ジャニー喜多川とは、実業家・アイドルプロデューサーである。米国軍人だったこともある。
「ジャニー」(Johnny)とは米国人としての本名である「ジョン・ヒロム・キタガワ」(John Hiromu Kitagawa)のうち、「John」の愛称である。日本国籍としての本名は喜多川擴(きたがわ ひろむ)。
概要
日本の最大手男性アイドル事務所だった「ジャニーズ事務所」の創設者にして社長であったことで、そして後述する問題から同社の終焉の原因となったことで著名。
かつては「Most no.1 singles produced by an individual」(個人として最も多数のチャート1位シングル曲をプロデュースした人物)として、様々な分野の「世界一」を載せる『Guinness World Records』(ギネス・ワールド・レコーズ)に掲載されていた。1974年から2010年までの間に、彼がプロデュースした40以上のアイドルグループによる232曲が、音楽チャートの1位を獲得していたことを受けての掲載だった。
また、「Most concerts produced by an individual」(個人として最も多数のコンサートをプロデュースした人物)としても掲載されていた。2000年から2010年までの間に、彼がプロデュースした8,419回のコンサートを受けての掲載であった。
(ただしこれらのギネス記録は、後述する性加害問題が大きく報じられた2023年に掲載が取り下げられた。)
超大手芸能事務所の長でありながら、会見の場などに自らが登壇することは乏しかった。ジャニーズ事務所の大成功から権力も絶大なものがあって、彼のイメージを著しく損ねるようなセンシティブな話題(後述)はテレビ局などで一切放映されなかった(ただし「彼自身が圧力をかけていた」という明確な証拠は無く、ジャニーズ事務所内のその他の人物の方針であった可能性もあるが)。2019年に亡くなったときに、日本国内のマスコミとは違ってしがらみがないイギリスBBCが伝えた記事には、こう記されている。[1]
ジャニーズ事務所は業界であまりに圧倒的な存在だったため、ジャニー喜多川氏を批判することはほとんど不可能だった。強大なジャニーズ事務所を脅かそうと挑む人は、日本の主要メディアには皆無だった。
また、長い芸能業界歴から多数の芸能業界の大物との個人的友誼も深かった。これらの特徴から「影の権力者」的な、謎めいた大物としてのイメージを持たれることもあった。
一方でそれとは真逆の、「所属アイドルやその候補生たちに「You(ユー)」という二人称で呼びかける」「~でやってるからさ、ユー、来ちゃいなよ」などの特徴的な言葉遣いを複数の所属アイドルがネタにする、アイドルらから自分に敬語を使われることを嫌う、「社長」ではなく「ジャニーさん」と呼ばせる、などと、気さくさをうかがわせるエピソードも多かった。ただし自分以外への礼儀には厳しく、アイドルや候補生がスタッフらに挨拶を欠かすなどの礼を失した行為をすると厳しく叱ることもあったという。
また、「思い付き」のように唐突にアイドルらのグループ結成やデビューを決定することがあったなど、奇抜な人物であったとされる。
風貌としては「ふつうのおじさん」(年を経てからは、おじいさん)といった感のある人物であり、あからさまな大物風であるとか、著しく特徴的ということはなかったという。「椅子を並べているおじさんがいるな、と思ったらその人がジャニーさんだった」などの体験談も複数ある。前述のように登壇したりといった表舞台に立つ/素顔が映像に残ることを嫌ったためか、世に出ている写真は「帽子とサングラス姿」であることが多いが、素顔の写真も少数ながら世に出ている。
2019年6月18日に体調不良で病院に緊急搬送され、解離性脳動脈瘤破裂によるくも膜下出血と診断。その約3週間後の7月9日に亡くなった。9月4日には東京ドームにて「お別れの会」が開かれ、当時の内閣総理大臣安倍晋三氏からの弔電も読み上げられた。その弔電は「日本中に、たくさんの勇気と感動を与えてくださり、本当にありがとうございました。」との言葉で結ばれている。
経歴
ジャニー喜多川の父「喜多川諦道(たいどう)」は、高野山真言宗の僧侶だった人物。諦道は、アメリカ合衆国カリフォルニア州ロサンゼルスにある「高野山米国別院」に1924年に派遣され、後に同院の第三代主監にもなった。
彼と妻がアメリカ滞在中に生まれたのが、長女泰子(メリー喜多川)、長男眞一、次男擴(ジャニー喜多川)の三きょうだいである。彼らは米国生まれであるために米国籍も持つことになる。親しい人から呼ばれていた擴の幼いころのあだ名は「ヒー坊」で、「ひろむ」の頭文字であったと思われる。
擴がまだ幼児であった1930年代に、諦道僧正の高野山米国別院主監の職は後任に引き継がれ、喜多川一家は日本に帰国する。その後第二次世界大戦が勃発し、擴少年らは戦火を避けて疎開するなどの体験をしたという。
終戦後、18歳の若者であった擴は1949年11月に姉や兄とともに渡米。同国での生活には、以前暮らしていた高野山米国別院の人脈を頼りにした。この高野山米国別院には文化の紹介・振興を目的とした大きなホールを備えており、日本からアメリカに公演に来た芸能人らはこのホールを劇場代わりに使うこともあった。また、付近には著名な日本人写真家「宮武東洋」の写真館があり、芸能人がそこで写真を撮影することもあった。ヒー坊はこの写真館もよく訪れており、撮影された芸能人の写真を客に販売するなどの仕事もしていたともいう。このような経歴が、後に芸能関係の仕事に入る下地となったかと思われる。
だが、米国籍があったことから、1952年に米軍に入り朝鮮戦争に参加(1960年代の雑誌には「ジャニー・喜多川氏は、ハイスクールに在学中、十七歳で兵役志願、朝鮮戦争に従軍した。」と記すものもある[2])。1年半の兵役を経て、日本国内での米国関係の仕事に就いた。そうしているうち、二十代前半の青年だったジョン・ヒロム・キタガワは、近所の少年らを集めて野球チームを結成することになった。この野球チームのチーム名が「ジャニーズ」である。少年らの一人(一説によるとあおい輝彦)が、「ジャニーさん(ジョンの愛称)のチームだからジャニーズ」と単純な発想で提案したのが名の由来だともいう。
そしてある日、ジャニーは野球チーム「ジャニーズ」の中でもショービジネスの見込みありと踏んだ4人の少年らを選抜(一緒に観に行った映画『ウエスト・サイド物語』に強く感化された、といった話もある)し、芸能事務所「名和プロダクション」が運営していた養成所「新芸能学院」でレッスンを受けさせた(院長の名和太郎の妻である真砂みどりは、大阪松竹歌劇団 (OSK) にメリーが在籍していたときからの友人であった)。
そして、アイドルグループ「ジャニーズ」としてデビューさせたのである。この4名は真家ひろみ、飯野おさみ、中谷良、あおい輝彦。いわば「ジャニーズのアイドルの初代」という立場である。
その後、ジャニーは1962年に「ジャニーズ」を率いて新芸能学院を退所、独立して「ジャニーズ事務所」を創業した。だが、この時に円満に退所したわけではなかったようで、「新芸能学院」側からの訴訟騒ぎに発展していたようだ。当時の週刊誌にその騒動についての記事が掲載された記録がある。
その後の経過は「ジャニーズ事務所」の記事を参照。プロデュースした多くのアイドルを人気者に押し上げ、押しも押されぬ超一流のアイドル事務所へと成長させていった。この成功には、社長であるジャニーだけではなく、長年副社長を務めた姉のメリー喜多川の尽力もあったという。
少年らに対する性加害
(※本節では、閲覧する方の感情に配慮して直接的な表現を抑えています。ですが、リンク先のページに直接的な表現が含まれている場合があるため、リンク先を閲覧する際にはご注意ください)
上記のように大成功を収めた人物であるのだが、その経歴に長年付きまとっていたのが、「関係した少年らに対して不埒な行為を行っている」という説である。
その情報元は、主にその不埒な行為の被害者と主張する少年ら(糾弾した時には成人して「元少年」になっていた人物が多いが)などからの糾弾であった。
こういった多数の証言については、2023年4月14日に公開されたウェブメディア『THE HEADLINE』による以下の記事が、出典も明らかにしつつ詳細にまとめており、大いに参考となる。
ただし、実際にこれらの行為が実行されていたとすれば明らかに法律に触れているのであるが、刑事事件として立件されたことは一度もなかった。
逆に、これらの糾弾が虚偽であれば、「道義上大変に問題のある行為を行っていたという謂れのない濡れ衣を何度も着せられてきた」ということになり、こちらも明らかに告訴ものであろう。だがジャニーがこれらの糾弾者を訴えて、この行為に関する点で勝訴したという報道も、やはり一度もなかった。
一方、この「不埒な行為」を含む様々なジャニーズ事務所の問題点を報じた週刊誌『週刊文春』とジャニーズ事務所間で民事裁判が争われたことはある。詳しくは「週刊文春の報道と、訴訟」の節で後述するが、この「不埒な行為」以外の争点に関してはジャニーズ事務所側の言い分が一部認められて週刊文春側がある程度の賠償金を命じられているが、同時に「不埒な行為」に関しては、週刊誌側の取材内容(取材相手である元ジャニーズに所属していた少年2名の証言内容)が信頼できると裁判所に判断されてしまっている。
その後、2023年には後述するBBCの報道番組や元ジャニーズ Jr.の「カウアン・オカモト」氏による記者会見などを契機として、ジャニー喜多川氏による性加害の問題が各種報道機関などで広く報道されるようになりはじめた。
そして同年5月にジャニーズ事務所は「外部専門家による再発防止特別チーム」を立ち上げ、調査活動を依頼。同年8月にはこの再発防止特別チームからの調査報告書が公開され、その報告書においてはジャニー喜多川氏による性加害について「紛れもない事実」であると明記された(後述)。
疑惑の浮上 ―1960年代の報道―
古くは、前述の1960年代の「新芸能学院」とのトラブルの際に既にこの話が浮上している。
週刊誌『週刊サンケイ』の1965年3月29日号に、「“ジャニーズ”売り出しのかげに」というタイトルの記事が掲載されている。この記事によれば「新芸能学院」との裁判の場において、同学校の代表は、生徒から「ジャニー氏が、変なことをしたんです」と、“みだらな行為”について聞いたと証言していたのだという。
