賭け麻雀とは、主に金銭などを賭けて行われる麻雀のことである。
はじめに
日本の法律では賭け麻雀は金銭の多寡に関わらず、刑法で定められた「賭博及び富くじに関する罪」によって罰せられる。基本的に金額の大小は明示されていないため、1円だろうと処罰対象といえる。
あくまでここでは賭け麻雀の解説を行うが、賭け麻雀をしてもよい、ということではないため予め留意願いたい。
概要
麻雀というのは点数が零和(全員の点数の合計が終始一貫して変動しないこと)であることや、運の要素も強いこともあり、賭け事に用いられることが多いゲームである。賭けの対象となるのは金銭などの場合が多いが、これは前述の通り麻雀が零和ゲームであり、点数の増減をそのまま金銭のやりとりに用いやすいためである。
フリーの雀荘で行われることも多いが、これは実際には犯罪であるため、摘発されれば客の立場であろうと捕まる可能性はある。もっとも、現状はテンピン(後述)のレートくらいであれば黙認されているのが現状といえる。
このことからも分かるようにフリーの雀荘では漫画などでよくあるようなバカ高いレートはほぼあり得ないため、高レートの賭け麻雀は人目に付かないようなマンションの一室などで行われることが多く、こちらについては数十万や数百万等のお金が動くようなレートになることもある。
賭け麻雀が行われる場合には大体は1000点につきいくらというレートを決め、終局時のスコアにウマやオカを加えたものを最終のスコアとして金銭のやりとりをすることが多い。この時1000点未満の点数は五捨六入(500点未満は切り捨てて600点以上は切り上げる)される。また、役満の和了やチップを採用していれば、それらによる祝儀も踏まえた金銭の支払いが行われる。
漫画などでは賭け麻雀で生計を立てているような人物が登場することがあるが、実際にはこの金銭のやりとりに加えて場代、即ちプレイ料金を店に支払う必要があることは言うまでもない。前述の通りフリーの雀荘ではそれほど高いレートにならないため、金銭のやりとりよりも場代の方が高くなることも十分考えられる。例として1回の対局で場代が1人あたり250円でテンイチのルールで+30で1位だった場合には300円受け取れるが、場代が250円なので実質の得は50円である。
なお、このようなレートは(賭博行為が違反であることから)直接表示されていることは少なく婉曲的な書かれ方がされている場合が多い。もし、レートが不明である場合はしっかりと確認をした方があとあとトラブルに巻き込まれずに済む。
最初に述べたとおり、金銭が主ではあるが、主に仲間内でプレイするにあたって何かを賭けて麻雀をするということがあるかも知れないが一般的に賭ける対象が金品に相当すれば賭博罪の適用がある。
しかしながら、負けたら罰ゲーム(金銭的な損失を伴わない)であるとか、俗に言う脱衣麻雀などは賭博行為にはならない(後者は、脱衣行為などを本人の意思に反して行えば別の罪になる)。事実ピクシブでは麻雀の敗者が勝者の呈示するお題に沿った「描け麻雀」なるものが行われているようである(絵については美術的な価値があるような絵であれば話は別だが、そうでなければ金品に含まれない)。
レートの一例
- テンイチ……1000点に対し10円となるレート
- テンゴ……1000点に対し50円となるレート
- テンピン……1000点に対し100円となるレート
- リャンピン……1000点に対し200円となるレート
- デカピン……1000点に対し1000円となるレート
- デカデカピン……1000点に対し10000円となるレート
例えばだが、リャンピンのルールで親の役満に放銃するとウマやオカを考えなくても-48000点であるから事実上9600円相当の放銃になることになる。
ゲームにおける賭け麻雀
オンラインゲームなどを中心とした麻雀ゲームでは直接的にお金を賭けられるものは基本的にはないはずであるが、オンラインゲーム独自のゲーム内マネーを用意しており、それをスコアに応じてやりとりをするといったシステムが用意されているケースはある。
例えばハンゲームの麻雀4であればゲーム内専用のお金が存在し、レートを選んだ上で対局し、対局終了時には場代を含めてお金がやりとりされる。但し、無くなった場合には1日1回に限り補充が可能となっている。
これらは実際の金銭のやりとりをしているわけではない(稼いだゲーム内マネーを現金に変換する手段が無い)ため、賭博罪になることはない。ゲームセンターのメダルゲームがカジノとは扱われないのと同様である。
関連項目
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