概要
弥生時代～平安時代前期までの、日本刀が発生する以前の刀のこと。
これらの刀剣は両刃造り・・・つまり、諸刃の剣だったり、刀ではあるけど反りがなく真っすぐな直刀であるなど、日本刀としての特徴を備えていないため、日本刀には分類されず、美術性とかもないためあまり人気がない。漫画などに登場することも稀である。そもそも中国製ではないかと思われる物もある。
古くは、弥生時代に製作された青銅剣があり、その後製鉄が始まると鉄剣が製作されるようになり、古墳時代前期には鉄剣が青銅剣に取って代わった。その後、古墳時代も後期になると剣は廃れ直刀に取って代わられた。飛鳥時代になると同じく平造りか切刃造りの直刀が用いられていたが、剣術が変化したのか、片手で振り回せるような刃渡りのそれまでよりも短い刀が用いられるようになった。古墳時代までは、両手で刀を持つ剣術だったのが、推古天皇期あたりから、現在の短剣道やスポーツチャンバラの片手剣のように、片手で刀を振り回す剣術に変化したようだ。大化の改新を描いた多武峰縁起絵巻には、刀で蘇我入鹿の首を切り飛ばすグロシーンが描かれている。このことからも、この時代にも刀が武器として重宝されていたことがうかがえる。
著名な上古刀
- 天羽々斬・・・アメノハバキリ。スサノオノミコトの愛刀。ヤマタノオロチを退治するときに使用され、草薙剣に当たって刃が欠けてしまったといわれている。風鳴翼の使う聖遺物だったりスサノオモンの必殺技だったりよくサブカルにも登場するなど恵まれている。
- 草薙剣・・・ヤマタノオロチから出てきた刀。熱田神宮に祀られており、誰も見ることが出来ない。
- 稲荷山古墳出土鉄剣
- 江田船山古墳出土鉄刀
- 七支刀・・・石上神宮に祀られている。百済から献上された説がある。創作では強力な武器として登場するが、実際には武器として扱うには向かず、祭祀用であったようだ。
- 丙子椒林剣・・・聖徳太子の愛刀だったという。
- 七星剣・・・同じく聖徳太子の愛刀だったと伝わる。ニコニコ的には豊聡耳神子の武器としても有名。
- 陽宝剣・陰宝剣・・・聖武天皇の愛刀。東大寺の大仏殿から発見された。
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関連項目
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