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1968年に出版された一種の芸能スキャンダル暴露本『タレント帝国 : 芸能プロの内幕』(竹中労、現代書房)に、その騒動の中で語られた「十四名の少年がジャニーから受けた被害」という話について記されている。[3]
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このトラブルの際は、アイドルグループ「ジャニーズ」のメンバー4名などが「記憶にない」といった趣旨の証言をしたために大きな問題に発展しなかったと言われる。
暴露本
だが、彼ら4名のうちの「中谷良」は二十数年後の1989年に出版した暴露本『ジャニーズの逆襲』内で、本当はジャニーから不埒な行為を受けていたが、説得されて嘘の証言をしてしまっていたと記している。
今だからこそ言える、いや、言わなくてはならない。私は、裁判で嘘の証言をしてしまいました。私もジャニーズのみんなも全員ジャニーの犠牲者だったのです[4]
- ウェブメディア「サイゾーウーマン」の、同書籍に関する記事(2010年のもの、前編)
- ウェブメディア「サイゾーウーマン」の、同書籍に関する記事(2010年のもの、後編)
- ウェブメディア「サイゾーウーマン」の、同書籍に関する記事(2018年のもの)
また、ジャニーズ事務所の人気アイドルグループだった「フォーリーブス」のメンバーだった「北公次」も1988年に暴露本『光GENJIへ』を出版している。この書籍の中にはかなり赤裸々な表現がある。
北公次はこの暴露本をシリーズ化して何冊も出しているが、その中の一冊で1989年に出版された『さらば!!光GENJIへ』では、「フォーリーブス」の後輩グループである「ジューク・ボックス」のメンバーだった「小谷純」と「やなせかおる」も寄稿しており、この2名もかなり衝撃的な体験を語っている。
元「ジャニーズJr.」だった「平本淳也」が1996年に出版した『ジャニーズのすべて 少年愛の館』という暴露本では、「自分はうまく逃げた」と言った趣旨のことを記しつつも、他の人物がジャニーの行為の対象となっていたことを明記している。
ジャニーズ事務所に所属していた歌手「豊川誕」が1997年に出版した『ひとりぼっちの旅立ち―元ジャニーズ・アイドル 豊川誕半生記』という自伝的書籍では、毎晩ジャニーに「自由にされ続けた」ことを記している。この書籍の特殊な点は、上記の件について「辛い仕事」と明かしつつも他の暴露本と異なり「彼を恨む気持ちはなかった」とも語っていること。豊川誕はジャニーが亡くなった後に東京ドームで取り行われた「お別れの会」にも参列している。逆に言えば、ジャニーに悪意や恨みを持っていない人物でもそういった出来事があったことを自伝に記していた、ということでもある。
2005年には元「ジャニーズJr.」で光GENJIのメンバー候補だったとも語る「木山将吾」が暴露本『Smapへ』を出版。こちらも非常に直接的な表現が並ぶ。
- ウェブメディア「サイゾーウーマン」の、同書籍に関する記事(2010年のもの)
- ウェブメディア「サイゾーウーマン」の、同書籍に関する記事(2018年のもの、その1)
- ウェブメディア「サイゾーウーマン」の、同書籍に関する記事(2018年のもの、その2)
- ウェブメディア「サイゾーウーマン」の、同書籍に関する記事(2022年のもの)
週刊誌
週刊現代の報道と、メリーの激怒と、雑誌側の謝罪
1981年には、講談社の週刊誌『週刊現代』が「アイドル育成で評判の喜多川姉弟の異能」というタイトルの、メリー喜多川・ジャニー喜多川の姉弟に関する特集記事を掲載した。しかしその記事内に、この不埒な行為に関する話題が含まれていた。[5]
その結果どうなったかというと。
上記の『週刊現代』が発売されてしばらくして、別の週刊誌『週刊文春』が「大講談社を震え上がらせたメリー喜多川の"たのきん"操縦術」と題した記事を載せ、週刊現代の記事内容にメリー喜多川が激怒しており「少女雑誌の三分の一は、ウチのタレントのグラビアと記事でもっているわけですからね。それがどういうことを意味するか、十二分におわかりだと思いますけど」などと語っていた、と記している。[6]
さらにしばらくして、雑誌『現代の眼』に当時連載されていたノンフィクション作家・評論家の「柳田邦夫」氏による「柳田邦夫の週刊誌ジャック」という記事の1981年7月号掲載回「取材記者諸君、ヘコタレルナ」において、このような記述がある。[7]
(前略)だという事実を、『週刊現代』が書いたことに怒り、講談社の出版物には以後、たのきんトリオを含む一切のタレントの写真、取材を断わる」と言い出したから講談社は困ったわけだ。『月刊少女フレンド』『月刊ミミ』『ミスヒーロー』『ティーンアイドル』などの少女雑誌を抱える講談社としては、たのきんトリオの写真が載せられないとなると、ガックリくるのは当然で、だから「編集部もマッサオ」という結果になっているのだが、こうした事態ぐらいで<正社員>がマッサオになるようでは、名を出している取材者たちはどういうカオツキをすればいいの?――と言いたくもなる。
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https://twitter.com/sharoushi_M/status/1646165599171624967
また数年後、雑誌『政界往来 = Political journal』の1985年8月号に掲載された「弾左門」による「芸能レポーター・記者のあきれた"狂態"を斬る」記事には、こう記載されている。[8]
当時『週刊現代』の該当記事を書いた「元木昌彦」は、ジャニー喜多川が亡くなって2週間後にネットメディア『PRESIDENT Online(プレジデントオンライン)』に掲載された記事[9]にて、以下のような回想を記している。
記事が出て、講談社の社内は大騒ぎになった。ジャニーズ事務所が「今後、講談社には、一切うちのタレントを出さない」と通告してきたのである。
しばらくして、私に一言もなく、会社は私の『婦人倶楽部』への異動を発表した。講談社は、私を『週刊現代』から外すことで、ジャニーズ側と手打ちをしたのである。怒り、呆れ、辞めようと思ったが、私には勇気もカネもなかったから、思いとどまった。
ジャニーズ側は、私の件で、出版社を黙らせるにはこの手に限ると考えたのだと思う。講談社は社員を蔑ろにして、目の前の儲けを優先したのである。
FOCUS
1989年には、新潮社の写真週刊誌『FOCUS』の同年8月11・18日号でもこの問題が扱われた。
記事の本題自体はジャニーズ事務所出身の有名タレントの写真だが、ジャニーズ事務所を辞めた人物が語る、14歳で事務所に入ったばかりの頃にジャニー喜多川氏によって為されたという「行為」に関する証言を含む文章も掲載されている。
週刊文春
1999年の週刊文春報道と、訴訟
1999年には、週刊誌『週刊文春』がこれらの暴露本に記されているような「行為」も含めてジャニーズ事務所を糾弾する特集連載を、数週に渡って掲載した。[10]
これらの連載のうち、不埒な行為に関するものは主に1999年11月11日号、1999年11月25日号、1999年12月9日号に掲載された3つである。2023年には『週刊文春 電子版』や『文春オンライン』にてアーカイブ公開もされている。ただしこのアーカイブ版記事には「※記事の本文には今日的に不適切な表現が含まれておりますが、資料としての価値を鑑みて当時のまま掲載しています」「※プライバシー保護などの観点から本文やタイトルなど一部編集をしている場合があります」との注釈も付されているが。
- 《ジュリー社長退任で新社長へ》「全ての発端はこの記事」ジャニー喜多川氏“性加害問題” ジュニアたちを誘い込んだ“合宿所”の様子「パンツやパジャマが置いてあり…」《全文公開》 | 文春オンライン(1999年11月11日号)
- ジャニーズの少年たちが『悪魔の館(合宿所)』で強いられる“行為” | 週刊文春 電子版(1999年11月11日号)
この連載についてジャニーズ事務所側は大きく問題視し、訴訟を行った。この裁判では、東京高裁で行われた第2審において週刊文春が取材した少年ら2名が証人として法廷に出廷し、自らがジャニー喜多川から受けたとする被害について証言した。また、週刊文春が取材した少年ら10人以上の音声証言の書き起こしも提出された。そして、東京高裁は彼らの証言が信頼できると判断し、この被害の部分は真実であると認められると判断を下した。ジャニーズ事務所側はこの判決を不服として上告しようとしたが、上告は棄却されたため、この裁判所判断が確定している。
この裁判内容については、以下の法律事務所のサイト内のコラムページにて、判決文などを引用して詳述している。
仮にジャニー喜多川の言うとおり少年らが嘘の供述をしているのだとすれば、どうして多くの少年らがわざわざウソの供述をするのか、その理由自体が理解しがたい。何しろこの訴訟は少年らが起こしたものではないし、また少年らは非公開の法廷で自らの被害を訴えているのだから、金銭目的でなかったことも明らかである。
上記のとおり、一審原告[11]は、『だけど、先生が、今、うそ、うそとおっしゃいますけど、彼たち[12]はうその証言をしたということを、僕は明確には言い難いです。』と供述しているのであって極めて不自然であり、かえって、この供述部分は、甲30の記載内容の真実性についても重大な疑問を抱かせるものというべきである。」(太字引用者)[13]
だが、この週刊文春の報道や、この裁判の結果を大きく扱った日本のメジャーなメディアは皆無だった。
しかし、アメリカの『The New York Times』はこの報道に注目し、2000年1月にはこの問題を扱った記事を掲載した。
この記事内では、『The New York Times』の記者が週刊文春の協力のもとに「1970年代にジャニーズ事務所にマネージメントされていた、十代のアイドルグループの元メンバー」であるという当時40歳代の男性から、被害の証言を得ることに成功している。
''I didn't like what was going on,'' he said. ''But if I said no I would have been kicked out and there was nowhere else for me to go.''
