食の軍師とは (ショクノグンシとは) [単語記事]

食の軍師とは泉昌之（原作：久住昌之、画：泉晴紀）によるグルメコミックである。掲載は週刊漫画ゴラクにて2011年から2020年かけて連載された。単行本は最終8巻が2020年 3月28日発売。

概要

食の軍師とは、泉昌之のデビュー作である「夜行」以来の定番キャラ「トレンチコートのハードボイルドブリッ子の男」こと「本郷」を主人公に、その相手キャラとして「ボクサー風のパーカーの男」の「力石」をあてがう事で成立した、クッキングバトル物ならぬイートバトル物のグルメ漫画である。

食い物に難癖を付けて自分ルールにおける上位の物を用意する旧来のグルメ漫画と異なり、今そこにある旨い物を如何により旨く喰うかという、今時のグルメ漫画のスタイルを取っており、さらにそこに「より粋に喰う」という泉昌之ならではのテーマを加えることで、独特の空気を生み出している。

もっとも、本郷（名前は本作で初めて明かされた）を主人公に持ってくるだけあって、基本的に主人公である本郷が自縄自縛につき自爆で敗北というのを基本スタイルとしており、一見逆転勝利と見せかけてその直後に本郷自爆など、結構オーソドックスなマンネリ展開を見せる。ちなみに力石の側に競っているという意識すら存在しないのも定番といえば定番。
尚、タイトルから予想が付くように、本作において本郷は自身を蜀の軍師「諸葛孔明」になぞらえた妄想や呟きをしており、時折、三国志のキャラに語りかけたりといった行動も見られる。