FTO 単語

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FTOとは、かつて三菱自動車工業から発売されていた乗用車である。名はかつてのギャランFTOを継いでいるが、直接の後継モデルではない。ちなみに名はFresh Touring Originationの略である。

みんな忘れているだろうが1994年日本カーオブ・ザ・イヤー受賞種である。

概要

1994年10月に発売された、いわゆるスペシャリティカーに分類されるである。設計当時はバブル期っ盛りで、若者向けにこういったなんちゃってスポーツカーが売れていたのである。もっとも、発売時には既にバブルは崩壊していたが。

イタリアンを思わせる、曲面を多用したアグレッシブな外観をしており、独特な雰囲気をっている。好き嫌いはしく分かれるだろうが、好きな人は大好きである。筆者とか。後期にマイナーチェンジされ、フロントカウルとリアスポイラーが変更され、より一層過な外観となった。

最高級グレードであるGPXには2000ccかつ可変バルブ機構であるマイベック搭載のV6気筒エンジンが搭載され、当時NA2000cc最強の200を誇ったように、なんちゃってではなくスポーツカーのつもりで開発されたのかもしれない。なお、廉価版には直4気筒の1800ccも選択可であった。

ところが、このスポーツカーとしてはあるまじき事に、販売メインATモデルだった。なんとなれば、このには初のマニュアル変速可な4速ATミッションが搭載されていたのである。なぜにスポーツ種にATかと思われるかもしれないが、そもそもこのマニュアルATスポーツモード)は元がポルシェに搭載されていたディプトロニックだったからだ。

このため、広告やカタログ展開ではこの「マニュアル感覚で変速も出来る」ATが全面的に推されており、実際販売台数もATの方が多いというスポーツ種としてはしい事態になっている。

もっとも、このスポーツモードAT。結局はやはりATであり、マニュアルモードで変速するとシフト操作との間にタイムラグが発生したり、ギア間隔が微妙だったりといろいろ残念なものだった。それでも、ディプトロべればきちんとレッドゾーンまで回ったり、学習機おりこうさんなためにATモードのままでもスポーツ走行が楽しめたり(きちんと上まで回る)と頑りは伝わってくる出来ではある。後期には5速も追加されたし。

シャーシは元々、ランサーミラージュ系のものである。これはランエボで言えばⅠまでのものと同じだ。非常に完成度の高いシャーシであり、そもそも剛性や足回りの頑強さには定評があったものを更に剛性の高いクーペボディにしたために、旋回性が非常に高いに仕上がっている。これに気持ち良く回るV6気筒エンジンを搭載。硬めの足回りセッティングを施した。このため実は軟な外観とは裏に、かなり戦闘力のあるコーナーリングマシンに仕上がっており、その戦闘力は某ビデオインテRを負かしたことがある程である。

もっとも、軟な外観ゆえかアフターパーツが著しく少なく、スポーツ走行に使われる例は少ないようだ。ちなみに、全日本GT選手権GT300に参戦していたことがあり(チーム・テイボンラリーアート)、1998年には5位になっている。

2000年7月売れないから側面衝突安全基準に適合しないという理由で生産を終えた。総生産台数は3万8千台。

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