(和訳例:「僕はあの時起こったことが好きじゃなかった」、そう彼は語った。「でも、もし僕がノーと言ったら、僕は追い出されていただろうし、僕には他に行くところなんてなかった」)
また2005年には、イギリスの『The Guardian』誌がこの週刊文春の報道および訴訟の結果についてや、前述した北公次や平本淳也による暴露本について記した記事をウェブサイトに掲載している。
ニュース解説ウェブメディア「The HEADLINE」が 2023年4月12日に掲載した以下の記事では、この訴訟の争点がよくまとめられている。この記事は、東京地方裁判所においてこの事件記録の閲覧申請をして得た情報に基づいているとしている。
また、法律関連ウェブメディア「弁護士ドットコム」が2023年5月13日に掲載した以下の2つの記事でも、当時の訴訟について記されている。
- ジャニーズと裁判で戦った文春側・喜田村弁護士「とにかく勝つという一心だった」 - 弁護士ドットコム
- なぜ東京高裁は「ジャニーズ性加害」を「事実」と認定できたのか 1999年文春報道の裁判 - 弁護士ドットコム
2023年の週刊文春報道
2023年には、後述するイギリスBBCのテレビドキュメンタリー『Predator: The Secret Scandal of J-Pop』(日本語タイトル『J-POPの捕食者 秘められたスキャンダル』)の放映を受けて、週刊文春が「元ジュニア」であるとする人物の新たな証言を報じた。
まず、同年3月15日配信の『文春オンライン』の記事で新たな証言を紹介しつつ、詳細は同日配信の『週刊文春 電子版』及び同年3月16日発売の『週刊文春』2023年3月23日号に掲載している。
- ジャニーズ事務所“性加害問題”新たな元ジュニアが被害告白「当時僕は13歳、口でされました…」 | 文春オンライン
- 《ジャニーズ性加害》新たな元ジュニアが被害告白「13歳の僕をジャニーさんは…」 | 週刊文春 電子版
さらに、同年3月22日配信の『文春オンライン』の記事でもまた別の証言を紹介しつつ、詳細は同日配信の『週刊文春 電子版』及び同年3月23日発売の『週刊文春』2023年3月30日号に掲載している。
- 「突然、ディープキスを…」また新たな元ジュニアがジャニー喜多川氏の性加害を告白 ジャニーズ事務所は事実確認に回答せず | 文春オンライン
- 「14歳を襲ったジャニー喜多川」性加害「新証言」とNHK「沈黙の罪」 | 週刊文春 電子版
さらに、同年同年3月29日配信の『文春オンライン』の記事でもまた別の証言を紹介しつつ、詳細は同日配信の『週刊文春 電子版』及び同年3月30日発売の『週刊文春』2023年4月6日号に掲載している。
さらに、同年4月5日配信の『文春オンライン』の記事では元ジャニーズJr.「岡本カウアン」氏による実名・顔出しでの証言を紹介しつつ、詳細は同日配信の『週刊文春 電子版』及び同年4月6日発売の『週刊文春』2023年4月13日号に掲載している。
- 「計15回はあった」初めての実名・顔出し告発 元ジャニーズJr.岡本カウアン氏が語るジャニー喜多川氏性加害 | 文春オンライン
- 「ジャニーさんに15回されました」被害少年がついに実名、顔出し告発 | 週刊文春 電子版
さらに、2023年4月12日には同日行われた「岡本カウアン」氏の記者会見(後述)を報じる記事を『文春オンライン』に掲載。
同日には、さらに新たな証言者(8人目)となる元ジャニーズJr.の証言を報じる記事も『文春オンライン』に掲載された。詳細は同日配信の『週刊文春 電子版』及び同年4月13日発売の『週刊文春』2023年4月20日号に掲載している。
- 「ジャニーさんと性的な接触をしてないと先に進めない」 ジャニーズ8人目「性被害ジュニア」の証言 | 文春オンライン
- ジャニー喜多川“被害少年” 8人目の証言「僕は社会的に強姦された」 | 週刊文春 電子版
2023年4月19日には、さらに新たな証言者(9人目)となる元ジャニーズJr.の証言を報じる記事も『文春オンライン』に掲載された。さらにもう一名の証言者(10人目)の語った内容も含めた詳細は同日配信の『週刊文春 電子版』及び同年4月20日発売の『週刊文春』2023年4月27日号に掲載している。
- 「白いブリーフを渡され」「襲われたら助けて」ジャニー喜多川氏9人目の被害者の告白 | 文春オンライン
- 2人の元ジュニアが新告白 人気アイドルは僕に言った。「昨日、入れられちゃった」 | 週刊文春 電子版
2023年4月26日には、さらに新たな証言者(11人目)となる元ジャニーズJr.の証言を報じる記事も『文春オンライン』に掲載された。さらに追加の内容を同日配信の『週刊文春 電子版』及び同年4月27日発売の『週刊文春』2023年5月4・11日合併号に掲載している。
- 「あの時抵抗できなかったから何をやってもダメなんだ」ジャニーズJr.被害少年が語る「自尊心を破壊された」ジャニー喜多川氏の性加害 | 文春オンライン
- 〈ジャニーズ性加害〉相談担当は国分、松岡、村上、菊池 | 週刊文春 電子版
2023年5月9日には、さらに新たな証言者(12人目)となる元ジャニーズJr.の証言を報じる記事も『文春オンライン』に掲載された。この人物は顔出し&実名で、13歳時にジャニー喜多川氏から受けたという被害について証言している。さらに追加の内容が同日配信の『週刊文春 電子版』及び同年5月10日発売の『週刊文春』2023年5月18日号に掲載されている。
- ジャニー氏は地方公演で13歳のジュニアを襲った「涙が止まりませんでした」元ジュニアの橋田康氏(37)が実名・顔出しで告白 | 文春オンライン
- ジャニー喜多川“性加害” 新たな被害者が実名顔出し告白「話をしたら両親は泣きました」 | 週刊文春 電子版
2023年5月13日には、過去に匿名で週刊文春の取材に応じた元ジャニーズJr.の男性が、改めて顔と実名を公開して証言した記事が『文春オンライン』に掲載された。13歳の頃にジャニー喜多川氏から受けたという被害についてや、当時のジャニーズJr.たちの中での性被害に関する認識について語っている。こちらは本来は『週刊文春』ではなく『文藝春秋』に掲載されている連載記事「ルポ男児の性被害」の第3回である前後編記事での前編で、前後編は同日配信の『文藝春秋 電子版』に掲載されている。
- 《ジャニー氏がベッドに入ってくる感触で目が覚めた》元ジャニーズJr.二本樹顕理さん(39)が13歳当時の性被害を実名告発 | 文春オンライン
- 《実名告発》ジャニー喜多川氏から受けた継続的な性暴力「同世代のJr.は“通過儀礼”と…」 | 文藝春秋 電子版
この人物はこの告発記事より12年前の2011年に、帰国子女や留学生に関するウェブサイトでインタビューを受けている[14]。その際にも既にこの告発記事内で語ったことと一致するような内容(「某有名アイドルグループ」に入ったこと。世界観が変わるような、「大人の世界って汚いな」と思うようなことを見聞きしたこと。エンターテインメントの世界で普通の人だったら経験しないようなことを経験してしまい精神的に落ち込み聖書に救いを見出したたこと、など)を詳細はぼかしながらも話しており、信憑性が増す。
2023年5月17日には、これまでのような元ジャニーズJr.ではなく、ジャニーズ事務所の元スタッフからの被害証言を報じる記事も『文春オンライン』に掲載された。この人物は16、17歳の時に高校を中退して芸能界への憧れで家を飛び出し、付き人になるためジャニー喜多川氏のもとを訪れ、ジャニーズのあるアイドルグループの付き人になったという。そして合宿所にて、ジャニー喜多川氏から行われた行為について証言している。
2023年5月24日には、かつてジャニーズのアイドルグループ「忍者」のメンバーであった「志賀泰伸」氏による証言を報じる記事も『文春オンライン』に掲載された。志賀氏は顔出し&実名で、ジャニー喜多川氏から受けたという被害について証言している。文春は
英BBCが番組でジャニー喜多川氏の性加害を取り上げて以降、小誌はこれまで12人の元ジャニーズJr.の男性たちの証言を伝えてきた。だが、実際にデビューまで果たしたジャニーズのアイドルから性被害の証言を得るのは、初めてのことだ。これまでの元ジュニアたちの告白には、「売れなかった腹いせで言っている」などと、心ない意見もあった。だがデビュー組である志賀氏の登場は、そういった声をかき消すことになる。
とこの記事内で記した。また、さらに追加の内容が同日配信の『週刊文春 電子版』及び同年5月25日発売の『週刊文春』2023年6月1日号に掲載されている。
- ジャニーズ・デビュー組から初の性被害告白 元「忍者」志賀泰伸氏(54)が「30回から40回くらいは性的虐待があった」 | 文春オンライン
- 「ジュリーさん知ってたでしょ」元忍者・志賀泰伸が初告白 紅白に出場した人気グループも被害者だった | 週刊文春 電子版
2023年5月31日には、元ジャニーズJr.の男性が顔と実名を公開して証言した記事が『文春オンライン』に掲載された。中学生だった頃にジャニー喜多川氏から受けたという被害について語っている。さらに追加の内容が同日配信の『週刊文春 電子版』及び同年6月1日発売の『週刊文春』2023年6月8日号に掲載されている。
2023年6月21日には、元ジャニーズ事務所のロックバンド「男闘呼組」に短期であるがメンバーとして在籍していた男性が証言した記事が『文春オンライン』に掲載された。18歳だった頃にジャニー喜多川氏から被害を受けそうになり、思わずジャニー喜多川氏に膝蹴りを入れてしまったというエピソードについて語っている。さらに他の元ジュニアなどが語る内容も合わせて、同日配信の『週刊文春 電子版』及び同年6月22日発売の『週刊文春』2023年6月29日号に掲載されている。
- 「ユー! ズルいよ!」性加害を拒否した僕にジャニー喜多川は言った 男闘呼組・元メンバー土田一徳氏「35年目の告白」 | 文春オンライン
- 「東山君、知ってるでしょ」元男闘呼組“土田一徳” 怒りの告発 元ジュニア「無理です」と逃げたら翌日からシカト | 週刊文春 電子版
