フォーエバーヤング 単語


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フォーエバーヤング

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曖昧さ回避
  1. 楽曲名。ロッド・スチュワート、ボブ・ディラン、[Champagne]、BLACKPINK、AK-69&UVERworld、竹原ピストル、スチャダラパーからのライムスターなど多数の楽曲がある。
  2. フォーエヴァー・ヤング 時を越えた告白 - 1992年のアメリカ映画。
  3. 日本の競走馬。本項で記述。

フォーエバーヤング (Forever Young) とは、2021年生まれの日本の競走馬。鹿毛の牡馬。

主な勝ち鞍
2023年: 全日本2歳優駿 (JpnⅠ)JBC2歳優駿 (JpnⅢ)
2024年: ジャパンダートクラシック (JpnⅠ)UAEダービー (首G2)サウジダービー (沙G3)

概要

父リアルスティール、母*フォエヴァーダーリング、母父Congratsという血統。
父は2015年クラシック世代で、クラシック三冠では2着、4着、2着と善戦マンに終わったが、4歳でドバイターフを制して血統を証明した良血馬。全妹にラヴズオンリーユーがいる。2019年に社台SSで種牡馬入りし、初年度産駒からレーベンスティールを輩出するなどしているが、2024年からは日高のブリーダーズ・スタリオン・ステーションに移動することになった。フォーエバーヤングは2年目の産駒。
母はアメリカの馬で、GⅡサンタイネスSの勝ち馬。ノーザンファームに輸入され、フォーエバーヤングは第4仔。3代母*ローミンレイチェルはゼンノロブロイの母である。
母父コングラッツはアメリカのA.P. Indy産駒。自身は2005年のGⅡサンパスカルHを勝利し、同年のドバイワールドカップ5着の実績がある程度だが、種牡馬としてGⅠを3勝したTurbulent Descentなどを送り出している。

2021年2月24日、ノーザンファームで誕生。2022年のセレクトセール1歳の部で、4000万円からスタートし、サイバーエージェント代表・藤田晋に税別9800万円で落札された。(下記動画の126:00あたりから)
ちなみに誕生日はサイバーエージェントの子会社・Cygamesのゲームアプリ『ウマ娘 プリティーダービー』のリリース日である。

馬名意味は「曲名より」。同名の楽曲は数多くあるが、藤田オーナー曰く由来となっているのは自身が原案を務めたドラマ「会社は学校じゃねぇんだよ」の主題歌である、AK-69の「Forever Young feat. UVERworld」とのこと[1]

いつまでも若々しく

2歳 (2023年)

父と同じ栗東・矢作芳人厩舎に入厩。デビューは2023年10月14日、京都・ダート1800mの新馬戦となった。鞍上は坂井瑠星。4.2倍の2番人気に支持される。
レースはスローペースの流れを4番手の好位で進めると、直線では前の間を割ってあっという間に抜け出して4馬身差で圧勝デビュー。坂井騎手は「キックバック、馬混み、抜け出すところまで新馬戦としてはいろいろ勉強しながら。その中で勝てたのはよかったです」とのコメント。

続いて門別へ向かい、JBC2歳優駿 (JpnⅢ) へ。単勝2.2倍の1番人気に支持されたが、内の2枠3番からスタートで出負けして後方からのレースになってしまう。坂井騎手も「ちょっと焦った」というが、落ち着いて末脚を信じて3コーナーから進出を開始。直線では大外から一気に前を呑み込み、先行抜け出で粘り込みを図った2番人気サンライズジパングを並ぶ間もなくかわして、1馬身半差で勝利。2連勝で重賞制覇を飾った。リアルスティール産駒はこれがダート重賞初勝利。

