ヴェルナー・ゾンバルト(Werner Sombart、1863〜1941)とは、ドイツの経済学者である。
ゾンバルトは、ウェーバーがプロテスタントに注目したのに対抗して、ユダヤ人を資本主義の主役とした。そのことをゾンバルトは「ファウスト(近代国家の君主)はメフェストフェレス(ユダヤ人)無しでは考えられない」と表現する。
実際に歴史の中でユダヤ人と資本主義は大きく関わってきたのは確かだ。例えば、近代以降スペイン、ポルトガルはユダヤ人を追放してから衰退し、ユダヤ人が移住したオランダ、イギリス経済の中心になった。ユダヤ人はカネを支配し、有価証券(債券)を開発し、資本主義と言う名前のマネーゲームを作っていったのだ。
ウェーバーは資本主義の担い手としてプロテスタントを取り上げたのだが、ゾンバルトに言わせればウェーバーの目指した究極のプロテスタントの姿がユダヤ人であった。合理的な生活、禁欲的な性生活(子づくり以外のセックスの禁止)、宗教と経済の融合、金儲けを善とする思想。彼にとってピューリタニズムはユダヤ主義であったのだ。
ゾンバルトによれば、資本主義を発展させるためには贅沢が必要である。ゾンバルトの生きた時代、社会は需要の不足(デフレ)によって苦しめられていた。需要を増やす最高の方法は(倫理的にはともかく)恋愛と戦争。はっきり言ってしまえば「エロスと殺し合いが資本主義を発展させる」と主張した。
ゾンバルトは「恋愛と贅沢と資本主義」において、女性は贅沢を好みお金を沢山使う。男も女性に大量のお金を湯水のように使い、需要を生み出し社会を好況に導くとした。
加えて「戦争と資本主義」では戦争が起きれば、武器などの軍需産業でお金が回るようになる。よって社会全体が好景気になると述べている。
ユダヤ人は確かに国際金融において大きな影響力を誇るが、全ての金融家がユダヤ人と考えるのは明らかに間違いである。にもかかわらず国際金融の悪影響が叩かれる時、ユダヤ人がスケープゴートにされてしまう事が多々ある。
恋愛や結婚は確かにお金がかかる。だが同時にそこに、他では得難いものもあるのは確かだ。
戦争を起こし軍需産業先導の景気回復を図ろうとするのはアメリカの十八番である。そしてその勝ち馬に乗っているのは日本である。
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最終更新:2024/11/28(木) 09:00
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