1 | 2 | 1 | 1 | 1 | |||||||
2 | 4 | 1 | 1 | 1 | 1 | ||||||
1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | ||||
1 | 7 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 7 | 1 | ||
2 | |||||||||||
2 | |||||||||||
8 | |||||||||||
1 | 1 | ||||||||||
1 | 1 | ||||||||||
8 | |||||||||||
1 | 1 | ||||||||||
1 | 1 | ||||||||||
8 |
お絵かきロジックとは、ペンシルパズルの一つである。「イラストロジック」「ののぐらむ」「ピクロス(ピクチャークロスワード)」など、さまざまな呼称がある。
縦と横にある数字をもとにマス目を塗りつぶし、浮かび出るイラストや文字が何なのかを当てるパズルゲーム。具体的にどういうパズルゲームなのかは、「ルール」または「解法」の節を参照のこと。
1988年に、西尾徹也といしだのんがそれぞれ独自に創案した。西尾は雑誌『パズラー』、いしだは『社会新報』でお絵かきロジックを初公開したが、いずれも発行日が1988年7月8日と同じだったため、「どちらが真の創案者なのか」と論争が繰り広げられた。現在は「互いにパクリや剽窃等しておらず、たまたま同時期に類似のパズルが誕生しただけ」と、概ね結論づけられている。
いしだについては、当初「推理絵」という名でパズルを寄稿していたが、初公表翌年の1989年、イギリスの新聞『サンデー・テレグラフ』紙で連載される際に「NONOGRAM」(「のんの図式」という意味)と名付けられた。それ以降、日本においても一連の作品群を「ののぐらむ」と呼ぶようになる。
知識を必要とせず理詰めで解くことができるとっつきやすさ、それから解き終わったあとも楽しめる新感覚のパズルだったことから、1993年ごろに人気が急騰。1995年にはお絵かきロジックを収録したゲーム『マリオのピクロス』が任天堂より発売され、以降シリーズ化する。
冒頭の問題をもとに解法を説明していく。なお以下の図では黒マスを「黒背景」、白マスを「×」、すでに塗りつぶした数字を「灰色文字」で表す。また説明のため、一番左の列を「アの列」、一番上の行を「Aの行」のように書き表す。
ア | イ | ウ | エ | オ | カ | キ | ク | ケ | コ | |||
1 | 2 | 1 | 1 | 1 | ||||||||
2 | 4 | 1 | 1 | 1 | 1 | |||||||
1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | |||||
1 | 7 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 7 | 1 | |||
A | ||||||||||||
B | 2 | |||||||||||
C | 2 | |||||||||||
D | 8 | |||||||||||
E | 1 | 1 | ||||||||||
F | 1 | 1 | ||||||||||
G | 8 | |||||||||||
H | 1 | 1 | ||||||||||
I | 1 | 1 | ||||||||||
J | 8 |
本作は縦×横=10マス×10マスの問題である。また本作での最大の数字は「10」と一致するため、Aの行はすべて塗りつぶすことができる。
また本作にはないが、まれに「0」としか書かれていない行/列がある。その場合は黒マスが一切入らないということなので、その行/列はすべて「×」と書くことができる。
次に端のJの行を見ると、本作では「10」の次に大きい「8」がある。左端から8マス塗りつぶすと仮定するとJの行ア~クまで(赤、便宜上Dの行に表示)、右端から8マス塗りつぶすと仮定するとJの行ウ~コまで(青で表示、便宜上Gの行に表示)が黒マスということになる。どちらにしろ重複するウ~クまで(紫で表示)は黒マスであることが確定するので、そこを塗りつぶすことができる(図1:Jの行)。同様に、D・Gの行もウ~クを塗りつぶすことができる。これを界隈では「右寄せ・左寄せの法則」と呼ぶ。
ア | イ | ウ | エ | オ | カ | キ | ク | ケ | コ | |||
1 | 2 | 1 | 1 | 1 | ||||||||
2 | 4 | 1 | 1 | 1 | 1 | |||||||
1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | |||||
1 | 7 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 7 | 1 | |||
A | ||||||||||||
B | 2 | × | × | × | × | × | × | × | × | |||
C | 2 | × | × | × | × | × | × | |||||
D | 8 | × | × | |||||||||
E | 1 | 1 | × | × | × | × | × | × | × | |||
F | 1 | 1 | × | × | × | × | × | × | × | × | ||
G | 8 | × | × | |||||||||
H | 1 | 1 | × | × | × | × | × | × | × | × | ||
I | 1 | 1 | × | × | × | × | × | × | × | × | ||