2023年6月28日には、元ジャニーズJr.で音楽番組やドラマへのレギュラー出演歴もある男性が実名や顔を出して証言した記事が『文春オンライン』に掲載された。中学生だったころにジャニー喜多川氏から受けたという性被害について語っている。さらに他の元ジュニアなどが語る内容も合わせて、同日配信の『週刊文春 電子版』及び同年6月29日発売の『週刊文春』2023年7月6日号に掲載されている。
- 「ジャニーさんがお尻に自分でクリームを塗って…」元ジャニーズJr. 石丸志門氏が求められたおぞましい性行為 | 文春オンライン
- 〈実名証言〉肛門性交強要、ジュニアをパンツ1枚で写真撮影…ジャニー喜多川「性加害の実態」 | 週刊文春 電子版
2023年7月1日には、元ジャニーズ所属のアイドルでレコードデビューも果たしていた男性が顔を出して証言した記事が『文春オンライン』に掲載された。入所してから数日たったころに、合宿所でジャニー喜多川氏から受けたという性被害について語っている。
2023年7月5日には、匿名の「K」氏による証言の記事が『文春オンライン』に掲載された。1974年に当時14歳の少年だったK氏はジャニー喜多川氏の元に履歴書を送ったところ会うことになり、その後ジャニー氏の部屋に泊まることになった。そのときにジャニー氏から性被害を受けたのだという。他にもホテルで被害を受けたという元ジュニアL氏・M氏の事例とともに、同日配信の『週刊文春 電子版』及び同年7月6日発売の『週刊文春』2023年7月13日号に掲載されている。
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2023年8月22日には、元ジャニーズJr.の男性が実名や顔を出して証言した記事が『文春オンライン』に掲載された。1998年に当時13歳の中学2年生だった男性はジャニー喜多川氏の元に履歴書を送ったところ会うことになり、その後ジャニー氏の自宅マンションに泊まることになった。そのときにジャニー氏から性被害を受けたのだという。さらに、2000年の夏に退所するまでの約2年間で、計200回の性被害にあったという。後にCDデビューしたジュニアからかけられた言葉、そしてハワイ撮影における性加害の実態とともに、さらに詳しくは同日配信の『週刊文春 電子版』及び同年8月23日発売の『週刊文春』2023年8月31日号に掲載されている。
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2023年10月8日には、1975年から1976年にかけてジャニーズJr.として活動したという男性が実名や顔を出して証言した記事が『文春オンライン』に掲載された。豊川誕やJOHNNY'S ジュニア・スペシャルなどのバックダンサーを務めていた当時のこの男性もジャニー氏の自宅兼合宿所のマンション「ドミ麻布」で被害に遭っており、周囲の人間も同様に被害に遭っていたという。さらに詳しくは同日配信の『週刊文春 電子版』に掲載されている。
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2023年10月13日には、1974年に半年ほどフォーリーブスの付き人を務めたという男性が活動名や顔を出して証言した記事が『文春オンライン』に掲載された。深夜に他の付き人たちと雑魚寝しているところを知らない男性に呼ばれて、移動した先で裸にされて被害を受け、後にその人物がジャニー喜多川氏だったと知ったのだという。さらに詳しくは同日配信の『週刊文春 電子版』に掲載されている。
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2023年10月18日と23日には、田原俊彦やシブがき隊のチーフマネジャーを務め、1975年に3人組グループ「ジャニーズ・ジュニア・スペシャル(JJS)」のリーダーとしてレコードデビューした元所属タレントでもあった男性が名前や顔を出して証言した記事が『文春オンライン』に掲載された。1972年に16歳でジャニーズ事務所で働き始めたころ、ジャニー喜多川氏から数十回の性加害を受けていたのだという。さらに詳しくは同日配信の『週刊文春 電子版』及び同年10月19日発売の『週刊文春』2023年10月26日号に掲載されている。
- 「ジャニー氏は16歳の僕にブランデー、タバコの煙を口移し」レコードデビューも果たした元ジャニーズマネジャーが実名顔出しで明かす“50回の性被害”「フランケンシュタインにジャニー氏が扮し…」 | 文春オンライン
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- 田原俊彦のマネジャーが性被害初告白「16歳にブランデーを口移しで…」《ジャニー喜多川氏性加害問題》 | 週刊文春 電子版
2023年10月18日と23日には、滝沢秀明氏や今井翼らと同期でジャニーズ事務所に入所した元ジャニーズJr.の男性が名前や顔を出して証言した記事が『文春オンライン』に掲載された。1995年、入所から約1ヶ月あまりが経ったころ、合宿所で寝ていた時にジャニー喜多川氏から性加害を受けたのだという。さらに詳しくは同日配信の『週刊文春 電子版』に掲載されている。
- 退所後は暴走族とつるみ、20代は流されるままに生きて…“タッキー&翼と同期”元ジャニーズJr.(42)が実名顔出し告白「覚悟を決めました」《ジャニー喜多川性加害問題》 | 文春オンライン
- 「レッスン場で壮絶ないじめが…」餃子職人になった“タッキー&翼の同期”元ジャニーズJr.(42)が実名顔出し初告白《ジャニー喜多川性加害問題》 | 週刊文春 電子版
FRIDAY
講談社から出ている写真週刊誌『FRIDAY』は、後述するようにこの問題が大きく話題となった後に誌上で取り上げるようになった。
2023年9月14日発売の2023年9月29日号では、「自分はジャニーズ事務所所属ではなかったが、子役をしていた16歳の頃に他の小さな芸能事務所の人間の仲介でジャニー喜多川氏と引き合わされ、その晩にジャニー喜多川氏に口腔性交された」という59歳男性の顔出しでの証言記事を掲載している。
この証言が事実であれば、ジャニー喜多川氏の性加害の対象はジャニーズ事務所内に留まっていなかったことになり、さらにはジャニー氏と仕事上の関係がある人々が彼に「被害者を斡旋していた」可能性も浮かび上がる。
この記事は2023年9月21日に『FRIDAYデジタル』でネット公開もされた。
国会質問
2000年:阪上善秀 衆議院議員
上記の1999年の週刊文春の特集記事を受けてか、平成12年(西暦2000年)には国会議員「阪上善秀」が国会においてこの問題について質問に出したことがある。
センシティブな箇所はなるべく避けて引用する(リンク先には発言全体が掲載されている)。
- 第147回国会 衆議院 青少年問題に関する特別委員会 第5号 平成12年4月13日 | テキスト表示 | 国会会議録検索システム (以下の阪上善秀議員の質問は、発言番号38番から)
なぜ少年たちがこんな行為に耐え忍んでいるかといえば、ジャニー喜多川社長に逆らうと、テレビやコンサートで目立たない場所に立たされたり、デビューに差し支えるからというのであります。
私は独自の調査で、ジャニーズ事務所に所属していたことのある少年の母親の手紙を手に入れました。少し長くなりますが、御紹介をさせていただきます。うちの現在高校二年生の息子も、中三の冬にオーディションに合格し、約一年間ジャニーズジュニアをしていましたが、事務所からのコンタクトがなくなり、自然にやめたような形になりました。ずっと後になって息子から聞いたのは、オーディションに受かってから初めてレッスンに行ったとき、先輩のジュニアから、もしジャニー喜多川さんから、ユー、今夜はホテルに泊まりなさいと言われたとき、
(中略)
今テレビでにこにこして踊っているジュニアたちは、陰ではそんなつらい思いをしておるかと思うとかわいそうです。
こういう内容であります。こういうことが事務所でまかり通っているわけであります。
ジャニー喜多川氏は、親や親権者にかわって児童を預かる立場であります。児童から信頼を受け、児童に対して一定の権力を持っている人物が、(中略)
そんな折、私は、知り合いの芸能プロダクションの元社長からこんな話を聞いたのであります。ジャニーズ事務所が日本の芸能界を牛耳っているため、ジャニーズ事務所に逆らうとタレントを引き揚げられて番組ができなくなってしまうというのであります。それで、テレビ局は遠慮して、ジャニーズ事務所に関する不祥事を放送できないそうであります。マスコミ、新聞においても、ニューヨーク・タイムズがこの問題を報じておるのにもかかわらず、日本のマスコミはへっぴり腰だという批判を受けておるのもその辺に根拠があるのではないかとおっしゃったのであります。
2023年:浜田聡 参議院議員
2023年3月9日には、後述するイギリスBBCのテレビドキュメンタリー番組『Predator: The Secret Scandal of J-Pop』の内容を受けて、参議院議員の「浜田聡」氏が参院総務委員会にてNHKの林理恵専務理事に対して質問を投げかけた。
本番組の内容や過去の週刊文春の報道内容を踏まえて、NHKに対してこういった問題を報じてこなかったこと、およびNHKの番組にジャニーズ事務所のタレントを起用してきたことについて問う内容であった。
以下の国会生中継のニコニコ生放送ページにて、タイムシフト視聴できる。該当箇所は再生時間6:25:44から6:29:35。
ウェブサイト
ARAMA! JAPAN
2021年1月1日に、海外向けの日本情報発信サイト「ARAMA! JAPAN」が掲載した、元ジャニーズJr.でグループ「7 MEN 侍」のメンバーだった「前田航気」に対するインタビュー記事。
記事掲載後、割とすぐに何らかの原因で記事中から特定の部分が削除されたのだという。
この件については、同サイトの「open post」(公開投書)のセクションにて以下のようなやり取りがなされている。
gus(※サイト利用者)
「I know this is open post, and that interview article is just right below open post thread but I REALLY want to keep this in light for the foreseeable future.
