洗礼されたとは、「洗練された」の誤記である。
概要
「洗練」は「磨きのかかったものにすること」を指すが、「洗礼」は「キリスト教の入信の儀式」、転じて「初めての経験をすること」や「(集団に入るために)試練を受けること」を指す。
そのため「洗練された」を「洗礼された」と書いてしまうと、聞き手にはキリスト教徒として水に浸かった(または額に水をつけられた)光景が連想される可能性がある。良くても「初めて経験をした」か「何らかの困難を乗り越えた」というニュアンスになってしまい、「洗練」とは違う意味に捉えられかねないので注意が必要である。
SNSでは「洗礼されたデザイン」のほか、「(ラーメンの)洗礼されたスープ」や「洗礼された寿司」、「洗礼されたオタク」、「(ギャグとして)洗礼されたボケ」などの形で「洗礼された」が一部で使われているが、恐らく誤記と思われる。
以前から使用されている「洗礼を受けた」と「洗礼された」
ちなみに「洗礼」は「洗礼を受けた」という形で使うのが一般的で、「洗礼された」という表現は現在は「洗礼を受けた」と比べると使われない。「初めての経験をする」「試練を受ける」等の意味で「洗礼を受ける」という使い方であれば、キリスト教と関係がない場面でも慣用句的に使われる。
ただしあくまでも比較的使われないだけであって、キリスト教の儀式や何らかの経験・試練を指す「洗礼された」という表現自体は存在している。
関連項目
- 1
- 0pt