J | 8 | × | × |
ア・コの列を見ると、すでに1マス塗りつぶされており、数字「1」とピッタリ一致することから、他のマスはすべて白マスであることがわかる。
またカ・キ・クの列を見ると、1マスずつ計4マスが塗られており、各「1」と対応しているため、他のマスはすべて白マスであることが確定する。
エの列を見ると、Aが黒マスであることからA~Dの4マスを塗りつぶすことができる。加えてGとJはそれぞれ「1」に対応するため、他のマスはすべて白マスである。オの列も、エの列とほぼ同様に塗りつぶせる。さらにこの時点で、Bの行はすべてのマスが白か黒か確定する。
ウの列については、Dの黒マスが「2」に対応することはわかるが、CとEどちらが黒マスになるのかは不明なので保留。「2」以外の「1」についてはそれぞれ確定するので、CとE以外の未確定マスはすべて白マスであることがわかる。
ア | イ | ウ | エ | オ | カ | キ | ク | ケ | コ | |||
1 | 2 | 1 | 1 | 1 | ||||||||
2 | 4 | 1 | 1 | 1 | 1 | |||||||
1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | |||||
1 | 7 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 7 | 1 | |||
A | ||||||||||||
B | 2 | × | × | × | × | × | × | × | × | |||
C | 2 | × | × | × | × | × | × | × | × | |||
D | 8 | × | × | |||||||||
E | 1 | 1 | × | × | × | × | × | × | × | × | ||
F | 1 | 1 | × | × | × | × | × | × | × | × | ||
G | 8 | × | × | |||||||||
H | 1 | 1 | × | × | × | × | × | × | × | × | ||
I | 1 | 1 | × | × | × | × | × | × | × | × | ||
J | 8 | × | × |
ここまで来ると、本作の8割のマスが確定しており、正解が何であるかもおおよそ見当がつくのではなかろうか。
Cの行について、まずケは黒マスではない。ケが黒マスだと数字が「2」だけしかないのと矛盾するし、そもそも隣り合うク・コが白マスと確定しているからである。エの黒マスが「2」に対応し、かつオが白マスであることから、ウが黒マスでイが白マスであることがわかる。これにより、さきほど検討したウの列のCとEどちらが黒マスなのかも判明した。
またD・G・Jの行を見ると、ア・コが白マスであり、かつ黒マス・未確定マスの数が「8」に対応することから、それぞれイとケを塗りつぶせばいいことがわかる。
あとはイ・ケの列の「7」の分を塗りつぶせば…?
ア | イ | ウ | エ | オ | カ | キ | ク | ケ | コ | |||
1 | 2 | 1 | 1 | 1 | ||||||||
2 | 4 | 1 | 1 | 1 | 1 | |||||||
1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | |||||
1 | 7 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 7 | 1 | |||
A | ||||||||||||
B | 2 | |||||||||||
C | 2 | |||||||||||
D | 8 | |||||||||||
E | 1 | 1 | ||||||||||
F | 1 | 1 | ||||||||||
G | 8 | |||||||||||
H | 1 | 1 | ||||||||||
I | 1 | 1 | ||||||||||
J | 8 |
無事完成!漢数字の「百」、大百科の「百」が浮かび出た!!!なお見栄えのため、白マスの「×」は取り除いてある。
本作はルール説明を兼ねているので、10×10=100マスと比較的小さく、かつ簡単で解きやすい問題だったが、専門誌や専門サイトではよりサイズが大きくて難しい問題が取り揃えてある。興味が湧いた方はぜひ購読ないし閲覧してみてはいかがだろうか。
カッコ内は出版社名。雑誌によって問題の大きさ・難易度、懸賞、現れてくるイラストの傾向に違いがあるので、実際に書店で手にとって確認するといいだろう。
基本無料で問題を解くことができるサイト。近年はスマートフォンアプリでもお絵かきロジックを扱ったものがあるので、各アプリストアで確認するのもよし。
ちなみに、「お絵かきロジック」「イラストロジック」「ピクロス」などのメジャーな呼称は、いずれも既に商標登録されてしまっている。よって、関連する何かを作成して有料で販売しようと考える人はこれらの商標に抵触しないような配慮が必要である。
画像をクリック(タップ)すると、元のお絵カキコへ行くことができる(そちらで見たほうがより鮮明に映る)。ただしリンク先でスクロールすると答えが掲載されているので、自力で解く場合は注意が必要である。
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最終更新:2024/11/01(金) 08:00
最終更新:2024/11/01(金) 08:00
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