(和訳例:ここが公開投書だってことも、このインタビュー記事が公開投書スレッドのすぐ下にあるのも知ってるけど、当面の間はこの文章を目立つ場所に留めておきたいです。)
"(該当部分の引用 やや刺激的な文章のため本記事では自粛。以下のリンク先を参照)"」light(※別のサイト利用者)
「I noticed this part of the interview got deleted from the post.」
(和訳例:「インタビューの中のこの部分が記事から削除されてるのに気づいたんだけど」)
ライブ配信動画
元ジャニーズJr.のミュージシャンKAUAN OKAMOTO(岡本カウアン)は、2022年11月13日にYouTubeでライブ配信した動画「GaaSyy ✕ KAUAN OKAMOTO 緊急生配信」にて、かつてジャニーズJr.に所属していた少年の頃にジャニー喜多川から受けた被害について赤裸々に語った。
この件は反響を呼び、様々なウェブメディアなどがこの件を取り上げた。ジャニーズ事務所に質問状を出したメディアもあったようだ。
BBCのテレビドキュメンタリー
イギリスの公共放送/国営放送テレビ局であるBBCのチャンネル「BBC Two」は、2023年3月7日火曜日の夜21:00(現地時間。日本時間では3月8日水曜日の朝6:00)に59分のテレビドキュメンタリー『Predator: The Secret Scandal of J-Pop』(日本語タイトル『J-POPの捕食者 秘められたスキャンダル』)を放送した。
また、「BBCワールドニュース」において日本語版が2023年3月18日(およびリピート放送が3月19日)にも放映。
BBCワールドニュース公式サイト内の番組情報ページによれば、番組の概要は以下の通り。
ジャニー喜多川氏が創設した男性のみのタレント事務所「ジャニーズ事務所」は、日本の芸能界を圧倒的な影響力で支配してきた。事務所は日本でスーパースターになるための登竜門であり、若い少年たちを訓練する「工場」として、日本のポップ・アイドル文化の中心に君臨している。
一方で、喜多川氏には、所属する少年たちに対する性的搾取の疑惑がつきまとってきた。しかも、密室でささやかれていただけではない。全国的な報道機関が取り上げ、その一部は民事裁判で認定された。それでも、喜多川氏は晩年まで国の宝とされ、2019年に87歳で亡くなった後も、今なお崇拝されている。
この番組では、ジャーナリストのモビーン・アザーが日本を訪れ、喜多川氏から性的虐待を受けたという人たちに話を聞く。そして、疑惑は長きに渡り噂されてきたにもかかわらず、ファン、メディア業界、そして日本社会が彼を英雄視し続け、その遺産が今も繁栄している驚愕の現実を知る。
番組は、日本のポップカルチャーの大物、ジャニー喜多川氏の性的虐待の事実と、メディアに与えた強い影響力を調査し、社会が見て見ぬふりをすることの残酷な結果を明らかにする。
さらに、2023年6月17日には、日本語字幕版がYouTubeにて無料公開された。
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https://twitter.com/bbcnewsjapan/status/1670051162522030080
この番組のさらなる詳細については、「J-POPの捕食者 秘められたスキャンダル」の記事を参照されたい。
日本外国特派員協会での記者会見
岡本カウアン氏の記者会見
上記のBBCによるドキュメンタリー番組が日本でも反響を呼んでいた2023年4月12日には、前述の「KAUAN OKAMOTO(岡本カウアン)」氏が「日本外国特派員協会」(略称FCCJ)において記者会見を開催し、自らが過去にジャニー喜多川から受けた被害について語った。
一時間以上にわたったこの記者会見の様子は、上掲の「ニコニコ生放送」のタイムシフト視聴、および以下の共同通信公式YouTubeチャンネルに投稿されているノーカット映像記録から確認できる。
この記者会見に対しては、「共同通信」「時事通信」「AP通信」「AFP通信」「毎日新聞」「朝日新聞」「読売新聞」「産経新聞」「日本経済新聞」「BBC」「CNN」などの国内外の大手報道機関なども報じ、多数のウェブメディアも記事を掲載した。
- 元ジャニーズ「性的行為受けた」 カウアン・オカモトさんが会見 | 共同通信
- 性被害は「組織的問題」と識者 元ジャニーズ歌手主張に | 共同通信
- 「ジャニー氏から性被害」 元ジャニーズが公表:時事ドットコム
- Musician Kauan Okamoto alleges talent manager assaulted him | AP News
- ジャニーズ元所属タレント、創業者による性被害を会見で告発 写真5枚 国際ニュース:AFPBB News
- 元ジャニーズ「性的行為受けた」 岡本カウアンさん、会見で証言:東京新聞 TOKYO Web
- 「ジャニー喜多川氏から性的被害」 元ジャニーズJr.歌手が会見 | 毎日新聞
- 「ジャニーさんから性被害」元ジャニーズJr.会見 「未遂」証言も:朝日新聞デジタル
- (社説)ジャニーズ 「性被害」検証が必要だ:朝日新聞デジタル
- 「全部恨むと汚れてしまう」元ジャニーズJr.告白までの葛藤と決意:朝日新聞デジタル
- ジャニー喜多川氏から性的行為を受けた、元ジャニーズ事務所所属男性が公表…「15歳の僕に悪いこと」 : 読売新聞
- 「前社長から性的被害」元ジャニーズ所属歌手会見 - 産経ニュース
- 「前社長から性的被害」 元ジャニーズ所属歌手会見 事務所「コンプラ徹底」 - 日本経済新聞
以下はこの件について報じた各種ウェブメディア。多数のサイトが報じ、複数の記事を投稿しているサイトもあることから記事の数が非常に多いため、スクロールボックス化している。確認したい方はスクロールを。
- 元ジャニーズJr.の岡本カウアンさん「ジャニー喜多川さんから性被害、中学卒業前だった」 - 弁護士ドットコム
- ジャニー氏の「性加害」証言、沈黙してきたメディアに責任は? NHKディレクターの問いかけ - 弁護士ドットコム
- ジャニーズ性加害問題、週刊文春編集長が指摘する「メディアと事務所の利益共同体」 - 弁護士ドットコム
- ジャニーさん「性加害」疑惑、テレビ局が報じないヤバい理由 - 弁護士ドットコム
- 元Jr.岡本カウアンさん、会見で「性的被害」訴え テレビ報道あればジャニーズ入り「多分なかった」: J-CAST ニュース
- 「グダグダ言うな」「迷惑」元ジャニーズJr.性的被害告発に心ない非難 「被害者なのに...」諫める声: J-CAST ニュース
- 【全文】元Jr.のカウアン・オカモトが「ジャニー喜多川氏の性加害」会見で語ったこと|ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
- 日本人が「ジャニーズの夢」から覚めるとき|ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
- ジャニー喜多川氏の性加害を証言 元ジャニーズJr.の会見でNHKが質問 視聴者の関心は今後の報道に|日刊ゲンダイDIGITAL
- 元ジャニーズJr.カウアン・オカモト氏「生々しい性被害告発」の覚悟…ジャニーズは会見しないのか|日刊ゲンダイDIGITAL
- 元Jr.カウアン・オカモト氏「国際社会に向けた性被害告発」で“ジャニーズ世界進出”が困難に|日刊ゲンダイDIGITAL
- ジャニーズに突き付けられた創業者の性加害という“負の遺産”…問われるメディアの存在意義|日刊ゲンダイDIGITAL
- ジャニーズ「紅白出場枠」激減危機 …元Jr.カウアン氏"性被害告発"で国際社会から厳しい目|日刊ゲンダイDIGITAL
- ジャニーズJr.「性加害告発」の余波…民放は報道と忖度まみれの制作・編成が“せめぎ合い”|日刊ゲンダイDIGITAL
- ジャニー喜多川氏に「感謝の気持ち」さえ抱く元Jr.とファンの心理…専門家はストックホルム症候群を指摘|日刊ゲンダイDIGITAL
さらに、翌日2023年4月13日にはNHKが16時のニュース番組でこの記者会見について地上波テレビで報じ、またウェブメディア「NHKニュース」にも16時11分付で記事を掲載した。当日ではなく一日経った「翌日」という点で、NHKがこの問題を報じることに慎重となっていることが伺える。
ジャニー喜多川氏に関するスキャンダルが地上波テレビで放送されるのは異例な事であり、「NHKがテレビで報じた」こと自体をニュースとして伝えるウェブメディアもあった。
- NHK、ジャニー喜多川さんの「性的行為」問題報じる…夕方の5分ニュースで - 弁護士ドットコム
- NHKが1日後に報じる。「ジャニー氏からの性的行為」を告発する記者会見 | ハフポスト NEWS
- NHK、ジャニーズ事務所の性加害問題を初報道 各キー局は未だ沈黙 - KAI-YOU.net
- 元ジャニーズ歌手の性的被害、NHKも報じる。報じたメディア、報じないメディアはどこか(藤代裕之) - 個人 - Yahoo!ニュース
- NHK、ジャニー喜多川元社長「性加害」報道も夕方枠のみ。「アリバイ作り」疑う声も – SAKISIRU(サキシル)
- ジャニー喜多川の性犯罪をNHKが報道 民放は? | アゴラ 言論プラットフォーム
- NHK、ジャニーズ性加害報道を「きちんと発信している」 メディア総局長が説明 - 産経ニュース
会見翌々日の2023年4月14日には、テレビ東京および日本テレビが自社サイトにて報道映像を公開した。
- ジャニーズ前社長から「性的被害」と会見|テレ東BIZ(テレビ東京ビジネスオンデマンド)
