原子怪獣現わる(The Beast from 20,000 Fathoms)とは、1953年に公開された怪獣映画である。
レイ・ブラッドベリの小説『霧笛』を原作としたワーナー・ブラザーズが製作した怪獣映画。原典では怪物が現れた原因は灯台の霧笛によるものであったが、本作では「核実験の影響で古代生物が蘇る」というアレンジが加えられており、これは日本の怪獣映画『ゴジラ』にも多大な影響を与えた事で有名。
本作の特撮は『キングコング』と同じくストップモーションアニメで表現されており、キングコングで特撮を手掛けたウィリス・オブライエンの弟子レイ・ハリーハウゼンの初期の仕事の一つでもある。
北極で核実験が行われ、調査隊の物理学者トーマスは現地で吹雪の中を闊歩する巨大な怪物を目撃する。トーマスは周囲に報告するも誰も信じてはくれなかった。しかし、その後カナダで漁船が怪物に襲われ沈没する事故が起こる。 生存者の船長に事情を聞くと、彼もトーマスと同じ怪物を見たと証言する。その怪物は遥か古代に絶滅したはずの恐竜「リドサウルス」であった。
スタッフ |
キャスト |
一億年前に生息していた巨大な四足歩行型の恐竜。コモドオオトカゲやイグアナに似た体躯で、全長60m体重500tと推定された。頑丈な頭部は機関銃の銃撃にも耐える。また、血液には未知の病原体が潜んでおり、バズーカ砲で首を負傷した際に流れた血液から感染し、追っていた兵士達が次々と倒れていった。
北極の核実験で目覚めた後、カナダの漁船を襲い、さらにかつての生息域であったニューヨークに現れる。街で暴れまわるものの軍の攻撃で負傷。この際に前述の血液による病原体の感染が発覚し、軍は慎重な対策を迫られる。最後はトーマス教授の製作したアイソトープ弾を傷口に撃ち込まれ、もがき苦しみながら息絶えた。
怪物や恐竜を題材にしたモンスター映画はこれが初めてではなかったが、「核実験の影響で怪物が目覚める」という題材は『放射能X』『怪獣ビヒモス』といった後年のモンスター映画に受け継がれ、それは米国に留まらず日本にも波及し『ゴジラ』へと繋がった(『ゴジラS.P<シンギュラポイント>』では本作のポスターが映るカットがある)。
また、「怪物の体内に病原体が存在し、その対策にも迫られる」という要素も後年の『クローバーフィールド』『パシフィック・リム』などで取り上げられている。
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最終更新:2025/12/06(土) 03:00
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