…(三点リーダ)とは、文章や数式などに用いられる記号である。
概要
- Unicode
- U+2026
- JIS X 0213
- 1-1-36
- 文字参照
- …
最もよく見られる使い方は、無音の状態を表して会話の間などを表現したもの。例えば「えーと、……わかった。」という文章。この場合繋ぎとして三点リーダを用いることで、少し考えてから理解したという情景が伝わりやすくなる効果がある。通常三点リーダの数が多くなると、それだけ無音時間が長いということを表現していることになる。また昨今では無口系キャラクターというカテゴリが確立されてきたこともあり、それらのキャラクターの表現手段としては欠かせない記号ともなっている。
無音状態の表現以外での用法としては、「余韻」「省略」などの表現、図表上での繋ぎなどもある。
原稿用紙(ひいては多くの出版物)では上の例のように二つ並べて書くのが一般的である。理由は諸説有り。
講談社の週刊少年マガジン・週刊ヤングマガジン系列誌は専ら「‥」(二点リーダ)を使っている。
web上では必ずしも「…」が使われているというわけではなく、「・・・」(中黒)や「、、、」(読点)、「。。。」(句点)を代用として使っている表現もある(実際ニコニコ大百科でもそのような表現が散見している)。
1946年に文部省(当時)が作成した『くぎり符号の使ひ方』[1]では、「テンテン」という呼び名のくぎり符号として「……」または「…」が挙げられており、用法と例が参考までにという扱いで示されている。
準則 一、テンテンは、ナカセンと同じく、話頭をかはすときや言ひさしてやめる場合などに用ひる(例12)。
二、テンテンは引用文の省略(上略・中略・下略)を示す(例3)。用例 (1)「それからね、……いやいや、もうなんにも申し上げますまい。」
(2)「それもさうだけれど。……」
(3)そこで上述のごとき結果になるのである。……
またこの『くぎり符号の使ひ方』内では、「テンセン」という符号として「………」「…………」と二つよりさらに長く伸ばしたものについても挙げられている。
準則 三、テンセンは会話で無言を示す(例4)。
四、テンセンはつなぎに用ひる(例5)用例 (4)「ごめんネ、健ちやん。」「………」
(5)第一章序説…………一頁
Unicode
Unicodeでは、HORIZONTAL ELLIPSISという名前である。欧米の言語では、「.」(ドット)を三つ並べたものを合成した文字が使われているため、欧文フォントで「…」を表示するとベースラインに三つの点がならぶ形になっている。またUnicodeでは、「…」は「...」(ドット三つ)で置き換え可能と定義されている。
Unicodeでは、ベースラインではなく真ん中に三つの点が並ぶ文字(「⋯」 U+22EF, MIDLINE HORIZONTAL ELLIPSIS)が別途用意されていてややこしい。
関連項目
脚注
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