中華スマホとは、中華人民共和国のメーカーが製作販売しているスマートフォンのこと。あくまでも中国なので、ASUSやHTCといった台湾メーカーは含まれない。
概要
中華スマホは大別するとこの二つの意味で使われることが多い。
- ファーウェイやシャオミなどの、中国の電機メーカーが販売するスマホ。忌避するユーザーが侮蔑的な意味て使うことも。
- IphoneやSAMSUNG Galaxyといったブランド物のパクリ。山塞機ともいわれる。
1の概要
中国は古くからアップルやソニーといった大手家電メーカーの製品を製造していたことから、その仕様を横流しする形で、多くのパクり携帯を出していた。この悪印象から中華スマホといえば2を指し示す状況が続いたのだが、中国の経済発展に伴い中華メーカーの実力も成長。高機能且つ低価格な商品はたちどころに席巻、Iphoneと並ぶ二大勢力に成長した。我が国では2010年代の規制緩和により誕生した「格安スマホ」をきっかけとして流通するようになったため"安かろう悪かろう"のイメージも根強いが、近年では技術力の向上に加えキャリアからの販売も広まり、またスマホ自身の高機能化やブランド力の向上もあり、必ずしも格安という訳ではなくなっている。
しかし、中国の国家価値観や政治・軍事体制への警戒、及び貿易摩擦を起因とする米中対立のあおりを受けて、ZTEやファーウェイなどが米国での販売を禁止されたことやグーグル八分を始めとする輸出規制を受けたことで衰退。Xiaomiも中国共産党との関係性を疑われ、一時期制裁を受けた(その後撤回)。それ以外のメーカーもいつ規制を受けるか分からないといったところである。このため反中感情の高まりもあり忌避する人もまた多い。日本政府との関係が深いNTTドコモでは2019年夏以降、中華スマホを排除している。
代表的なメーカー
2の概要
一方でパクリ商品の伝統も健在で、中華商品を取り扱う通販サイトではIphoneやGalaxyに似た商品がオリジナルの10から20%程度の値段で販売されている。高性能が格安でラッキーと思いきや、そんな都合のいい話が転がっているわけがない。例えばRAM12GB、ROM512GBとうたっているが、実際は1GB/5GBといった具合に性能も10分の1以下とどうしようもない製品である。
だいたいの特徴はこんなところである。
- SocがMTK6889
MediatekにそんなSocはない。10コアをうたっているが2021年最強のSnapdragon888も8コアしかない。 - 見た目はオリジナルとそっくり。そこだけはお金をかけている。
- 設定画面を見ると宣伝で表記されたスペックが表記されているが、それでも動作がもっさりしているとか、画面やカメラの画素数が見てわかるほどに足りていないとあからさまにおかしい。
実は本体をいぢくって表記をごまかしている。スペック解析アプリを使うと本当のスペックが出てくるので、あまりのギャップに吹くほど必死? また、実際の性能を確認するベンチマークにかけてみるとごまかしようがないのでボロがでる。 - カメラは一見すると多眼に見えるが、一つを除いてはフェイク
- 指紋認証や顔認証があってもザル。
- 解体してみると大体中身は同じ。一般的に売られている基盤があって、それを元に業者がガワだけを変えて売っているという感じ
全ての商品にいえることであるが、商品には相場があり、その相場から極端に安い物は詐欺である。このような商品に手を出してはいけない。そもそも買おうとしている商品は技適を満たしているかどうか疑問である。
関連動画
こういうものが出せるのが中華らしいところ。
著作権無視なのは問題だが、その一方でこの手の面白い商品が出せるのが中華製品の魅力だといえる。
そのスペック本当?
中華スマホレビューの動画はYoutubeが圧倒的に多い。「パクリスマホはクソ」と「10万円以上もするIphoneが7000円で買える神機種」と結論が二分されるが、後者は解体もしくはベンチマークをとっていない限りは内容を信用すべきではない。そもそも、パクリ商品を勧めるべきではない。
関連項目
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