というわけでダート2歳王者決定戦、川崎の全日本2歳優駿 (JpnⅠ) へ。兵庫ジュニアグランプリを勝ってきたイーグルノワールと人気を分け合ったが、2.1倍の1番人気に支持される。
今回は大外枠から積極的に押していき先行策。2番手につけてレースを進めると、3コーナー前でもう逃げ馬をかわして先頭へ。2番人気イーグルノワールと轡を並べての進出となったが、直線であっさり振り落とすとあとは完全な独走態勢。終わって見れば7馬身差の圧勝で3連勝、ダート2歳王者に輝いた。
7馬身差は交流重賞となってからでは最大着差記録。坂井騎手は「ここまで離すとは思っていなかったですし、最高の気分です」、矢作師も「自信はありましたけど、小回りと1600メートルは向いていないと思っていたので、こんなに強いのかと驚いています」と陣営もびっくりの圧勝ぶりだった。藤田晋オーナーは嬉しいGⅠ級初制覇。父リアルスティールも産駒GⅠ級初勝利となった。
後に発表されたレーティングでは113と、それまで同レース最高レートだった2017年勝ち馬ルヴァンスレーヴの111を更新した。

3歳 (2024年)

海外遠征に定評のある矢作厩舎ということもあり、2024年から始まる3歳ダート三冠と海外路線のどちらを選ぶかが注目されたが、年明けに陣営は「招待が来れば」と、国内三冠ではなくサウジダービー→UAEダービー→ケンタッキーダービーの海外ダービー転戦ローテを進むことを表明。無事に招待を受け、サウジダービー (G3) に向かうことになった。

レース本番は海外ブックメーカーでも1番人気に支持されて迎えたが、レースはスタートで出遅れ、まず序盤の位置取りで坂井騎手の手がグイグイ動く。超前傾ラップの超ハイペース展開の中、キックバックを避けるために3コーナーから4コーナーにかけても大外を回されて手応えも悪く、前潰れで3番手まで上がってきたものの直線に入って前を行くBook’Em DannoとBentornatoに突き放される。どう見ても良くてこのまま3着……という展開だったのだが、なんとそこからさらにぐんぐん脚を伸ばし、残り200mでBentornatoをかわすと、粘り込みを図るBook’Em Dannoを猛追。最後にアタマ差捕らえきったところがゴール板だった。
勝ちタイムは従来のレコードを1.8秒近くも更新する1:36.17。およそ弱点を全部露呈したようなグダグダなレースぶりだったが、それでも勝ちきるという「着差以上に強い内容」とかなんかもうそういうレベルではない意味不明な勝ち方で、藤田オーナーに海外重賞初勝利を贈った。ちなみにサウジダービーの日はフォーエバーヤング自身の誕生日でもあり、この勝利はバースデーウィンでもあった。

続いてケンタッキーダービーへの出走ポイントを取りにUAEダービー(G2)へ。大外11番枠となったが、日本のみならず各種海外ブックメーカーでも単勝1倍台という圧倒的支持を受けた。
レースはスタートで若干出負け気味も、外枠を活かして押して前に出て行き5番手を確保。キックバックを避けてそのまま枠なりに外の好位につけた。4コーナーから進出を開始し前を早めに捕まえにかかると、直線ではアルゼンチンのAuto Bahnとの一騎打ちとなったが、残り300m過ぎでかわすと、そのまま悠々と振り切り、3着以下を大きく突き放してゴール板を駆け抜けた。
前評判通りの完勝できっちり出走ポイント100を獲得し、ケンタッキーダービー出走権を無事に確定。

このままアメリカに渡り、いよいよ本番ケンタッキーダービー(GⅠ)に挑戦することになった。米国勢はフロリダダービーを13馬身差で圧勝したフィアースネスが最大のライバルとして立ちはだかる他、日本からは伏龍Sを制したテーオーパスワードが合流。無敗で中東2か国のダービーを制した事を評価され、JRAオッズではフィアースネスに次ぐ2番人気、現地でも3番人気に推される。
そして本番。スタートで少しもたついて出遅れてしまい15番手付近(20頭立てである点に注意)になってしまう。外を回して直線を向き、Sierra Leoneと併せ馬で上がっていく。最後はMystik Danと3頭並んでゴール板を駆け抜け、結果はMystik Dan1着、Sierra Leoneがハナ差2着、フォーエバーヤングはそこからさらにハナ差の3着に終わった。そして彼とテーオーパスワード(5着)は日本馬として初めてケンタッキーダービーで掲示板内に入賞した馬となった[2]

