KLX250とは川崎重工が販売しているオートバイ。
通称『闘う4st』
250cc水冷4st単気筒エンジンを搭載したエンデューロベースのデュアルパーパス。
その歴史は以外と古く、1979年にまで遡る。
当時のカワサキのモトクロッサー、KXのボディをベースにトレール用モデルのKLシリーズの水冷4stOHCエンジンを搭載した変り種として生まれた。
輸出用・競技用という限定的な枠組みの中に現れたそのマシンは、空冷2stが常識のエンデューロモデルの中にあってはまさに異端で、若干のモデルチェンジは加えられたもののわずか3年でカタログから消える。
それから10年、完全新設計の250cc水冷4stDOHC単気筒エンジンを搭載して復活。
この背景にはヤマハ・セローが開拓した「オフロードを気軽に楽しむ」というスタイルが広く認知されたことがあると考えられる。
ただしKLX250にはそうした公道での走行を前提とした「SR」の他に、競技用の「R」というグレードが用意されていた。
燃費や扱いやすさに重きを置くと見られがちな水冷4stであっても、競技の世界にも通用するエンジンを目指していたのである。『闘う4st』という渾名はここに由来する。
事実としてエンジン重量31kg、車体重量103kg、エンジン出力30psというスペックは他の水冷2stエンデューロには僅かに及ばないものの充分に比肩しうるものであり、従来のカワサキの主力デュアルパーパスのKDXがちょっとふとましくなってしまったことも相まって、公道用モデルとしても人気を博した。
2000年、世間がミレニアムに沸く中日本のバイク業界には2stエンジンの終焉が訪れる。
一部の競技用モデルを除き、カタログから2stエンジンのデュアルパーパスが消えていった。
4stエンジンを搭載するKLX250もまた年々強化される排ガス規制に、その特有の高回転出力を、やがては総出力さえも奪われていく。
しかしながら、かつて冗談ではなく本気で水冷2stに勝とうとしたエンジンは熟成の域にあり、名機との呼び声は高い。
2008年、エンジンのFI化と共にフロントマスクを最近のカワサキの趣味なのかロボっぽい顔に変更。最大出力の低下・重量増加・好みの別れるデザインなど評価は人によってまちまちではあるが、オフロードを「楽しむ」バイクとしての完成度は高まった、とする意見もある。
そして今もなお『闘う4st』は、バイク業界の衰退や舗装されていく林道という苦難の時代を闘い続けている。
2001年より、それまで車両を供給してきたホンダの撤退に伴い陸上自衛隊偵察隊に正式採用されている。
市販モデルとは異なりフロントフォークは正立式、始動方式もセル・キック併用。メーターは速度・回転系のアナログ二面タイプとなっている他、市販モデルに先駆けてリアブレーキにディスク式を採用していた。
また2012年より現行モデルベースへの置き換えが始まっている。こちらも市販モデルと異なり、生産はタイではなく本社明石工場。また従来のパーツを引き続き使用しているためライトデザインも従来のものとなっているため、一見差が解りにくい。フロントフォークは市販モデルに準じた倒立式となり、メーターもデジタル表示へと変更された。エンジンも現行のFI式となったわけだが、内部チューンはされていない模様。
友と共に悪路と闘う4st |
独り身の孤独と闘う4st |
購入のために嫁さんと闘った4st |
掲示板
急上昇ワード改
最終更新:2025/01/09(木) 06:00
最終更新:2025/01/09(木) 06:00
ウォッチリストに追加しました!
すでにウォッチリストに
入っています。
追加に失敗しました。
ほめた!
ほめるを取消しました。
ほめるに失敗しました。
ほめるの取消しに失敗しました。