シティオブトロイ(City Of Troy)とは、2021年生まれのアメリカ合衆国生産・アイルランド調教の競走馬である。
父Justify、母Together Forever、母の父Galileoという血統。
父はアメリカクラシック三冠競走を無傷で制した無敗の三冠馬。本馬はその2年目の産駒である。
母はフィリーズマイルの勝ち馬。母の父は説明不要の大種牡馬。
伯父にはジャンプラ賞勝ち馬のLord Shanakill、叔母に英オークス馬のForever Togetherがいるという超良血馬である。
2021年3月7日にアメリカ合衆国で誕生。生産者はOrpendale, Chelston & Wynatt、馬主はクールモア。調教師はアイルランドの名伯楽エイダン・オブライエンとなった。
7月1日のカラ競馬場の未勝利戦でデビュー、名手ライアン・ムーアを背に初勝利を挙げる。
続いて中1週でスーパーレイティヴステークス(G2)に出走。1番人気の支持を受ける。発馬を決めて先行すると、残り2ハロン地点から先頭に立つとそのまま突き放して6馬身半差の圧勝。圧倒的な走りでグループ競走初制覇を果たした。オブライエン師は「彼は並みじゃない」と繰り返し絶賛した。
その後はヴィンセントオブライエンステークス(G1)に出走しようとするも道悪馬場を嫌って直前に出走を取り消した。ちなみに勝ったのは同じ厩舎の良血馬Henry Longfellowだったりする。さすがオブライエン
その後はイギリスに遠征、改めてG1初挑戦に選んだのは英2歳王者決定戦デューハーストステークス(G1)となった。スーパーレイティヴステークスの走りが評価されて単勝オッズ1.53倍の1番人気の支持を受けの出走となった。発馬を決めるとそのままハナに立ち、1馬身差ほどの間隔を付けて後続7頭を牽引。競り掛けられることもなく軽快な逃げを維持。残り3ハロン地点で軽く流される徐々に加速して、残り1ハロンで鞭を受けると一気に後続との差を拡げに掛かって独走状態。最後は2着に3馬身半差を付ける圧勝でG1初制覇を飾った。
レース後にオブライエン師は「彼の身のこなしを見たかい? 彼はあのような馬場が本当に嫌いでトラクターのタイヤがついている訳でもないけど、ジェットエンジンが動力なのさ」と絶賛。続いて「限界がどこにあるのか分からない馬など1頭も管理したことがない。我々は管理馬たちを限界まで追い込むものだが、彼の限界は見つけられないかもしれない。こんな馬は初めてだよ」と能力の高さについて語った。
11月9日に発表された2023年度カルティエ賞でデューハーストステークスでの圧倒的な走りが評価されたことにより、実績では上回っていたVandeekを下して最優秀2歳牡馬を受賞した。
イギリスのクラシック競走に照準を合わせて2000ギニーステークスからダービーステークスを予定。その後はアメリカのトラヴァーズステークスへの出走を検討している。セントレジャーステークス「あ、アレ? 僕は……?」
そうして迎えた2000ギニーステークス(G1)では単勝オッズ1.6倍という圧倒的な1番人気で出走。2番人気のRosallionは8.5倍の2番人気で、3番人気以下は二桁オッズであった。
2番枠から発馬を切って逃げる競馬を見せるも手応えが悪く早々に後退。抜け出したNotable Speechから大きく離された9着と大敗。初の黒星となってしまった。
はっきり言って距離不安を感じる敗戦であったが、オブライエン師は距離短縮は検討せずに、当初の予定通りダービーステークスを選択。これには不安視する競馬ファンも少なくなかった。
待ちに待ったダービーステークス(G1)当日。2000ギニーステークスの覇者Notable Speechはマイル路線に専念、ダンテステークスを圧勝したEconomicsは登録していなかったため回避、クラシックトライアルを制して目下4連勝中のArabian Crownは怪我で無念の断念、チェスターヴァーズを快勝したHidden Lawに至ってはレース後に予後不良となるなど、前哨戦を制した競走馬たちが出走しないという何ともいえない過程。それでもフューチュリティトロフィーの覇者Ancient Wisdomやクリテリウムドサンクルーを制した僚馬Los Angelesなどの実績馬が集った。シティオブトロイは不安視されてる点もあったが、ここでも1番人気の支持を受けた。
発馬早々にVoyageが落馬するというアクシデントが発生。僚馬であるEuphoricが逃げる展開となり、Los Angelesが番手。シティオブトロイは最後方近くとなっていたが、中団後方辺りの内に潜り込んで脚を貯める展開。しかし、空馬となったVoyageが空気を読まずに逃げるEuphoricの外目に付けるという少々困った事態となっていた。直線に入ると内から末脚を炸裂させて勢いよく馬群から抜け出して先頭に躍り出る。しかし、外目にいた空馬のVoyageが前に入るという不利を受けてしまう。だが、それも意に介さずムーアは追い出し続け、Voyageもスピードが出ていたためあまり邪魔にならずそのままゴール。見事にダービー馬へと輝いた。
これで2度目のG1制覇。オブライエン師は通算10度目のダービーステークス制覇を果たした。距離不安も問題視せずにダービーを選択したオブライエン師の慧眼にファンは脱帽。名伯楽の手腕を褒めるしかないレースであった。
この後はアメリカのダートへの挑戦を表明。トラヴァーズステークスからブリーダーズカップ・クラシックへのローテが検討された。まーたBCクラシック挑戦病を発症してるよ。まあ、親父がダート馬だからAuguste Rodinよりかは現実味あるけど。
