ジャングルジム (英:Jungle Gym) とは、金属パイプの骨組みやロープで構成された、子供が登ったりぶら下がったりする遊具。元は商標であるため、英語では『Jungle Gym』のほかに『Climbing Frame (イギリス)』『Monkey Bars (オーストラリア)』などの呼び名も見られる。日本では『枠登り』、中国では『立體格子鐵架 / 立体格子铁架』『攀登架 / 攀登架』と呼ぶ。
概要
元々は1920年にシカゴの弁護士、セバスチャン・ヒントンが発明した (参考1 / 2 / 3 / 4)。子供の運動能力と空間把握能力の養成を狙ったものであり、その後世界中に広まっていった。
元々は金属パイプの立方体を組み合わせた形であったが、現在はロープを使ったものや、回転するタイプのもの、円錐状のものや材質をプラスチックや木材に変更したものも存在している。とりわけプラスチックタイプは室内に設置するのに向いた小型のものに多い。
安全性
ジャングルジムで子供が遊ぶとき、他の子供のことが見えていないことが多い。また、滑ったりすると落下し大きな事故が起きる。そのため、ジャングルジムの下には柔らかい素材のマットや芝生、グラウンドなどに設置することが求められる。また、雨天や雨上がりの際には使用を禁止するなどの措置が取られる必要がある。
また、子供たちが登ることを考えれば地面に確実に固定されていることを確認しなくてはならない。土台は確実に地中に埋まっているかを点検する必要がある。
ジャングルジム、回転ジャングルジム、箱ブランコ、ぶら下がりシーソー、回転塔などの事故はやはり多発しており、こうした遊具の事故は自治体の責任になるため、老朽化も相まって維持管理出来ないと判断した自治体が撤去される事例が相次いでいる。
著名な事故
東京デザインウィーク火災死亡事故
2016年11月6日に東京都新宿区明治神宮外苑にて行われた『TOKYO DESIGN WEEK 2016』の展示作品であった木製ジャングルジムが発火し、中にいた男児が死亡した事故。
このジャングルジムは日本工業大学工学部建築学科と生活環境デザイン学科の学生有志グループの出展作品『素の家』であり、木枠をジャングルジムとして組み上げた構造物に、おがくずを飾りつけ、中に投光器として白熱電球を設置したもの。この白熱電球の熱でおがくずが発火した物と見られている。学生サイドは燃えると思っていなかったと供述した。なお、当時LED電球はまだ高価だったということもあるが、そもそもLED電球であっても発火の可能性は払拭できない構造であるという指摘もある。
このイベントにおけるジャングルジムは『常設の遊具』ではなく『内部空間を楽しむ芸術作品』として設置されており、屋外展示物で屋根もないために消防法も適用されず、照明器具は都の火災予防条例にも抵触しないため、イベント会社サイドが独自に安全基準を設ける必要性があったのだが、これが怠られていた形となる。
この事故では事故1ヶ月のタイミングで忘年会が企画されていたことから、イベント会社はことの重大性を認識していなかったのではないかと批判されたりもしている (後に中止) 。
関連動画
関連リンク
- ジャングルジム - 東洋体機
- いつの間にか公園から消えた「遊具」とは | テンミニッツTV
- 【神宮イベント火災】5歳児死亡 遊べる木製ジャングルジム内に「おがくず」、強いライト当てたのが原因か「中に子供が!」大人たちの叫び声、球場にまで煙(1/2ページ) - 産経ニュース
- 東京新聞:神宮外苑火災から1週間 体験型アートに安全基準なく:社会(TOKYO Web)
- 5歳児が焼死した東京デザインウィーク「忘年会」に非難の声 – ニュースサイトしらべぇ
- |TOKYO DESIGN WEEK 東京デザインウィーク
関連項目
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