お金 単語

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お金(通貨、貨幣)とは、財やサービスとの交換に使われる物体及びその概念である。
 

概要

壱万円札お金とは、人間社会において、必要な財・サービスを手に入れるために使われる物体及びその概念である。また、「価値の尺度」「交換の媒介」「価値の保蔵」の機を持つ。

お金は浪漫ともいえる。人が生きていく上で重要な要素の一つでもあり、命そのものとする人もいる。人間が一生を懸けて追いめていく存在、それがお金なのだ・・・とか、お金とは、現在世界において最も大きな閥の宗教および、その神様名前である・・・という感覚は、デフレが続いて通貨価値が高まったときにもが感じるだろう。

お金とは、的をえるための手段に過ぎない。お金だけ持っていてもしょうがない・・・という感覚は、インフレが続いて通貨価値が減っていくときにもが感じるだろう。

お金そのものは単なる金属であり、大した価値はい。加えて日本のお金は不換紙幣、つまりその紙幣が示す額の塊との交換が保されていない。普段は意識しないが、お金の価値は、自分を含む皆が「お金はその同額のものと交換できる」と信じ込んでいてこそ発揮されるのである。

現在不換紙幣は、各政府がその価値を保するから皆がその価値を「信じ込む」ことができる(ドルの信用が高いゆえんである)。その政府の信用がなくなるとジンバブエドルのようなパニックに陥り、最悪の場合ただの切れや金属片になってしまう。

お金の成り立ちを説明する学説を貨幣論という。商品貨幣論と、信用貨幣論と、国定信用貨幣論の3つがある。
 

日本の現金通貨

お金といっても大別して2種類がある。現通貨と、預通貨である。

日本では、日本銀行が発行する「日本銀行券(紙幣)と、政府が発行する「硬貨」を合わせて現通貨と呼ぶ。

通貨は中央銀行政府が発行しない限り増殖しない。民間人が勝手に増殖させたら、偽札・偽貨exitを作ったことになり、刑法通貨偽造の罪exitでとっ捕まるのである。
 

紙幣

日本紙幣は「日本銀行券」と言い、中央銀行(日本銀行)が発行している。

日本銀行券は、日本銀行負債として計上されている(平成23年度業務概況書exit)。つまり、紙幣買い物をするということは、日本銀行負債を譲渡して、代わりに何かを得る行為に等しい。

紙幣については個別記事がある。

現在流通している紙幣については、個別記事がある。1000円2000円5000円10000円


野口英世新渡戸稲造福沢諭吉
日本で最も有名な三人

余談だが、日本紙幣には最新技術を駆使した偽造対策がテンコ盛りである。中には、日本企業開発し、日本はもちろん世界紙幣に導入されているものも。世界を向けると、オーストラリアプラスチック紙幣など、によらない紙幣も存在する。
 

硬貨

日本の硬貨は、政府財務省)が発行している。財務省が発行し、日本銀行に交付する。発行・交付した分だけ税外収入として政府の一般会計に入る。毎年度の予算の、歳入という項の「その他収入」に入る(平成31年度予算exit)。硬貨は政府の通貨発行益となり、の借でもない。

現在流通している硬貨については、それぞれ個別記事がある。1円5円10円100円500円
 

日本の預金通貨

現代社会において上記のような現通貨(紙幣、硬貨)はもはや「お金」の一部でしかなくなっているのが現実である。現在のお金の大部分は「通貨」と呼ばれるものが占めている。

通貨は、民間銀行銀行と、日銀当座預金に大別できる。

通貨の中でも民間銀行銀行は、民間銀行の手によって勝手に増殖させることができる。増殖させてもお巡りさんにしょっ引かれることがない。民間銀行の貸出によって、貸し出した分の銀行が増えていく。これを信用創造(預金創造)という。

通貨の中の日銀当座預金は、日本銀行が発行する。一例を挙げると、日本政府が発行した国債を直接引き受けて、その代償として日銀当座預金を発行する。1兆円の国債を引き受けたら1兆の日銀当座預金政府の口座に入るのである。これも、信用創造(預金創造)といってよい。

民間銀行銀行は、民が扱う。世の中に出回るお金の大部分がこれに当たる。経済議論において「お金が増えるとインフレになる」というが、これを正しく言うと「民間銀行銀行が増えるとインフレになる」となる。

