化石賞とは、COP(気候変動枠組条約締約国会議)開催期間中にNGOから国に与えられる、不名誉とされる賞である。
概要
英語ではFossil of the Day(本日の化石/日次化石賞)。COP開催期間中、その日の代表の発言を受けて地球温暖化の抑制に最も取り組んでいないとされた国に与えられる。COP開催期間中に1ヶ国だけが受賞するものではなく、複数日にわたってどこかの国に与えられるものである。「化石燃料」と「化石のような古い考え方」の意味をかけて「化石賞」という名前になっている。
運営しているのは「CAN(気候変動ネットワーク)」という団体。2019年現在は「FOSSIL OF THE DAY」と書かれたジュラシック・パークのパロディの旗の前で、コスプレした人が化石賞の発表をする。COP6の時点では、順位は投票で決まるとされている。
かつては公式ブログがあったようだが、現在は「CARS AND TRUCKS PART REVIEWS」という、かなり二酸化炭素排出に貢献しそうなブログになっている。その代わり、CANの公式サイトの一部を借りて発表が行われている。
受賞国一覧
インターネット上にある初期の化石賞の情報が断片的であるため、不完全な記述になっている。
1999年(COP5)
日にち | 順位 | 国名 | 理由 |
11月4日 | 1位 | サウジアラビア | 議長決議に対して唯一採択に反対。 |
2位 | アメリカ | 途上国の“意味ある参加”を強調しているにも関わらずサウジを全く教育できなかった。 | |
3位 | ドイツ | 石炭に対し多額の補助金を拠出している。 |
2000年(COP6)
日にち | 順位 | 国名 | 理由 |
9月13日 | 1位 | 日本 | 吸収源や京都メカニズムなどすべての論点において京都議定書の抜け穴を広げる主張を行っている。 |
2位 | カナダ | 日本と同じ理由。 | |
3位 | なし | ||
9月14日 | 1位 | アメリカ カナダ 日本 |
追加的な吸収源の活動に関する具体的な共同提案は、3カ国に大幅な削減をもらたす都合の良いものだったから。 |
2位 | EU | 共同提案が発表されたときに、反論しなかったから。 | |
3位 | サウジアラビア | 国際民間航空機関が出したパンカー油から排出される二酸化炭素に関する報告を条約交渉の中で考慮することに反対したから。 |
2001年(COP6再会合)
この年はブッシュ大統領が京都議定書の不支持を表明したため、「今世紀(21世紀)の化石賞」がアメリカに贈られた。そのため、アメリカ以外の国が本日の化石賞を受け取ることになった。
日にち | 順位 | 国名 | 理由 |
7月17日 | 1位 | 日本 | 小泉首相がボンでは何も合意がないだろうと発言したことや批准の意思表明をはっきりさせていないこと、吸収源の新提案が交渉の妨げになっていること。 |
2位 | カナダ | クリーン開発メカニズムに原発関連事業を含める主張をしたこと。 | |
3位 | ナイジェリア | 遵守の議論でアメリカの代理となるような発言をしたから。 | |
7月18日 | 1位 | 日本 カナダ オーストラリア |
議論を後退させるような吸収源に関する新しい提案をしたから。 |
2位 | ロシア インド |
クリーン開発メカニズムに原発関連事業を含める主張をしたこと。 | |
3位 | オーストラリア | 交渉の前に京都議定書をあきらめ、その代替案を提案するためCOP7の前に会議を開催することを提案するなどアメリカの操り人形となっているから。 |
(以降作成中)
関連リンク
関連項目
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