フューチャー・メディアと産業技術総合研究所（産総研）が共同開発した、ボカロ音楽の発掘サービスである。運営はクリプトン社。2019年8月30日から一般に公開された。
概要
KiiteはVOCALOIDを初めとした歌声合成技術を使った楽曲を発掘できるインターネット上の無料のサービスである。
バーチャルシンガー「初音ミク」の発売以降、ニコニコ動画を中心に歌声合成ソフトウェア(主にVOCALOID)を使用した楽曲が爆発的に増加した。今まではその膨大な楽曲の中から視聴者自ら好みの楽曲を探したり、他の人に勧めたりしてこの音楽文化を発展させてきたが、その膨大な楽曲から好みの楽曲を探すのは容易ではなかった。そのため、楽曲を公開しても膨大な楽曲の中に埋もれてしまい、潜在的にその楽曲を好きな視聴者が見つけられず聴いてもらうことができないという問題があった。そこでその問題を解決するためにKiiteでは「音楽発掘」に焦点を当て、従来の受動的な音楽鑑賞だけでなく、能動的な音楽発掘を実現している。
モバイル版
2020年1月27日より、モバイル版Kiiteが公開された。これまでPCでしか使えなかった推薦エンジン、レーダ、新曲チェックが使用可能になった。
3つの特徴
Kiiteには3つの特徴があり、以下のようになっている。
音楽発掘用プレーヤー機能
膨大な楽曲を最初から最後まで聴くと視聴者が費やせる時間内に聴くことができる楽曲が減ってしまう。そこで、楽曲の数秒から数十秒を聴いてその楽曲が好みだった場合は、マイリストに登録する作業を効率よく行うことができる。
サビから聴くことのできる機能[1]も備わっており、あらかじめ自動検出されたサビから聴くと言ったことも可能。
再生中にボタン一つでプレイリストに追加、次の楽曲再生、5秒早送り、5秒巻き戻し、一時停止、再開ができるなど効率的に楽曲を聴くことができる工夫がなされている。
なお、追加したプレイリストなどは他のユーザにも公開され、共有される。
音楽レーダ機能
音声合成の歌手名、投稿日、ジャンル、ソーシャルタグ、再生数などでこれらを絞り込んで検索する事ができる他、「音楽レーダー」と言う音楽印象分析技術によって楽曲の音響信号からその印象を自動分析してその結果も組み合わせて絞り込める。
そして、2次元平面上（印象マップ）に楽曲が「点」として配置され、「軽快」、「激しい」、「のんびり」のようなエリア毎の印象語を参考に、印象マップの1点をクリックするとその周辺の楽曲が視聴候補に選択される。
類似楽曲の検索機能も備わっており、任意の楽曲の中からそれに似た曲調の楽曲一覧を表示させるといった事も可能。
音楽推薦エンジン選択機能
視聴履歴や「お気に入り」リストと、その楽曲の音響信号を解析して得られる曲調に基づいた利用者毎の「お勧め楽曲のプレイリスト」を表示する「デフォルト推薦エンジン」と利用者が自由にカスタムできる「カスタム推薦エンジン」がある。
カスタム推薦エンジンでは、専門的な知識を必要とせずに元となる楽曲を選択して追加するだけでカスタム推薦エンジンを作成できる上、気分によって複数のカスタム推薦エンジンを使い分けることもできる。
更にカスタム推薦エンジンは他のユーザと共有できるので、自分の好みにあったカスタム推薦エンジンを検索してみるのもいいだろう。また、カスタム推薦エンジンはフィードバックを送ったり、推薦の元になる楽曲を追加することでカスタム推薦エンジンを「育てる」ことが可能となっている。
推奨動作環境
PC
OS : Windows(7以降)、Mac OS(10.9以降)
ブラウザ : Firefox(27以降)、Google Chrome(30以降)、Microsoft Edge、Safari(7以降)
モバイル版
関連項目
関連リンク
脚注
子記事
兄弟記事
- なし
- 6
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