- 「ジャニーさんから性的被害受けた」被害の主張うけ…ジャニーズ事務所「コンプライアンス順守の徹底など、進めてまいる所存」日テレNEWS
この記者会見に触発されての証言
2023年4月20日には、ものまね芸人/インパーソネーター/カポエイラ指導者の「マイコーりょう」氏が自らのYouTubeチャンネルにて、この岡本カウアン氏による記者会見に触発されたとして、1980年代に自分がジャニーズJr.であったことを初めて明かし、
「自分は合宿所に泊まることがなかったのでジャニー喜多川氏から性的行為を受けるようなタイミングはなかったが、周囲のジャニーズJr.からはそういったことがあると聞いていた」
ことなどを語る動画を公開した。
カウアン氏の記者会見に触発されたと思われる、元ジャニーズJr.の顔出し・実名での証言はその後続くことになるが、この「マイコーりょう」氏の証言はその中でも最初期のものであった。
とても若い岡本カウアン君が あんなに勇気を出して この事を告発したのに
民放のテレビ局と一緒で 僕自身もその事を知っているのに ずっとダンマリでいるのか? ということに自問自答しまして
いや、発言すべきだ という気持ちになりました
と語っている。
だが、この動画を公開することで自らのタレントとしてのキャリアが絶たれる可能性についてもやはり考慮はしていたようであり、
正直 これを 動画をアップして マイコーりょうというタレントがテレビでは見れなくなるのかな という 予想もしてます
わざわざ 損する方の道を選んでるのかなとも思いますが
逆に この心の中ずっと抱えていた闇の部分を 放つことで 僕はこの呪縛から解放されるのかな という 部分ね メリットもあります
まぁ わかってくれる人はわかってくれると思って
などとも語っている。
マイコーりょうさん、話して頂いて有難うございます。
「心の中にずっと抱えてた闇の部分を話せて呪縛から解放された」
その言葉の意味がよくわかります。皆さんも沢山のコメントありがとうございます
一人一人が考える機会になることがまず大切なことだと思ってます。
引き続きよろしくお願いします。
と、お礼のコメントが寄せられている。
橋田康氏の記者会見
2023年5月26日には、元ジャニーズJr.の「橋田康」氏も「日本外国特派員協会」(略称FCCJ)において記者会見が開催された。橋田氏は2023年5月9日の『文春オンライン』の記事で、実名&顔出しでジャニー喜多川氏から行われたという性被害について証言していた人物。
この記者会見にて橋田氏は自らが体験したという喜多川氏からの性被害を告白した上で、類似事件の再発棒牛に向けた児童虐待防止法改正を求めた。橋田氏やカウアン氏を含めた、実名で性被害を告白している元ジャニーズJr.4名が発起人となった署名活動を始めることも明かした
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https://twitter.com/824_MOL/status/1661987451152502788
また、同様に喜多川氏から被害を受けた人々の声を集めてジャニーズ事務所に届ける窓口になりたいとも語った。ジャニーズ事務所自体も窓口を設けると発表しているが、「ジャニーズ事務所側に直接被害を申し出ることに抵抗がある」といった声も聞こえてくるためであるという。
- 元ジャニーズ橋田さん「ジュリー社長、僕たちの思いと向き合って」、 事務所との「架け橋になりたい」 - 弁護士ドットコム
- 「一刻も早くクリーンに」 元ジャニーズ橋田さん会見―東京:時事ドットコム
- 元ジャニーズ橋田康さん「全く知らなかったということはないと思う」…性加害問題で反論 : 読売新聞
- 〈会見速報〉ジャニー喜多川氏性加害問題 元ジュニア被害者・橋田康氏(37)が日本外国特派員協会で記者会見「ジャニーズ事務所には被害者たちへの謝罪と対応を求めたい」 | 文春オンライン
- 「早く問題が終結してほしい」 元ジャニーズJr.の俳優が会見 性加害問題で - 産経ニュース
- 「ジュリー社長、僕たちの思いに向き合って」 元ジャニーズ所属俳優 - 産経ニュース
- 「ジュリー社長は知っていたはず」 元ジャニーズJr.の橋田康さん、性加害問題で - 産経ニュース
- 虐待防止法の改正を 署名訴え 性被害告白の元ジャニーズJr.会見:朝日新聞デジタル
ジャニーズ事務所からの声明
以上のように、2023年3月のBBCのテレビドキュメンタリー『J-POPの捕食者 秘められたスキャンダル』および2023年4月12日の岡本カウアン氏による記者会見の影響によりジャニーズ事務所への批判が高まる中の2023年4月21日、同事務所は取引先の音楽関連会社などに以下の文書を送付したという。
同日、東京新聞が全文を掲載して報じたほか、ジャーナリスト「尾形聡彦」氏が自らのTwitterにその文書の画像も投稿した。
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https://twitter.com/ToshihikoOgata/status/1649363680084250624
この文書については、下記のように他の新聞・テレビなどの報道機関も報じている。
- ジャニーズ事務所が性被害疑惑調査 所属タレントらに聞き取り:朝日新聞デジタル
- ジャニーズ事務所「問題なかったわけではない」 タレントへの“性被害”疑惑 | TBS NEWS DIG
- ジャニーズ事務所が説明文書 性加害訴え受け、取引先に - 産経ニュース
- ジャニーズ事務所 タレントら聞き取り “性的行為”会見などで | NHK
- ジャニーズ事務所が性加害告発の説明文書を送付 相談窓口設置へ | 毎日新聞
- ジャニーズ事務所 “性的被害”会見受け所属タレントらにヒアリング 取引先に文書で報告|日テレNEWS
- ジャニーズ事務所が聞き取り 所属タレントや社員に|FNNプライムオンライン
これらの報道によれば、この文書はあくまで「取引先」に対しての通達文書であって、所属タレントのファンらや報道各社に対する公的な声明文というわけではないようだ。
ジャニーズファンらによる署名活動
2023年4月には、上記のカウアン・オカモト(岡本カウアン)氏による日本外国特派員協会での記者会見と、その会見について多くの大手メディアが小さくしか扱わなかったことなどにショックを受けたというジャニーズファンら4名が団体「PENLIGHT ジャニーズ事務所の性加害を明らかにする会」を立ち上げた。
この団体は、2023年4月19日にオンライン署名サイト「Change.org」にて、ジャニー喜多川氏による性加害の検証と謝罪をジャニーズ事務所に求めるための署名活動を開始。
2023年5月11日には「1万6125筆の署名を事務所に提出した」と発表する記者会見を東京都内で開催し、「被害者の声に誠実に耳を傾け、この問題がなぜ見過ごされてきたのか説明をしてほしい」と訴えた。この記者会見については同日、朝日新聞デジタルや、TBSのテレビ番組『Nスタ』や『news23』でも報道された。
- ジャニーズファンら、第三者調査求め署名郵送 性被害疑惑「説明を」:朝日新聞デジタル
- ジャニーズに“性被害”検証求め約1万6000人が署名 元ジャニーズJr.カウアンさんが訴えたこととは | TBS NEWS DIG
- ジャニーズ事務所「今週末公式にお伝えする」とコメント “性被害”検証求め約1万6000人が署名 | TBS NEWS DIG
- 元ジャニーズJr.の男性らが性被害証言 ジャニーズ事務所「今週末公式にお伝えする」【news23】 | TBS NEWS DIG
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https://twitter.com/temari_custom/status/1656662870338441219
『news23』では、10分以上にわたった報道の締めくくりとしてメインキャスターの小川彩佳アナウンサーがこう語った。
「取材に応じてくださったカウアンさんは、『疑惑について、当時からメディアが報じていたら、ジャニーズ事務所に行くことはなかった』とも、話されていました。はたして、報道機関がどれだけこうした被害を報道してきたのか。少なくとも私たちの番組ではお伝えしてこなかったという現状があります。その中でこのカウアンさんの発言は非常に重く、この言葉には向き合わなければならない、と感じています。今後番組では、こうした訴えをしっかりと受け止め、報道していきたいと考えています。」
また、翌日2023年5月12日には日本テレビの夕方の報道番組「news every.」でもこの会見について放映された。
ジャニーズ事務所の謝罪と、見解・対応についての説明
そんな中、2023年5月14日の夜に、ジャニーズ事務所はその時点の社長「藤島ジュリーK.」が説明・謝罪する70秒の動画と、謝罪及び見解と対応を説明する文章を、公式サイトにて公開した。
ただし、この謝罪は「当社創業者である故ジャニー喜多川による性加害問題につき、大きな失望とご不安を与えてしま」ったことについてのものであり、性加害が事実あったかについては「「事実」と認める、認めないと一言で言い切ることは容易ではなく、」として、この時点では明言を避けるものであった。
この動画および文章は大手のテレビ放送局各局や新聞社、通信社などでも報道された。
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https://twitter.com/nhk_news/status/1657720242821316609
- ジャニーズ事務所社長「深くお詫び」 性被害の訴え受け | NHK
- 【全文】ジャニーズ事務所 見解と今後の対応 | NHK
