バズーカ単語

バズーカ

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バズーカとは、アメリカ開発された一連の携行戦車ロケットランチャーシリーズ称である。

バズーカはロケットランチャーであってバズーカ「」ではないので念の為。

概要[1]

第二次世界大戦中にアメリカM1 2.36インチ戦車ロケット弾発射機を開発したのだが、当時アメリカで有名だったコメディアンボブバーンズショーのために作ったオリジナル楽器によく似た形をしていたことから、この称が付いた。

日本には余剰化していたM1及びM9が貸与され(後に供与に変更)、1952年以降はM20やM20B1も供与されるようになった。M20、M20B1にはA1と同様の修が施されM204、M20B14とめられた。M1およびM9は退役しているが、M20は後方支援部隊の自衛火器としてまだ残されているようで、「自衛隊装備年鑑」にも現役装備として掲載されている。

歴史

ロバート・ゴダードがロケット推進を研究しているときに共同研究者のクラレンス・ヒックマンと共に開発した。2人は1918年にこの兵器を披露したが、当時はまだ成形炸薬弾を使っていなかった。成形炸薬弾セットで使われるようになったのは1942年からである。[2]

第二次世界大戦中に米国が大量に生産し、ドイツ日本装甲車両相手に戦果を挙げた。一部は鹵獲され米軍車両に向けて使用された他、ドイツ等ではバズーカを参考にした対戦車兵器パンツァーシュレック」も開発された(日本の対戦車ロケット開発戦争には間に合わなかった)。

第2次世界大戦中には活躍したバズーカだが、後の朝鮮戦争中には北朝鮮T-34に対して不足を摘されるようになった。理論上バズーカはT-34に対して十分な威を持っているはずであり、T-34の装甲も特に強化されていたわけではなかったのにもかかわらずこのような威不足が摘された背景には、大戦後長期保管されていたバズーカの炸劣化していたことがあったのではないかと考えられている。

のちに口径を拡大したスーパー・バズーカ(HEAT弾頭の威は同じ技術準であればおおむね口径に例する)が導入されるとこの威不足問題は解決したが、今度は鹵獲されたバズーカによって国連軍の戦車被害を受ける事例が報告されるようになった。

バズーカおよびスーパー・バズーカを含む系列兵器アメリカ以外の同盟でも広く制式採用されており、戦後陸上自衛隊でも使用している。

一般名詞化

ながらく「バズーカ」という日本において最も著名な肩撃ち式兵器であった為に、日本フィクションにおいては、まったく構造の異なる兵器が「バズーカ」と呼ばれるケースがしばしば見られる。こうしたフィクションにおけるバズーカは、「肩撃ちする、威が高い」であり、弾倉があって何発も連射出来たり、発射するものがビームレーザーだったりする事が多い。

ガンダムシリーズではザク・バズーカやハイパー・バズーカ等に代表される大が初代ガンダムより多用されており、のちにビームバズーカだのメガバズーカランチャーだのと言った様々な「バズーカ」が登場した。

近年では「バズーカ」の記憶が薄れた(かわってR・P・G! が台頭しつつある)こともあってバズーカの一般名詞的な使用も減りつつあるようである。

余談ではあるが、ミリタリーを全く知らない人に同様の兵器を説明する場合は
無反動砲」「ロケットランチャー」と言っても分かって貰いづらいが
バズーカみたいなやつ」と説明するとなぜか分かって貰いやすい…といった用途(?)はある。

関連動画

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関連項目

脚注

  1. *陸自普通科対戦車火器発達史① 供与バズーカから対戦車ミサイルへ」奈良原軍事研究 2017年3月
  2. *戦争物理学」バリー・パーカー 藤原多伽夫:訳 揚社 2016 pp.328-329
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最終更新:2024/03/19(火) 15:00

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