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ペドフィリア(英:paedophilia)とは、幼児や小児に対し性衝動を抱く性的嗜好を指す言葉である。略称はペド。
似たような意味を持つ和製英語にロリコンやショタコンなどがあるが実際ある意味ではそれらを包括した単語であると考えても大きな間違いではない。
言葉と概念の由来
語源そのものは古代ギリシア文明における社会的、制度的少年愛=パイドピリア(paidophilia)である。これが後のキリスト教的文化において否定的意味を与えられ、精神医学の用語とされた。
その後学問上では専ら性倒錯として扱われてきたが、今日の精神医学では性嗜好障害とされている。
日常的な用法
未成年に対する性愛を指す語句として欧米などで広く用いられている。日本においてもほぼ同様の意味で用いられているが、単語自体に猟奇的な意味合いや医学用語上のマイナスイメージが含まれることが多いためみだりに使用するのは避けた方がよい場合もある。
しかし、単純にロリコンよりも対象が幼い場合をペドフィリアと呼び分けているだけのケースも多く、その線引きも時と場合によって曖昧である。
また、ペド=ペドフィリアとは上記のように性的嗜好を指す言葉であるが、ペドフィリアの性的関心の対象足りうる人物、キャラクターをペド、ペドキャラなどと呼ぶ場合もある。こうした用法は和製英語のロリコン・ショタコンと同様である。
医学上の定義
厳密には定められていないが、大まかな定義としては、年齢が13歳以下かつ当人より5歳以上年下の児童に対し持続的に性衝動を抱くこととされている。 また、ロリコンやショタコンとは違って動作の主体および対象の性別には制限がなく、男性→女児or男児、女性→男児or女児のいずれにも適用可能。
ちなみにたまに「ロリコン・ペドフィリア=幼児への暴行衝動を持つ犯罪者予備軍!」などと決め付ける者がいるがそれは大きな誤りである。
そういった者は本来「チャイルド・マレスター」と定義され、混同している者が存在するのはマスメディアの報道の影響が大きいとされる。
残念ながらそういったチャイルド・マレスターの中に小児性愛の傾向がある者が皆無というわけではなく、「小児性愛者が事件を起こした場合の方が被害が大きくなった」という判例などから「ほら見ろやはりロリペドは危険だ!」と主張する識者も存在する。
が、あくまでロリコン(ショタコン)・ペドフィリアは小児が「好き」「単に性的嗜好を持っている事」であるのに対し、チャイルド・マレスターの場合「本来は成人女性への性愛を持つが、それに恐怖を抱く・嫌悪しているがために満たされない性衝動を無力な小児に向ける」「要するにそいつらはロリコンでも何でもない、小児性愛者ではなく弱い者に性的衝動を吐き出しただけに過ぎない、故に性的嗜好は無関係」という研究結果・主張もなされている。
最近の研究では実際チャイルド・マレスターの中に小児にのみ性愛を向ける人間の割合は非常に少ないという結果も示され、安易な結び付けは止すべきであろう
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