長靴をはいた猫とは、イタリア、フランスなどヨーロッパに伝わる童話である。
グリム童話には「靴はき猫」というタイトルで収録されていた。一般的にはシャルル・ペローによるストーリーが特に有名である。
むかしむかし、とある粉ひき屋が亡くなり、3人の息子にそれぞれ、粉ひき小屋、馬、猫が譲られることとなった。
猫しかもらえなかった三男は落胆したが、その猫は普通の猫ではなかった。猫は自分に長靴とバッグを作るように頼んだ。
長靴をはいた猫は、まずうさぎを捕まえ、王様に「このうさぎは主人であるカラバ公爵が捕まえたものです」とうさぎを献上した。(カラバ公爵とは猫のでたらめである。)しばらくして王様と猫が親しくなったある時、猫は三男に川で水浴びをさせた。そこに王様が通りかかると、猫は「大変だ、カラバ公爵がおぼれています」と言った。王様は慌てて三男を助け、その後猫は「カラバ公爵」の城へ王様を招待することになった。
城へ向かう道の途中に、魔法使いの大きな畑があった。猫は先回りして百姓に「この畑はカラバ公爵のものだと言え」と命令していた。王様が百姓に「これは誰の畑か」と聞くと、百姓は「これはカラバ公爵の畑です」と答え、王様は「こんなに広い畑をお持ちとは」と感心した。
猫は先回りして魔法使いの城へ到着した。猫は魔法使いに、「偉大な魔法使いさまでも、小さなネズミにだけは化けられないでしょう」と言った。魔法使いは「そんなの朝飯前だ」とネズミに化けたところを猫に食べられてしまった。
王様の馬車が城へ到着すると、猫は「ようこそご主人様のお城へ」と迎えた。王様は「こんな立派な城をお持ちだったとは」と感心し、王様の娘と「カラバ公爵」になった三男は結婚することになった。その後2人は幸せに暮らしたそうな。めでたしめでたし。
世界各国でアニメ化されているが、日本では東映動画(現:東映アニメーション)が1969年に制作した長編アニメ映画が有名である。当時は「東映まんがまつり」の中の1作として上映されたもので、東映動画の長編アニメ黄金時代を代表する作品である。監督は矢吹公郎、脚本は井上ひさし、山元護久。
主人公のペロは現在の東映アニメーションのマスコットキャラクターにもなっている。公式HPによると、「動員数・興行収入ともに空前のヒットとなったことを記念して、ロゴマークに抜擢された」とのことである。
その後も「長靴猫シリーズ」として「ながぐつ三銃士」(1972年)「長靴をはいた猫 80日間世界一周」(1976年)が制作され、ファミコンでゲーム化もされた。
大塚康生や宮崎駿が原画に携わっており、タイトルと裏腹にアクションシーンが満載の映画。後半には「ルパン三世 カリオストロの城」を思わせるシーンが多く登場する。宮崎ファンは是非チェックしておきたい作品である。
他には、2011年にドリームワークスのアニメ「シュレック」のスピンオフ映画として公開された「長ぐつをはいたネコ」などがある。
掲示板
24 通りすがり
2023/05/12(金) 05:53:42 ID: zvUukMHhH/
知っている人間が嫉妬してバラしたら断頭台まっしぐら。猫は当然逃げる。
25 ななしのよっしん
2023/10/02(月) 21:51:30 ID: m5UUW74l0/
>>19
むしろ畑の農民が王様の誰の畑?に対する答えを通りすがりの猫に言われた通りにするあたり魔女は見限られてたんだろうよ
26 ななしのよっしん
2023/10/13(金) 09:48:28 ID: OOei5ZilTT
>>21
当時は紋章学者なんてもの雇わないといけないくらい封建領主が大量にいたわけだし、一つくらい記憶にない貴族がいても「自分が覚えきれてないだけ」で済ませた可能性が。
まあ、さすがに公爵は吹き過ぎではあるが。
大衆なら山田公爵(山田耕作)だの北原伯爵(北原白秋)だの勝手に勘違いするレベルではあるが。
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最終更新:2024/12/14(土) 19:00
最終更新:2024/12/14(土) 19:00
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