伝家の宝刀 単語

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デンカノホウトウ

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伝家の宝刀とは、

  1. そのに代々伝わる宝
  2. 1から転じて、ここぞと言う時にのみ用いる、の手的なものを表す表現。
  3. 2の誤用から転じて、その人物が好んで使う、特に磨きぬかれて際立った技術などを表す表現。

由来 

といえば江戸時代以前の武士が存在した時代であるが、当時はを一本作るのにも刀鍛冶と言う職人が必要であるため、の良し悪しは職人の腕が端的に現れ、また腕の良い職人でも優れた々作り出せるものではなかった。
そのため、を作ること自体の手間に加え、出来のよい「名」が完成した場合のその付加価値は並大抵のものではなく、後世まで伝えられるような名として大切に保管される事となる。

現在は特別な許可を得た者以外はを潰した模造品でないとを所持できないため「実用」される事はまずいが、武士の時代はそれなりにが実用、つまり人をるのに使われる事があった。
は人をると基本的にこぼれしたり錆びたりする。錆びるのは丁寧な手入れによって防ぐ事は出来るが、こぼれするのはどうにもならない。破損するたびに研ぎ直して切れ味を回復させるのであるが、繰り返していればやがて身がやせ細り使えなくなってしまう。手入れをしないまま連続して戦闘を行った日には手入れの余地もはダメになってしまう。

そのため、高い価値がつくような名は逆に使用がわれ、宝物として保管する対とされてきた。
ある程度の地位を持つ武は高い価値を持つ美術品であると同時に江戸時代以降、武士としての徴である宝にする事が多く、に代々伝わる宝の中でも特に「伝家の宝刀」という言葉が生まれる事となる。

こうした「伝家の宝刀」は所持して誇示する事に意味があり、実際に使用する事はに賊が押し入って命の危険にされているが武器がそれしかない、等と言ったよほど切羽詰った状況でない限り使う事はない。

現在における誤用

冒頭の通り「滅多に使わないの手」と言うのが本来の意味であるが、現代の日本語の会話では単に「その人が最も得意とする必殺技」のような意味でしばしば用いられる。

例えば漫画キン肉マン」においては、主人公キン肉マン必殺技キン肉バスター」「キンドライバー」、特殊の「火事場のクソ力」は伝家の宝刀としばしば言われるが、これらは別に使ったら減るものでもいし、滅多に使わないという事もい。使うチャンスがあれば毎試合のように使っている。

この用法はキン肉マンに限った話ではなく、様々な場所で使われているため、「確信犯」等と同じく、もはや「誤用から生まれた正しい日本語」となりつつある。(辞書に載るまでには至っていないが)

また、野球世界においてはピッチャーがもっとも得意とする変化球の事をし、特にその球種が来るとわかっていても三振するというほどの変化をする球をす。打ち取ることよりも空振りをさせることを重視している場合が多い。代表的なものとして全盛期野茂英雄佐々木主浩フォーク潮崎哲也高津臣吾シンカーが挙げられる。

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