とはいえさすがに性急だったと思ったのか地元アイルランドのアイリッシュダービーかイギリスの中距離戦であるエクリプスステークスへの出走を検討。最終的にLos Angelesとの使い分けでエクリプスステークスへの出走となった。
迎えたエクリプスステークス(G1)では2歳G1馬Al Riffaぐらいしか目ぼしい相手がいなかったこともあり単勝オッズ1.2倍という圧倒的な支持を受けた。
僚馬のHans Andersenが逃げの手を打って自身はGhostwriterと並んで2番手の外を確保。直線に入る内のGhostwriterの叩き合いで前に出てこれを競り落とし、Al Riffaの追い込みを退けて1馬身差で勝利。古馬との初対決を制して3度目のG1制覇を挙げた。
しかしながら低調なメンバーでありながら着差を付けられなかったことで実力が疑問視される事態となってしまった。陣営は道悪だったことが走りに影響したと語った。
続いてインターナショナルステークス(G1)に出走。昨年は4頭立てという寂しい頭数であったのとは裏腹に今年は史上最多の13頭が参戦。紅一点のBluestockingに英愛ダービー好走のAmbiente Friendly、キングエドワード7世ステークス圧勝など目下3連勝中のCalandagan、そして日本からの菊花賞馬のドゥレッツァが出走。オッズはJRAのもので単勝オッズ2.2倍の1番人気となった。
レースはラビットを務めるHans Andersenが逃げる展開になると思われたが発馬で出負けてしまう。そしてそれとは対照的にシティオブトロイは好発馬を決めて、何と逃げの手を打つという序盤から予想外の展開となった。第3コーナーからドゥレッツァが手応えよく差のない3番手に上がるが先頭は譲らず、ヨーク競馬場の約900mという非常に長い直線へと侵入する。残り3ハロンのところで鞍上のムーアが追い出しに入り、後退するドゥレッツアと入れ替わるようにCalandaganとGhostwriterらがシティオブトロイ捕らえんと猛然と迫ってきた。しかしシティオブトロイの逃げ足は衰えることなく、追い縋る2頭を尻目にゴール版に駆け抜けて勝利。Calandaganに1馬身差を付けてG1・3連勝&4度目のG1制覇となった。
勝ち時計の2分4秒32は彼のSea The Starsが叩き出したコースレコードを1秒近く更新するものであり、ロンジンワールドベストレースホースランキングではレーティング127を獲得して2024年度2位に浮上。実力を疑問視していた競馬ファンらの考えを改めさせた。
今後はブリーダーズカップ・クラシックに向かう予定で、出国に先立って9月20日にサウスウェル競馬場のオールウェザーコースで公開調教が行われた。なお、このレースを最後にアイルランドのクールモアスタッドで種牡馬入り予定とのことである。
前売り時点では堂々の1番人気であり、前走JDCで強豪3歳馬をねじ伏せたフォーエバーヤング、トラヴァースステークスを制して挑むFiercenessら日米3歳馬が上位人気のライバルとして立ちはだかる。初ダートが米国秋のダート頂上決戦というラストランでオブライエン厩舎の悲願は果たされるか。
Justify 2015 栗毛 |
Scat Daddy 2004 黒鹿毛 |
*ヨハネスブルグ | *ヘネシー |
Myth | |||
Love Style | Mr. Prospector | ||
Likeable Style | |||
Stage Magic 2007 栗毛 |
Ghostzapper | Awesome Again | |
Baby Zip | |||
Magical Illusion | Pulpit | ||
Voodoo Lily | |||
Together forever 2012 鹿毛 FNo.9-e |
Galileo 1998 鹿毛 |
Sadler's Wells | Northern Dancer |
Fairy Bridge | |||
Urban Sea | Miswaki | ||
Allegretta | |||
Green Room 2002 黒鹿毛 |
Theatrical | Nureyev | |
*ツリーオブノレッジ | |||
Chain Fern | Blushing Groom | ||
Chain Store |
クロス:Northern Dancer 4×5(9.38%)、Mr. Prospector 4×5(9.38%)、Yarn・Preach 5×5(6.25%)、Special 5×5(6.25%)
シティオブトロイに関するニコニコ動画の動画を紹介してください。
掲示板
20 ななしのよっしん
2024/11/06(水) 02:55:45 ID: gYSOZu3xV8
種付け料は1150万円か
かなり強気だね
21 ななしのよっしん
2024/11/08(金) 22:51:27 ID: LoqPHP9g9I
タイムフォーム130ポンドで決定・・・オペラハウス(131ポンド)にも負けて1947年以降最低評価のタイムフォーム年度代表馬になっちまった
22 ななしのよっしん
2024/11/10(日) 22:19:02 ID: CCdSk3N8T2
元々タイムフォームはシティオブトロイについて「クールモアにとってのフランケルとは言い難い」と懐疑的だったから、BCクラシックの惨敗を受けてその通りに評価を確定させたってだけだと思う
急上昇ワード改
最終更新:2024/11/30(土) 11:00
最終更新:2024/11/30(土) 11:00
ウォッチリストに追加しました!
すでにウォッチリストに
入っています。
追加に失敗しました。
ほめた!
ほめるを取消しました。
ほめるに失敗しました。
ほめるの取消しに失敗しました。