日銀当座預金は、政府民間銀行が扱う。非常に特殊なお金で、世の中には出回らないお金である。経済議論においてよく「日銀はもっとお金を供給すべき」というが、これを正しく言うと「日銀はもっと日銀当座預金を供給すべき」となる。
 

経済論議で出てくる用語 マネタリーベースとマネーストック

経済論議では、マネタリーベースベースマネーハイパワードマネー)とかマネーストックマネーサプライ)といった用が出てくる。

マネタリーベースは、中央銀行が発行したお金の総量である。

マネーストックは、融部門から離れて経済全体に供給されたお金の総量である。
 

国債

国債というのは、お金に非常によく似た存在である。

政府国債を発行して民間銀行に買わせた上で、得られた日銀当座預金を担保にして小切手を発行しつつ公共事業に使うたび、その国債と同じ額だけ、民間銀行銀行が増える(国債の記事で解説されている)。10兆円の国債を発行したら、10兆円分だけ民間銀行銀行が増えるのである。

国債債務なのだが、満期になる前に日銀民間銀行から買い取ることができる(買いオペレーション)。日銀が保有している国債について、政府は元本や利子の支払いを考えなくてよい。なぜなら、日銀に対して政府は55出資しており、日銀政府子会社だからである。

政府国債を発行して民間銀行銀行を増やし、国債日銀が買い取って政府の返済義務を事実上消滅させる。こうした姿を見ると、「国債=お金」という印が強くなるだろう。


ちなみに政府は、「利子・返済期限期限の永久国債」というものを発行することができる。もちろん、そんなものを買う民間銀行はいない。国会の議決を受けた上で、日銀が引き受けるしかない(国債の貨幣化)。そうなったら政府日銀当座預金をまるごとタダで手にしたようなものである。タダで手にした日銀当座預金を担保にして小切手を発行しつつ公共事業に使えば、またしても民間銀行銀行が増える。

利子・返済期限期限の永久国債」というのは、紙幣と非常によく似ている。紙幣というのは日本銀行にとって債務だが、利子は付かないし、元本の返還義務はない。
 

簿記で出てくる用語 フローとストック

簿記世界では、フローストックといった用が出てくる。いずれも、お金の単位を使って計算される。

フローは、ある期間での財務状況を構成する要因のことをいう。支出・収入、消費・生産などがフローとされる。

ストックは、ある時点での財務状況を構成する要因のことをいう。資産債務ストックとされる。
 

インフレーションとデフレーション

お金の価値が下がって物価が上昇していくことをインフレーションという。

お金の価値が高まって物価が下落していくことデフレーションという。
 

お金の意義

警告

この項商品貨幣論に基づいた記述が展開されています

 
お金が存在しないとどうなるだろうか?想像してもらいたい。

もし、あなたがお金が世界で生きていこうとすると、生活に必要なもの(食料、日用品などなど)を自分で作らなければならない。毎日毎日、膨大な時間をそうした生活必需品の製造と維持に費やさなければならなくなる。しかし、それでも手に入らないものもある。例えば、から遠く離れた地域に住む人は、どうしてもが手に入らない。逆に、の傍に住む人は山菜などは手に入らない。そこで、両者の間でまず原始的な物々交換が行われた。しかし、もし山の人がではなくを欲しがっていたらどうなるか?を持って行った人は山菜を手に入れられず、もその間に腐ってしまう。

そこで、物々交換をよりスムーズに行うためにお金という概念が生まれた。まず、製品に額を決めたり(価値の尺度)、お金を持っていれば商品と交換してもらえるという暗黙の了解が作られた(交換の媒介)。また、食料品などはいずれ傷んでしまうので、お金(金属とかとか)に交換しておくことで保存できる(価値の保蔵)。 お金があるおかげで、々は重い商品を運ばずに、軽くてかさばらないお金(現在ではより「軽い」クレジットカード電子マネー)を持ち運ぶことで、他人の作ったものを容易に手に入れられる。お金とは、価値のあるモノを繋ぐ潤滑のような存在なのである。

お金が誕生したことで、分業がより容易になったことも忘れてはならない。分業が進んだことで、個人はより多くの自由時間を手にした。これは、「鍛冶屋食欲を満たす為に、自分でパンを焼く必要がい。」という言葉で端的に表せるだろう。

なお、よくお金があるから貧富の格差ができるのだ、と言われるが、これは貨幣という概念ができる以前に「物の貯蔵・貯蓄技術」が生まれた時点ですでに格差は発生しているので論じる意味はない。 

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