- 【全文】「ジャニーズ事務所」の藤島ジュリー景子社長が動画で謝罪し見解発表 故ジャニー喜多川氏“性加害”問題で | TBS NEWS DIG
- ジャニーズ藤島社長「問題なかったとは思っていない」 説明全文:朝日新聞デジタル
- 「故ジャニー喜多川による性加害問題について ジャニーズ事務所の見解と対応」全文 - 産経ニュース
- ジャニーズ性被害、藤島社長「知らなかった」 第三者委は設置せず | 毎日新聞
- ジャニーズ事務所社長、故喜多川氏の性加害問題で謝罪 写真5枚 国際ニュース:AFPBB News
社長が顔出しで謝罪した点について、これまでと比べれば改善していると一定の評価をする声もあったが、「なぜ記者会見ではなく動画公開なのか」「知らなかったとのことだが、知らなかったはずがない」といった趣旨の批判の声も挙がった。
その中には、これまで性被害について顔を、または顔と名前を出して証言していた元ジャニーズJr.の男性たち複数も含まれていた。
- 「『知らなかった』では通らない」 ジャニーズ社長謝罪に元Jr.ら:朝日新聞デジタル
- ジャニーズ事務所の説明「あきれる」 30年前に告発した元ジュニア:朝日新聞デジタル
- 「ジャニーズは第三者委員会の設置を」ジュリー社長謝罪動画を見て性暴力被害者・二本樹顕理さん(39)がコメント | 文春オンライン
- 元Jr.「うやむやにせず認めてほしい」ジャニーズ事務所“性加害”に見解も“第三者委員会設置しない”【news23】 | TBS NEWS DIG
また「第三者委員会を設けると、本件でのヒアリングを望まない人物もヒアリング対象となってしまう可能性が大きいため、別の方法を選ぶことにした(要約)」という説明がなされたが、専門家やジャーナリストの中からはこの点に関する批判の声も複数挙がっていた。
その後、同月26日にはその第三者委員会に代わる調査チームとして、「外部専門家による再発防止特別チーム」が立ち上げられた。チームの中心メンバーはかつて第49代検事総長も務めた経歴のある弁護士「林眞琴」を座長に、精神科医の飛鳥井望、臨床心理士の齋藤梓の3名。さらに「アンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業」の弁護士6名が調査補助者として特別チームの事務局を務めた。この調査チームの調査結果については「外部専門家による再発防止特別チームの調査結果報告」の節で後述する。
『クローズアップ現代』での特集
2023年5月17日には、NHKの報道・ドキュメンタリー番組『クローズアップ現代』が、急遽予定を変更してこの問題を特集した回「“誰も助けてくれなかった” 告白・ジャニーズと性加害問題」を放映した。
この番組は、この問題を番組自体の主題として扱った特番としてはNHKで初めて、そして民放を含めた地上波テレビ番組全体でも初めてのものであり、ある意味では「時代の変化」をはっきりと示す歴史的なものであった。
この番組のさらなる詳細については、「“誰も助けてくれなかった” 告白・ジャニーズと性加害問題」の記事を参照されたい。
TBSの報道
NHKからはわずかに出遅れたが、民放のテレビ局「TBS」も2023年5月からは積極的な報道を開始。
2023年5月25日には、衛星放送チャンネル「BS-TBS」で平日夜のゴールデンタイム19時30分から放映している大型報道番組『報道1930』にて、この話題を特集。YouTubeでもこの番組内容を公開した。
さらに、2023年6月17日には地上波のゴールデンタイムに放映している大型報道番組『報道特集』の前半においてこの問題を特集。YouTubeでも番組内容を公開した。
また同日、ウェブサイト「TBS NEWS DIG」において番組内容をテキスト化したものも公開している。
なお、これらYouTube動画や「TBS NEWS DIG」ではなぜか省かれているが、この特集の最終版ではキャスターらによる、これまでなぜ自社が報道してこなかったのか、について顧みて自己批判する内容のコメントが入っていた。
この『報道特集』での特集については『J-CASTニュース』や『文春オンライン』においても報じられており、それらの記事内では各キャスターのコメントが確認できる。
- ジャニーズ性加害問題に「責任を感じます」 TBS「報道特集」が自己批判...局と事務所の「深い関係」にも言及: J-CAST ニュース
- 《ジャニー喜多川氏の性加害》TBS「報道特集」“総ざんげ”のキャスターに唯一欠けていた視点とは | 文春オンライン
さらに、2023年8月5日にはやはり『報道特集』にて約70年前の性被害の証言について特集した。こちらについては本記事「1950年代の被害に関する証言」の節を参照されたい。
また、2023年9月3日にはやはり『報道特集』にてさらにこの問題を特集。前述の1960年代の「新芸能学院」のトラブルの件を知る人物やジャニーズJr.として所属していた頃に性被害を受けたと語る人物へのインタビュー映像、また前述のようにかつて暴露本を出した「北公次」氏による告発ビデオの内容も紹介した。YouTubeでも番組内容を公開した。
また同日、ウェブサイト「TBS NEWS DIG」において番組内容をテキスト化したものも公開している。
1950年代の被害に関する証言
タブロイド日刊紙『日刊ゲンダイ』は2023年7月4日、紙面にて、俳優・音楽家の「服部吉次」氏がかつて自身が幼少期にジャニー喜多川氏から受けたという被害について語った内容を報じた。
その内容によれば、服部吉次氏の父親である服部良一氏は有名な作曲家であり、仕事の関係で訪米したときに喜多川家と家族ぐるみの知人となった。そして喜多川擴(ジャニー喜多川)青年は後日、米国軍人となって朝鮮戦争に従軍したのちに日本に戻り、それから服部家に出入りするようになった。そして、服部吉次氏が8歳だったころに、自宅の部屋で喜多川擴から凌辱されたのだという。
服部吉次氏は、前述の「マイコーりょう」氏と同様に、「カウアン・オカモト氏ら実名で告発した方たちに対する敬意」に触発されてこの性被害の告発を行ったと述べている。
この内容は翌日2023年7月5日には、日刊ゲンダイのウェブメディア『日刊ゲンダイDIGITAL』にも掲載された。
またこの記事は前後編記事の前編であり、後編は2023年7月5日の日刊ゲンダイに掲載された。
この後編記事も、翌2023年7月6日には『日刊ゲンダイDIGITAL』にも掲載された。
その後編記事によれば、最初の凌辱の後にもジャニー喜多川氏は二年くらい続き、服部家にきて吉次氏と一緒に寝たときに同じ行為を繰り返していたのだという。また、ジャニー喜多川氏の野球チームの少年3人と吉次氏、そして吉次氏の友人1名をジャニー喜多川氏が引率して、服部良一氏の軽井沢の別荘に泊りがけで遊びに行ったことがあり、その夜にはジャニー喜多川氏は寝ている5名の少年らを順繰りに渡り歩いたとも語っている。
これらの告発内容が正しければ、これまで知られていた最初の被害報道である1960年代の「新芸能学院」での出来事からさらにさかのぼり、1950年代からジャニー喜多川氏は幼い少年に対して性加害を行っていたということになる。
2023年7月15日には、服部吉次氏および友人の男性の二名が東京都内で上記の内容について記者会見を行った。
- 【国民栄誉賞作曲家次男・服部吉次氏らが会見】ジャニー喜多川氏の性加害の原点/70年前、小2の子供に何をしたのか<ジャニーズ事務所問題を追う>尾形聡彦×望月衣塑子 - YouTube(会見全体の動画。性被害について直接的に描写されるためか、年齢制限動画となっている)
- 個人による、上記の動画の要約文字起こしツイート
同日以後、報道各社もこれを報じた。
- ジャニー氏が70年前に性加害 服部良一氏次男の俳優が証言 | 共同通信
- ジャニー喜多川氏が70年前に性加害 服部良一次男の俳優が証言 - 産経ニュース
- 「70年前、ジャニー氏から自室で性被害」俳優の服部吉次さんが証言:朝日新聞デジタル
- 服部良一氏の78歳次男「ジャニー喜多川氏から幼少期に性被害受けた」…都内で会見 : 読売新聞
- 「70年前、ジャニー喜多川氏から性加害」 服部吉次さんら証言 | 毎日新聞
- 「その日の夜、ジャニー喜多川氏は5人を次々に襲った」…俳優服部吉次さんらが証言した70年前の性被害:東京新聞 TOKYO Web
- ジャニー喜多川氏「性加害問題」で新証言 服部吉次さんと友人が明かした壮絶被害と恐怖の記憶|日刊ゲンダイDIGITAL
さらに、2023年8月5日には前述のTBSの有名テレビ番組『報道特集』でも、服部良一氏と友人の証言について特集された。YouTubeでも番組内容が公開されている。
また同日、ウェブサイト「TBS NEWS DIG」において番組内容をテキスト化したものも公開している。
国連人権理事会による調査
2023年7月から8月にかけては、国連(国際連合)人権理事会の「ビジネスと人権」作業部会が日本政府と日本企業が人権をめぐる義務や責任にどう取り組んでいるか調査するために来日した。
その調査の一環として、同作業部会はこのジャニー喜多川氏による性加害疑惑の問題について、被害を訴えている当事者らやジャニーズ事務所にヒアリングを実施。
2023年8月4日にはその結果について記者会見が行われ、「数百人が性的搾取と虐待に巻き込まれるという、深く憂慮すべき疑惑」「政府が主体として透明な捜査を確保し、謝罪であれ金銭的な補償であれ、被害者の実効的救済を確保する必要性」「日本のメディア企業は数十年にわたり、この不祥事のもみ消しに加担したと伝えられている」といった、具体的な言葉が語られた。
また、ジャニーズ事務所が設置した「再発防止特別チーム」による調査について「透明性と正当性に疑念が残る」と批判するコメントも行った。
- 国連部会「被害者の実効的救済を」 ジャニー氏の性加害問題で声明:朝日新聞デジタル
