ビッグ7とは、ワシントン海軍軍縮条約下で保有された、16インチ(41cm)砲搭載の日・英・米の戦艦7隻のことである。
概要
ワシントン海軍軍縮条約の発効から条約失効までの間、ネイバル・ホリデーと呼ばれる1922年から1936年の15年間に保有が制限された16インチ砲を搭載した船が7隻しか存在しなかったことからその7隻のことをビッグ7(世界七大戦艦)と呼ぶことになる(ただし、日本以外の国でこの呼称が用いられている資料は見つかっておらず、日本にしても軍で正式に用いられていた訳では無い)。なお、現在原型を残しているビッグ7はマーシャル諸島の海で眠り続ける長門の残骸のみ。他は解体されている。
またビッグ7は海戦による砲雷撃戦を主体とする第一次世界大戦後から空母が台頭していくことになる第二次世界大戦前までの間、抑止力を持った戦略兵器として世界に君臨する。
コロラド級戦艦1番艦「コロラド」 同2番艦「メリーランド」 同3番艦「ウエストバージニア」
余談ではあるが、ワシントン海軍軍縮条約には条約会議開催時点での未完成艦の廃艦が条件に含まれており、日本の陸奥もそのリストに含まれていた。しかし日本は陸奥の完成を主張、半ば強引ではあるが英米に所有を認めさせることに成功する。しかしその代償としてイギリスにネルソン級2隻の新造、アメリカには既に廃艦が決まっていたコロラド級2隻の建造続行を認めさせる結果となってしまった。
もし日本が陸奥を廃艦にしていたならば、16インチ砲搭載艦は当時既に完成していた長門とメリーランドの2隻だけに留まっていたのかもしれない。
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