ダージリン・ヒマラヤ鉄道とは、世界遺産に登録されたインドの登山鉄道である。
概要
インドが変態紳士大英帝国の支配下にあった1879年、紳士の嗜みである紅茶の輸送とそして避暑地でもあるダージリン地方への足を確保するために建設された鉄道。
トンネルとか掘るのが正直めんどかった開通を早めるためにトンネルは一切なく、等高線に沿ったりスイッチバックやループ線を駆使して2000mにも及ぶ高低差を突破するという方法を採用している。それなんてかつての草軽電鉄?
また、既に開通していた山道(=急カーブがそこかしこにある)を流用して建設を容易にするため、軌間は610mmを採用しており(日本の軽便鉄道に多い762mmよりもさらに一回り狭い)、機関車も小回りの効くタンク式を使用している。
ノストラダムスが盛大に恐怖の大王の予言を外した1999年に世界遺産に登録されたあと、さすがに開業当時の蒸気機関車のままじゃ時代遅れ甚だしいとなってディーゼル機関車による牽引に移行はしてみたものの、鉄道ファン観光客からの「やっぱダージリン・ヒマラヤ鉄道は蒸気機関車じゃないと風格がない」とかなんとかいう声が意外なほど多かったため一部区間で蒸気機関車牽引を復活させたりしていた。
ちなみに蒸気機関車は開業当時から使用されているものであり、最古のもので車齢は110歳を超える。まさに伝説の老兵である。
これだけ古いとさすがに部品を注文してメンテするというわけにも行かず、同鉄道の車両整備を一手に引き受けるティンダーリア工場で職人が砂型から手作りするという100年以上前から変わらない方法で手厚く整備されている。職人魂に敬礼。
そしてティンダーリアで霜月はるかの方が先に出たあなたはちょっと表に出て来なさい。
職人の手で作られたパーツにより手厚く整備されているとはいえ100年以上の年波には勝てず、頻繁に車両トラブルで運休したり運転打ち切りになったりする。そういう時はタクシーを呼んだり並行する路線バスを利用するべし。
とは言え元々総延長88キロ・標高差2000mもの道のり(しかも途中に多数のカーブがある)を非力なタンク式蒸気機関車で走破するため、表定速度は10キロ前後にしか満たない(=つまり全区間乗り通すと8時間くらいかかる)。並行する路線バスを使えば4時間で走破できるルートなのに。
だがそれがいい。速くなければ嫌だというやつは新幹線でもヴェイロンでも飛行機でも乗ってればいいのである。旅そのものを楽しむという点ではこれくらいがちょうどいいとも言えよう。
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