名とは、以下のことを表す。
- 名(な) - 固有の事物を呼んだり識別したりするための言葉。名前
- 名(な) - 人名のうち、その人物を特定する部分。姓に対して名。
- 名(めい) - 名古屋(市)の略。名鉄、名駅、名大など。
- 名(みょう) - 名田のこと。荘園や公領の耕作地。徴税の単位となった
漢字として
- 意味
- 呼び名、人名、名付ける、評判、有名な、評判のよい、優れた、表向き、形式の、文字、功績、目の上の眉との間の部分という意味がある。
- 〔説文解字〕に「自ら命(いな)ふなり」とある。名、命の音が似ていることによる解説。
- 字形
- 口+夕の会意。甲骨文では夕が月字の形になっていて、また名前の意味では使われていない。そのため月や夜に関連する祭祀が原義とされている。卜辞では明と通用することが多い(〔六書疏証〕)。
- ほかの説に、夕は肉が変じた形で、下は祝器を表して、祭肉を使った命名儀礼を表すとする説(白川静)、鳴と同音により大声で叫ぶ意の字とする説(藤堂明保)、卩+口で命令の意とする説(〔聞載〕)、上部は物体の形でそれを呼ぶ意とする説(〔文源〕)などがある。
- 〔説文〕は「夕は、冥なり。冥にして相ひ見ず。故えに口を以って自ら名いふ」と、夕は夕べの夕で、暗くなって声を上げて自分の名をいうこととしている。
- 音訓
- 音読みは、メイ、ベイ、ミョウ、訓読みは、な、なづける、なだかい、ほまれ、もじ。
- 規格・区分
- 常用漢字であり、小学校1年で習う教育漢字である。JIS X 0213第一水準。
- 声符
- 名を声符とする漢字には、洺、茗、酩、詺、銘などがある。
- 語彙
- 名案・名医・名家・名菓・名器・名機・名義・名教・名曲・名犬・名剣・名賢・名言・名作・名刹・名士・名刺・名字・名手・名主・名所・名称・名将・名勝・名状・名人・名声・名跡・名代・名刀・名湯・名店・名物・名文・名分・名簿・名目・名門・名誉
異体字
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