当初はそのまま二冠目のプリークネスステークスに継戦する予定だったらしいが、結局この1戦で帰国。夏休みを挟み、3歳秋はブリーダーズカップ・クラシックを目標に定め、そのステップとして3歳ダート三冠最終戦のジャパンダートクラシック(JpnⅠ)から始動することになった。
東京ダービーを圧勝したラムジェット、レパードSを快勝してきたミッキーファイト、芝ダート二刀流サンライズジパングら中央勢に、地方勢からもサントノーレやフジユージーンが参戦する豪華メンバーとなる中、本番はBCということでメイチの仕上げではないこと、1枠1番で出遅れが怖いことなどが若干不安視されたものの、1.7倍の1番人気に支持される。
レースはスタートで若干躓いたものの出遅れることなく、逃げるカシマエスパーダを2番手で追走する好位を確保。外からサンライズジパングにがっつりマークされ、ラムジェットが後ろから捲り気味に進出してきたが、気にすることなくレースを進めたフォーエバーヤングは、直線でカシマエスパーダを捕まえて抜け出すと、追い込んできたミッキーファイトの猛追を全く寄せ付けず、1と1/4馬身差という着差以上の完勝。横綱相撲でその実力を示し、新設ダート三冠の一角に名を刻むとともに、本番のBCクラシックへと弾みを付けた。

余談

  • 調教担当の渋田康弘調教助手からの愛称は「ヤン子」。普段はマイペースな性格をしているようで、調教後の手入れ時に渋田助手の手の中でそのまま寝たこともあるという。

血統表

リアルスティール
2012 鹿毛
ディープインパクト
2002 鹿毛
*サンデーサイレンス Halo
Wishing Well
*ウインドインハーヘア Alzao
Burghclere
*ラヴズオンリーミー
2006 鹿毛
Storm Cat Storm Bird
Terlingua
Monevassia Mr. Prospector
Miesque
*フォエヴァーダーリング
2012 栃栗毛
FNo.2-b
Congrats
2000 鹿毛
A.P. Indy Seattle Slew
Weekend Surprise
Praise Mr. Prospector
Wild Applause
Darling My Darling
1997 鹿毛
Deputy Minister Vice Regent
Mint Copy
*ローミンレイチェル *マイニング
One Smart Lady

クロス:Mr. Prospector 4×5×5(15.63%)、Northern Dancer 5×5×5(9.38%)、Secretariat 5×5(6.25%)

  • 米GⅠブルーグラスSの勝ち馬で、ケンタッキーダービーでフォーエバーヤングと叩き合ったSierra Leoneは従兄弟に当たる。またその母(フォーエバーヤングの叔母)Heavenly Loveは米GⅠアルシバイアディーズSの勝ち馬。
  • 上述の通り祖母Darling My Darlingの半弟に2004年の秋古馬三冠馬ゼンノロブロイがいる。
  • 祖母Darling My Darlingの半妹ストレイキャットの産駒にタガノエリザベート・キャットコイン・ワンブレスアウェイ・ロックディスタウンの重賞馬4姉妹がいる。

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関連リンク

関連項目

  • 競馬
  • 競走馬の一覧
  • 2024年クラシック世代
  • サンデーサイレンス系
  • リアルスティール
  • 藤田晋(サイバーエージェント)

脚注

  1. *藤田晋オーナーの2024年2月23日のXポストより。
  2. *過去の日本馬の成績は2019年のマスターフェンサーと2023年のデルマソトガケの6着が最高だった。
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