京都大学の中野でございますよろしくお願いします。カミさんに内緒で参りました。山田正彦先生から直接お電話をいただきまして、「非常にやばい状況なのでお手伝いせい」と非常に切迫した声で言われまして、私も政治生命を掛けて働いておられる国会議員の先生にそこまで言われるて断るのは男の子じゃないなぁと思ってですね、分かりましたと言うことで、最初なんでも喋っちゃいますが山田先生が最初おっしゃったことは国民会議の場で挨拶だけでもしてくれとおっしゃったので、それくらいならと思いまして、お引き受けいたしますといって詳細はメールできまして、空けたところ場所が「有楽町前」と書いてありまして「街頭演説」となっておりまして。「えーっ聞いてない」と思ったんでありますけども、まさにこのように一旦参加を表明すると離脱できないのであります。(拍手)人にはそう言ったんですけども自分がはまってしまいました。
私政治家でもありませんし、政治家になるつもりも全くありませんので一大学の教員でございます。態度は悪いですが、従いまして演説なんてことはできませんが、若干講義というか授業っていう感じてやらしていただきますが、まず1現目が政治学ということでありますと、今私が聞くところでは、衆参の国会議員の先生半分を超えた反対があるということで、後は報道によれば地方議会ほとんど慎重・反対の決議をしていると、連日地方の社説とかではもう痛々しいほど、特に河北新報、痛々しいほどの反対の声を出しているのに、全国紙はガン無視しているわけであります。全く国民に対して説明をしようとしない。その証拠に開国フォーラムとかやってましたよね。あれ震災で中断したのは分かるんですがその後どうなったんでしょう。つまりもう説明する気が無いんですね。全く説明する気が無くてそのまま押し切ろうとしているわけです。
何でそこまでやらなきゃいけないのか。だんだん新聞でも記事が出ていますが、やっぱり私にとって衝撃的だったのは、先週毎日新聞のスクープで、政府の内部文書が明らかになったと。APECでなんで交渉参加を表明しなきゃいけないのか。理由が4つぐらい書いてあったんですけど、その筆頭に「アメリカの政権浮揚のためにAPECで交渉参加を表明するとアメリカの政権が浮揚する」と。それで「アメリカに最も評価されるタイミングでこれを逃すと駄目だ」みたいな事が書いてあって、それを理由にこれだけ皆心配しているのにそれを理由に参加するっていうのは、これは政治学の専門用語で言いますと「売国」と言います。(拍手)それで売国をする人たちのことを専門用語で「売国奴」と言います。(拍手)売国奴と言うのは英語で「BKD」と言います。(笑)
それは明らかでありまして、TPPの反対をしている先生方はもう明らかに政治生命を掛けておられる、名前を申しませんがある方は生命それ自体を掛けておられます。だけどもTPPに交渉参加を推進している議員先生で、誰か生命ないしは政治生命を掛けている人がいるんでしょうかねぇ。もうそれだけ見たって本気度とかが全然違うわけです。それは当たり前で、国を守るために政治家先生は命を掛けることはありますけども、国を売るために政治生命を掛けることは無いからであります。(拍手)
2現目の歴史の時間でありまして、どっかでも申しましたけども今年は何の年かご存知でしょうか。1911年に小村寿太郎によって不平等条約が改正されたちょうど100周年であります。こんな時に不平等条約をまた結ぼうと、この年にですよ、100周年のこの年にですよ、するってふざけてますよね。日本人ってすごいことになっちゃった、そこまで堕ちたんですかねぇ。それはもう私には耐え難い。不平等条約を結んでこれからまた6年間コスチュームプレイしたいですか?信じがたいと思います。それを「開国」の名前でやるわけですよ。信じ難いですよね。
こんなものを開国といってやるのは、どっかで申し上げましたけども、冗談は吉田松陰と、このままTPPにはいるようなのは馬鹿杉晋作といいます。日本はこのままで井伊直弼。今のテストに出ますからね、覚えておいてくださいよ。ということでございます。
私ばかり講義をしていてもあれなので、一応街頭で私は演説なんか出来ません。演説は出来ませんが、過去の政治家で今のように全体主義的に議論が抽象的な議論、空理空論でですね、物事が間違った方向に全体主義的に行こうとしている時に、敢然と立ち向かって反対の演説をした有名な政治家がおります。斉藤隆夫先生です。彼は1940年に反軍演説というのをやりました。要は日中戦争の泥沼に突き進もうとしている中で、軍部の批判をやって衆議院議員を辞めさせられた。その1940年の反軍演説をちょっと持ってまいりました。これを私は演説できませんが、この反軍演説を、反TPP演説ということで読み替えて申し上げたいと思います。
「我々が国家競争に向かうにあたりまして、徹頭徹尾自国本位であらねばならぬ。自国の力を養成し自国の力を強化する。これより他に国家の向かうべき道はないのであります。この現実を無視してただいたずらに「開国」の美麗に隠れて国民的犠牲を閑却し、いわく自由貿易、いわく経済連携、いわく農業再生、いわくアジアの成長、かくのごとき雲を掴むような文字を並べ立ててそうして千載一遇の機会を逸し、国家100年の体制を誤るようなことがありますならば、現在の政治家は死してもその罪を滅ぼすことは出来ない」
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