DNS(Domain Name System)とは、ドメイン名(Domain name)をさまざま情報に関連付けするためのシステムである。とくにホスト名をIPアドレスに関連付ける機能が重要。
概要
ニコニコ大百科WebサーバのグローバルIPアドレスである210.135.99.89にアクセスするとニコニコ大百科トップページが表示される。
だが、ネット広告や雑誌などで「ここへアクセス!→210.135.99.89」と書かれても大変解りづらい。
そこでDNSの登場だ。
DNSサーバーは"dic.nicovideo.jp"などのURL情報をIPアドレスと関連付けする情報が保存されている。
つまりDNSサーバーには「dic.nicovideo.jp→210.135.99.89]というテーブルが組み込まれていることになる。
だからdic.nicovideo.jpにアクセスすると自動的に210.135.99.89に繋がってくれるのだ。
またDNSサーバーはドメイン(.comや.frなど)によって管轄が違う。
DNSサーバーは自分の内部データで解らない場合には、登録してある一つ上のDNSサーバーに参照に行く。そうやってだどって行く一番上のDNSがルートサーバ(ルートネームサーバ)である。
ルートサーバ
世界に13存在する名前解決用のトップドメイン管理用ルータたちである。
アメリカ所属が10か所、スウェーデン、オランダ、日本に所属しているものが一つづつで合計13となる。
Aから順番にアルファベットが降られており、日本の所管するのはMサーバとなる。
多くがアメリカにあるのはインターネットそのものの発祥がアメリカだったからという理由であり、他の三か所についてはインターネット初期において発展に多大な貢献をした組織がそのまま担当したのが今に続いている。
日本の場合、学術ネットであったJUNET(WIDEプロジェクト)がほぼ独断・独力で参加し今に至る。
ルートサーバのほとんどがエニーキャストによる負荷分散とディザスタリカバリを行ってる。つまり複数のサーバを束ねてルートサーバとして動作している。
これはインターネットのクラッシュリスク回避のためである。このため日本に所属しているMサーバが海外でも複数動作していたり、逆に海外所属のF、I、 J、Kサーバたちの一部が日本国内にもいたりする。
DNSレコード
DNSは上記の流れの通り、階層構造で管理されているが、各サーバでは、DNSレコードという形でドメインを管理している。
どういうレコードがあるのか書いていくと、以下の通り。なお、レコードのドメイン名の末尾のピリオドは、それがFQDN(完全修飾ドメイン名、要するに完全な形のドメイン名であるということ)であることを示すものなので省略している。
種別 | 説明 | 具体例 |
---|---|---|
A | IPv4アドレス | dic.nicovideo.jp → 133.152.40.115 |
AAAA | IPv6アドレス | www.google.co.jp → 2404:6800:4004:81d::2003 |
NS | ネームサーバ | google.co.jp → ns3.google.comなど(4つ指定されている) |
MX | メールサーバ | gmail.com → 5 gmail-smtp-in.l.google.comなど(5つ指定されている) 最初の数字が優先順位、その後にメールサーバのドメインを指定する |
CNAME | 別名 | ja.wikipedia.org → dyna.wikimedia.org |
SOA | ゾーン権威 | nicovideo.jpの場合 |
PTR | 逆引き | 172.217.161.67→nrt20s09-in-f3.1e100.net |
TXT | テキスト | SPFとかGoogleの認証情報とかを入れる |
SRV | サービス | 例えばXMPPをどこで提供しているかを指定する |
関連項目
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