立体音響 (りったいおんきょう) とは音を再生する際に3次元的な音の方向や距離、拡がりなどを聴覚に与える音響(音響システム)のことである。
概要
3次元音響、3Dオーディオなどとも。3次元の空間上の音場を制御するという意味も含め、3次元音場制御システムのことを指す場合もある。
おおまかに分けると、ドルビーなどの、映画館のスピーカのように実際に多方向にスピーカを配置するサラウンドの延長上のもの、NHK技研などが研究している平面に多数のスピーカを配置し信号処理により音場感を与えるもの、人間の聴感を直接再現して、イヤフォンないしヘッドフォンで直接聴取することで再現するもの、などがある。
また録音側も、最初から多チャンネルで録音しその情報を利用するもの、通常のステレオ録音を利用するもの、人間の聴感を再現するための音響機材や信号処理を利用するものがある。
聴感を再現する手法には、次のようなものがある。
- ホロフォニクス: アルゼンチンのHugo Zuccarelliによる。サンプル録音や、この技術を用いて録音されたとされる楽曲はよく広まっているが、詳細は秘密とされているため評論不可能であり、ここではこれ以上言及しない。
- バイノーラル録音: イヤホンマイク、あるいはダミーヘッドと呼ばれる頭部や、トルソまで再現したものもあるが、そういった機材により聴感を再現して録音する。イヤフォンないしヘッドフォンで聴取する。詳細は「バイノーラル録音」の記事を参照。
- 信号処理により方向感などを付ける手法。商品では沖の『eおと ポジショニング』などがある。
なおこの記事の関連項目に「クロスフィード」とあるが、クロスフィード自体は、スピーカーによる再生を前提として左右チャンネルが完全に分離しているような音源をヘッドフォンなどで聴取する場合の不自然さを緩和するために、相互のチャンネルに適当な信号処理を掛けてミックスする手法のことであり、副次的に立体感などの効果もあるかもしれないが、定義としては(あるいは本来は)それを目的としたものではない。
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