- ジャニーズ性加害「深く憂慮すべき疑惑」 国連人権理報告全文 - 産経ニュース
- ジャニーズ性加害「メディアはもみ消しに加担」 国連部会が会見 | 毎日新聞
- ジャニーズ性被害問題 “数百人巻き込まれたか” 国連作業部会 | NHK | 国連
- ジャニーズ性加害、国連人権理事会が政府主体の救済求める…「数百人が性的搾取に巻き込まれた」 : 読売新聞
外部専門家による再発防止特別チームの調査結果報告
ジャニーズ事務所からこの問題に関する調査・再発防止策を委託された「再発防止特別チーム」は2023年8月29日に、71ページある「公表版」と2ページに要約された「概要版」の2つの「調査報告書」をジャニーズ事務所の公式ウェブサイトにて公開した。
同日、同チームは記者会見も行っており、一部のテレビ局ではこれを生中継で放送した。
調査報告書の「公表版」においては、以下のような文面が含まれており、「ジャニー喜多川氏が多数の未成年者に対して性加害を行ってきたこと」を「紛れもない事実」と認定している内容であった。
上記のとおり各被害者のヒアリングを実施した結果、ジャニー氏が、自宅や合宿所や公演先の宿泊ホテル等において、ジャニーズ Jr.のメンバーを含む多数の未成年者に対し、一緒に入浴したり、同衾した上、キスをしたり、身体を愛撫したり、性器を弄び、口腔性交を行ったり、肛門性交を強要したりする、などの性加害を行っていたことが明らかとなった。
元ジャニーズ Jr.がジャニー氏による性加害に遭った時期は、1970年代前半から2010年代半ばまでの間に万遍なく続いており、しかも同時期に多数のジャニーズ Jr.が被害を受けていたことも証言からあきらかとなった。したがってジャニー氏によるジャニーズ Jr.の思春期少年に対する性加害は、長年にわたり広範に行われていたことは紛れもない事実である。
このように20歳頃から80歳代半ばまでの間、性加害が間断なく頻繁かつ常習的に繰り返された事実は、ジャニー氏に顕著な性嗜好異常(パラフィリア)が存在していたことを強く裏付けるものである。性嗜好異常とは、性愛の表現型が異常な、強烈かつ持続的な性的関心を特徴とするものであるが、もっぱら未熟な思春期少年を性愛対象としたジャニー氏の性的関心と同意なき性行為の強要が長年続いたことは、被害者の年齢層(中心は13~15歳)がいわゆる小児性愛(13歳以下)に比べ定義上は若干高くなるものの、まさに性嗜好異常の一型とみなすことができるものである。
したがって、ジャニーズ Jr.の思春期少年に対して、長年にわたり広範に行われた性加害の根本原因は、ジャニー氏の個人的性癖としての性嗜好異常にほかならない。
同報告書にはこういった性加害が長年継続された原因として「メリー氏による放置と隠蔽」「ジャニーズ事務所の不作為」「被害の潜在化を招いた関係性における権力構造」などの点も詳細に指摘されている。
また、背景として「同族経営の弊害」「ジャニーズ Jr.に対するずさんな管理体制」」といったジャニーズ事務所側の問題点に加えて、「マスメディアの沈黙」「業界の問題」など、マスメディア側が報道を控えたことが被害の拡大を招いた可能性や、エンターテインメント業界自体の持つ問題点なども明記されていた。
事務所による記者会見と、事務所の終焉
2023年9月7日の記者会見
2023年9月7日に、上記の報告書を踏まえてのジャニーズ事務所による記者会見が行われた。藤島ジュリー景子、東山紀之、井ノ原快彦の3名の事務所幹部と、顧問弁護士の木目田裕が登壇。
故・ジャニー喜多川による性加害問題につきまして、2023年8月29日、特別チームによる調査結果と提言が公表されましたが、ジャニーズ事務所といたしましても、私、藤島ジュリー景子個人といたしましても、ジャニー喜多川に、性加害はあったと認識しております。被害者の皆様に、心よりお詫び申し上げます。
と語り、低頭して謝罪した。
その後、「9月5日をもって藤島ジュリー景子は社長を辞任し、東山紀之が新社長となったこと」「それに伴い、東山紀之は年内にも表舞台から降りて社長業に専念すること」「被害者救済の方策を検討していくこと」「ジャニーズ事務所代表取締役副社長の白波瀬傑も辞任したこと」などを発表した。
その後の質疑応答では、記者らの質問に答える形で東山紀之や井ノ原快彦もジャニー喜多川氏の性加害について「噂としては耳にしていた」ことを認める場面があったり、上記の週刊誌との裁判で証言台にも立った(つまりジャニー喜多川氏の性加害疑惑について詳しく知るはずの立場にあった)白波瀬傑氏が記者会見の場に姿を現さないことについて疑問の声が上がったり、また現在のところ「ジャニーズ事務所」という社名を変更する予定がないとの回答に対して記者側から「性加害者の名を冠した社名を残すのは不適当ではないか」という趣旨の意見が挙がり井ノ原氏が「犯罪者の名前ということについてはこれからも考えていかなければならないと思っている」と答え東山新社長も今後社名変更について「変更の余地はある」と語るなど、非常に多くのやりとりがなされ、合計4時間を超える長い記者会見となった。
記者会見中に東山新社長はジャニー喜多川氏による性加害問題について「人類史上最も愚かな事件だと思います」「やってることは鬼畜の所業だと思っています」と語り、井ノ原氏も「なんてことしてくれたんだと思っています。いい加減にしてほしいですね」と語った。つまり、藤島前社長だけではなくこの2名も、記者会見冒頭で語られたジャニー喜多川氏の性加害に関する認識を共有していることを示したことになる。
- ニュースサイト「モデルプレス」による記者会見の回答全文文字起こし記事シリーズ(ただし記者の質問などは省略されている箇所がある):【ジャニーズ会見全文 Vol.1】、【Vol.2】、【Vol.3】、【Vol.4】、【Vol.5】、【Vol.6】、【Vol.7】、【Vol.8】
2023年10月2日の記者会見
その後、2023年10月2日に再度開かれた記者会見では、東山紀之新社長らにより、株式会社「ジャニーズ事務所」は2023年10月17日に「SMILE-UP.」に社名変更し、同社は被害者への補償を業務とすること、そして保証を終えたら廃業することが発表された。
タレントらは新たに設立されるエージェント会社に移籍することになること、また「関ジャニ∞」や「ジャニーズWEST」など「ジャニー喜多川」の名前に由来するグループ名も改名されることなどもこのとき発表された。
関連動画
関連生放送
関連静画
参考・関連リンク
- 《秘蔵写真》「FBIに捉えられ、便器に頭を入れて寝た父」真珠湾攻撃から80年、“もうひとりのジャニー喜多川”を直撃 | 文春オンライン
- 「夢は『美 少年』を高野山米國別院の舞台に立たせること」LAでブロマイドを売っていたジャニー喜多川の青春時代《真珠湾攻撃から80年》 | 文春オンライン
- 「君たちに素晴らしいものを観せてあげよう」父親は真言宗の僧侶、朝鮮戦争に出征したことも…ジャニーズ帝国の王「ジャニー喜多川」の肖像 | 文春オンライン
- ジャニー喜多川氏に向けられた具体的な性加害疑惑 = 約60年にわたる証言の歴史 | The HEADLINE
- ジャニー喜多川は、どのような性加害をしたのか?真実性が認定されたJr.への「わいせつ行為」 | The HEADLINE
関連項目
- ジャニーズ事務所
- 桶ダンス
- タブー
- 部屋の中の象
- ペンかパンか
- 同性愛
- ゲイ
- ショタコン
- チャイルド・マレスター
- J-POPの捕食者 秘められたスキャンダル
- 本記事は、ビジネスパートナーであるジャニーズ事務所への配慮の観点から、博報堂広報室長の判断により一部表現を削除しています。
- “誰も助けてくれなかった” 告白・ジャニーズと性加害問題
- 週刊フジテレビ批評 特別版 旧ジャニーズ事務所創業者による性加害問題と“メディアの沈黙”
- ジャニー喜多川氏の性加害問題〜検証報告と今後の対応について〜
- テレビ朝日 旧ジャニーズ問題検証
- ジャニー喜多ノ川(ビートたけしによるモノマネキャラクター)
脚注
- *ジャニー喜多川氏、87歳で死去 男性アイドル市場で長年圧倒 - BBCニュース より
- *週刊サンケイ 14(13)(719);1965・3・29 国立国会図書館デジタルコレクション検索結果より
- *「学院の小学生から高校生をふくめて十四人もが、ジャニーの被害にあったことが」で国立国会図書館デジタルコレクションを検索した結果画面より
- *以下のリンク先記事(後編)内に引用されている書籍内容から孫引き
- *週刊現代 23(20);1981・4・30。「疲れきってうたた寝していると、ジャニーさんが寄ってきて」で国立国会図書館デジタルコレクションを検索した結果画面より
- *週刊文春 23(21)(1137);1981・5・28。上記記事名や、「ウチのタレントのグラビアと記事でもっているわけですからね」で国立国会図書館デジタルコレクションを検索した結果画面より
- *下記文章内の各フレーズで国立国会図書館デジタルコレクションで検索した結果画面より
- *「代」でも起きている。「ジャニー喜多川は」で国立国会図書館デジタルコレクションを検索した結果画面より
- *当該記事の5ページ目にこの文章がある。
- *国立国会図書館デジタルコレクションで「芸能界のモンスター ジャニー」を検索した結果画面から確認できる
- *ジャニー喜多川のこと
- *証言した少年らのこと
- *「引用者」はこの法律事務所コラムの執筆者であり、このニコニコ大百科記事の編集者ではない
- *海外生活体験者・社会人インタビューvol.107 - RTNプロジェクト
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