ロータスF1チーム

ロータスF1チームとは、

1. 2010年にF1に参戦した１マレーシア・レーシングのチーム名。現在のチーム・ケーターハム。
2. 2012年よりF1に参戦するグループ・ロータスのチーム名。元ルノーF1→ロータス・ルノーGP。

１の概要

2009年にエアアジアを経営するトニー･フェルナンデスが、１マレーシア・レーシングを組織してF1へのエントリーを申請、同じマレーシアの自動車メーカー「プロトン」の傘下だったグループ・ロータスからロータスの商標権を借り、2010年に「ロータスF1チーム」として参戦した。

ドライバーは元トヨタF1のヤルノ・トゥルーリと元マクラーレンのヘイキ・コバライネン。
テクニカルディレクターに元トヨタF1のマイク・ガスコインを迎え入れ、独自にシャシー開発を行った。エンジンはコスワース。

しかし、空力処理などが他のチームよりも1年以上遅れたデザインで、設計に時間をかけられなかったこともあって戦闘力に欠け、予選タイムも1秒以上遅れるものとなった。それでも同じく新規参入したHRT、ヴァージン・レーシングには勝つ、コンストラクターズランキング10位（入賞無し）でシーズンを終えた。

その間、グループ・ロータスからロータスの商標権利用を前倒しで取り消されたため、引き続きロータスの名で参戦する目的で、別の商標権として存在した「チーム・ロータス」の名称を、所有者であったデイビッド・ハント（元F1チャンピオンのジェームズ・ハントの弟）から利用を許諾され、2011年からチーム・ロータスに改称した。

２の概要

2010年までの活動は「ルノーF1」を参照。

2009年までルノーのワークスチームであったルノーF1は、リーマンショックによる財政的な問題やクラッシュゲート事件の悪評によってワークス活動からの撤退を検討していた。

2009年に、ルクセンブルグの投資ファンド、ジェニイ・キャピタルに過半数の株を売却し、翌年にはグループ・ロータスに残りの株を売却してワークス活動から撤退し、エンジンサプライヤーとして活動することとなった。

2011年は「ロータス・ルノーGP」として参戦したが、旧ロータスF1チームが「チーム・ロータス」でエントリーしたため、コンストラクター名は混同を避けるために「ルノー」を引き続き使うこととなった。

その後、チーム・ロータス側がケーターハムを買収、2012年からチーム・ケーターハムとして参戦することが承認されたことで、晴れてコンストラクター名も「ロータス」として2012年から参戦することが可能となった。
これに合わせ、チーム名も「ロータスF1チーム」に改称することとなった。 

2011年シーズン

ドライバーは2010年から所属するロバート・クビサとヴィタリー・ペトロフのラインナップを予定していたが、シーズン前にクビサがプライベート参戦していたラリーで右腕、右足に重傷を負う事故を起こし、参戦不能になってしまった。

そのため、クビサの代役としてニック・ハイドフェルドを起用したが、マレーシアGPでの3位表彰台以外は望まれた結果を残せなかったことで、ベルギーGPからブルーノ・セナに交代させられた。

しかし独自に開発したサイドからの排気システムが思ったほどの効果を上げられず、終盤でフォース・インディアにポイントで迫られつつも、コンストラクターズランキング5位（獲得ポイント７３）を死守した。

2012年シーズン

当初、手術後にリハビリを行っていたロバート・クビサをドライバーに起用する予定であったが、予想以上に回復が遅れているために開幕戦からの復帰を断念した。

そこで新たに、2009年を以てF1を離れ、WRC（世界ラリー選手権）に参戦していた元F1チャンピオン、キミ・ライコネンと交渉し、ドライバーとして迎え入れることに成功した。
セカンドドライバーには、2009年にスポット参戦し、2011年にGP2チャンピオンを獲得したロマン・グロージャンを起用。ペトロフはシートを失い、セナはウィリアムズに移籍した。

マシンは、ファクトリーのあるエンストンの頭文字Eに、ベネトン時代から数えて20番目のマシンだと言うことで「E20」と名付けられた。

E20は安定した速さでポイントを獲得していき、ライコネンが表彰台6回と優勝1回、グロージャンが表彰台3回を獲得。

グロージャンはリタイアが多かったもののライコネンはリタイアせず20戦完走、303ポイントでコンストラクターズランキング4位と好成績を収めた。

関連コミュニティ

関連項目

• F1世界選手権
• ルノーF1
• ロータス