巾着田とは (キンチャクダとは) [単語記事]

巾着田(きんちゃくだ)とは、埼玉県日高市にある曼珠沙華（ヒガンバナ）の名所である。

概要

巾着田は、日高市の西部、高麗(こま)川がΩ字状に蛇行する部分の内側に位置する平地である。
かつてこの地は水田であり、上から見下ろすと巾着のような形に見えることからこの名がついた。現在はそのほとんどが休耕田であるという。

巾着田を取り囲む高麗川沿いには雑木林が生い茂っており、そこに大規模な曼珠沙華の群生地が見られる。その規模の大きさもさることながら、雑木林の中にこれだけの曼珠沙華の群生が見られるのは珍しく、木漏れ日を受けて輝く様は文字通り彼岸のようで美しい。
毎年秋の曼珠沙華のシーズンには曼珠沙華まつりが開催される。この時期は群生地内への入園料がかかるが、日高市内の特産品などを販売する屋台も設置され、日本最大級の曼珠沙華群生地を一目見ようと多くの観光客が訪れる。コスプレイヤーの撮影スポットとしても人気がある。平成29年には時の天皇・皇后両陛下が当地を訪れ、満開の曼珠沙華を観賞された。
なお、曼珠沙華の見頃はその年の気候によって変わってくるため、訪問前に開花情報をチェックしておくことをオススメする。

曼珠沙華ばかりが注目されがちだが、桜やアジサイ・コスモスなどの季節の花々や、水車小屋・灌漑用水路・牧場などからなる田園風景も見事である。

曼珠沙華のシーズン中は駐車場が増設されるが、満車になることが多い上に周辺道路が渋滞する可能性が高いため、上記公共交通機関の利用が推奨されている。乗り換えの都合などでどうしても自家用車等でなければ行きにくい場合は、飯能駅前の有料駐車場などに車を停めてそこから公共交通機関を利用することも検討しよう。

なお、巾着田駐車場の駐車料金は、普通車 500円、二輪車 100円。開放時間は7時から17時までである。