双龍・コランドとは、韓国の自動車メーカーである双龍自動車が生産している、またはかつて生産していたSUV型の自動車である。
この項ではコランドの前身となる新進自動車が生産していた「新進・ジープ」についても記載する。
初代の新進・ジープはジープ・CJ-5の現地生産モデルであり、幾度かブランドや名称が変更されたうえで最終的に双龍自動車が生産することとなる。
車名のコランド(KORANDO)は当初「KOReAN DO it 」を略した意味であったが、双龍自動車による東亜自動車買収と前後して「KORean cAN DO」という意味が追加されている。
双龍自動車としては2世代にわたって生産されていたが、2005年に実質的な後継モデルとしてアクティオンシリーズを発売、生産を終了した。
その後2011年にはクロスオーバーSUVとして名称が復活、先代モデルとの区別のためか「コランドC」の名称で販売を開始した。
また、アクティオンスポーツのフェイスリフト時に車名を「コランドスポーツ」に変更、ロディウスのフェイスリフト時に「コランドツーリスモ」に変更する等、ネームバリューからか様々なモデルのフェイスリフトモデルがコランドの名称を使用していた。(コランドツーリスモに関してはミニバンにSUVの名称を使用してブランド価値を下げていると批判もあったようである。)
1969年発売。
当時トヨタ車のノックダウン製造をしていた新進自動車(のちのセハン/大宇自動車→韓国GM)が米国のジープ・CJ-5の現地生産モデルとして生産を開始。
エンジンはAMC製の2200ccガソリンエンジン(ハリケーンエンジン)を搭載、ボディタイプハードトップのほか、ソフトトップも用意されていた。
1971年には10人乗りのロングモデルとピックアップトラックモデルを追加設定。
1974年には新進自動車とAMCによる合弁会社を設立、新工場での生産がスタートした。
同時期にエンジンが直列6気筒3800ccガソリンエンジンに変更されたが、オイルショックの影響により販売不振に陥った。
1978年にはリビアへの輸出問題などによりAMCが資本撤退を実施、このAMCの撤退によりある程度の制限が説かれ、以降独自の改良が施されることとなった。
1979年にはいすゞ製の4BA1型 2800ccディーゼルエンジンを搭載。
1981年モデルでは外装デザインの変更やラインアップの拡充を実施。
ベースモデルをCJ-5からCJ-7に変更、このためホイールベースが10インチ延長された。
また、ソフトトップに新モデルのSR-7、テールゲートが廃止された5人乗りのハードトップモデルであるスーパースター、6人乗りのハードトップであるパトロールが追加された。
1981年には会社名を「巨和」に変更、翌年にはロングボディ/ピックアップトラックのフェイスリフトを実施、12人乗りのロングボディは「ファミリー」のサブネームで販売された。
1983年には名称を変更しコランドとして発売されたが、名称の使用期限を迎えた1985年まではジープとしても併売されていた。
1983年発売。
新進ジープの名称変更モデルであり、エンブレムやスペアタイヤカバーの名称が変更された以外はほぼ変わりない。
発売当初のラインアップはソフトトップのコランド4、ハードトップのコランド5、ハードトップのリアベンチシートを備えたコランド6、ロングボディのコランド9を設定。
1985年にはエンジンをいすゞ製のC223型(2300ccディーゼル)に変更、内装デザインも変更された。
同年6月にはガソリンエンジンのいすゞ製G200Z型を追加した。
1986年には巨和が東亜自動車に吸収され、「DONG-A」ブランドに変更された。
同時期にリアゲートデザインが変更されている。
1988年には双龍自動車に社名を変更、エンブレム等が変更された。
同時期に姉妹車として初代いすゞ・ビッグホーンをベースとしたコランドファミリーが発売された。
1990年にはエンジンを変更。
いすゞ製のC223型をベースに大宇重工業が開発したDC23型を搭載したが、翌年に発生した大宇重工業の労使闘争のを受け一時生産が停止した。
そのため、1991年7月には新たにプジョー製のXD3P型ディーゼルエンジン、いすゞ製の4ZE1型ガソリンエンジンを搭載したモデルが追加された。
1993年にはフェイスリフトを実施。
当時双龍自動車が掲げていたスローガンである「93イノベーション」の影響を受けており、デザイン、エンジン、装備等の近代化が図られた。
この改良によりエンジンは当時提携関係にあったメルセデス・ベンツ製のOM601型に変更された。
1996年には生産を終了。
このモデルでは単一車種として26年生産された最長記録を持っていたが、2018年に大宇・ラボ/ダマスに抜かれた。
1996年発売。
前モデルのようなジープベースのSUVではなく、同社のSUVであるムッソーのプラットフォームをベースに開発された独自開発車であった。
エンジンはベンツ製のOM601(2300cc)/OM602(2900cc)の2種を設定、トランスミッションはボルグワーナー製の5速マニュアルを搭載した。
1997年1月には2300cc/3200ccのガソリンエンジン2種を追加、同年5月には2人乗りのバンモデルが追加設定された。
1998年には外装デザインの変更を実施、グリル、リアコンビランプ等が変更された。
また、2300ccエンジンをターボディーゼルエンジンに変更、2900ccエンジンはインタークーラーターボモデルが追加された。
同年9月にはソフトトップモデルを追加。
1999年には双龍自動車が大宇自動車に買収されたことにより、大宇自動車ブランドでの販売が開始された。
エンブレムやグリルガードのセンターの名称が変更、グリルデザインがジープのような縦格子のデザインに変更された。
2000年には双龍ブランドでの販売を再開、グリルデザインが1998年の一部改良時点のデザインに戻された。
また、2WDモデルの「CT」が追加されている。
2004年にはフェイスリフトを実施。
グリルデザインを変更、フロントウィンカーがアンバーからクリアの変更された。
また、グレード編成が変更されている。
2005年には生産を終了、実質的な後継モデルのアクティオンが発売された。
東亜自動車時代のコランドが、東京都に本社を置くインポーターであった株式会社シービーエスによって輸入されていた。
輸入時期は1986年から80年代末ごろにかけてで、エンジンはいすゞ製C223型ディーゼルエンジン搭載車、AMC製と思われる258型4300ccガソリンエンジン搭載車の2種を設定、ボディタイプや装備の違いでロッキー/モンタナ/シカゴ/ミリタリーの4種のモデルが設定されていた。
福岡の自動車ディーラーであるオートレックスを母体とする株式会社マティスにより輸入販売されていた。
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