不末は言った。「伏義は父たる蛇なり、金属の神なり、偉大なる知恵を纏ふものなり。もし汝が肉を銅に、骨を鉄に、臓器を絡繰に、血を水銀と換へば、汝の痛みは和らがむ。」
蛇について - SCP財団
より,2022/08/08閲覧
メカーニズム (Mekhanism) とは、シェアード・ワールド『SCP Foundation』に登場する宗教/思想体系である。財団からはしばしば、メカーニズムの実践者のひとつである要注意団体『壊れた神の教会』とごっちゃにされやすいが、このニコニコ大百科では別項立てを試みる。
パンくずリストは遡りやすさの都合から壊れた神の教会を主、メカーニズムを従とさせてもらったが、無論読者諸兄もお気付きの通り実際は先にメカーニズムがあって、そのうちの現存する最も大きな派閥が壊れた神の教会であるため主従は逆である。
メカーニズムとは、神格『MEKHANE』を崇める宗教/思想体系である。彼らは、ヤルダバオートに喰われるのみであった人間に機械を扱うための知性を与えたMEKHANEを崇敬しており、そのMEKHANEが齎した機械技術を発展させ続けた。信奉者はメカニト / メカーナイト (Mekhanite) と呼ばれ、彼らは自身の体を機械仕掛けにすることでMEKHANEの姿に近づこうとする。
歴史上様々な形でメカーニズムのグループは産まれては消えを繰り返している。最終的に今一番大きいメカーニズムのグループが要注意団体『壊れた神の教会 (Church of the Broken God、以下CotBG)』である。
最初にメカーニズムが確認されたのは古代中国・夏王朝 (紀元前2100-1600年) の頃である。夏王朝ではMEKHANEは伏義として知られ、自分たちを伏義に似せるために異常な肉体変成を行っていた。しかし彼らは伏義の再構成を「女媧 (=ヤルダバオート)の開放」と考え、これを阻止されるべきものと考えてもいた。彼らは同時代の他の文明より明らかに進歩しており、コンピュータや人工知能、果ては現実歪曲兵器さえも作り上げていた。しかしその現実歪曲兵器は金烏との戦いの際に夏王朝そのものを僅かな痕跡だけを残して消え去ってしまった。
この頃には既にメカーニズムの創始者にして指導者ブマロとサーキック・カルトの創始者にして指導者イオンは出会っていたようである。また、この頃に一部のメカニトたちは異世界に渡っており、現代に至るまでブマロとの交流を続けている様子。
次に確認されたのは古代ミケーネ・ギリシア (紀元前1600-1100) の頃であり、中央集権的な神政国家メカニト帝国を築き上げた。彼らは優れた冶金工業を軸に、積極的な商業政策と宗教伝道の実践、そして海軍力を誇ったが、それゆえに他の文明からはしばしば不評をも買っていた。この帝国において、初めてMEKHANEの再構成が教義として確立された。このころにはダエーバイト文明やアディウム帝国が誕生しており、メカニトは彼らとの対立を深めていた。しかし他方でメカニトはダエーバイトと同盟を組んだこともあったようだ。最終的にメカニトは巨像 (SCP-2406) を用いたりなどして戦争に勝利したが、自分たちも深い痛手を負い、やがて帝国は崩壊した。
このときに2つのグループ――新たな地を求めて旅をするグループと、戦争で滅びなかった都市国家アモニにとどまったグループが成立した。彼らはメカニト帝国の優れた技術を狙う他国の者たちから狙われ、やがて異国に旅立ったものは信仰を捨てた。
一方都市国家アモニにとどまったグループは自分たちの居場所を隠匿し、進んだ技術を持って地方政治における影響力を取り戻した。農業や独自の物品の製造に集中し、特定の港でのみ交易することで都市の隠匿はローマの征服まで続いた。彼らはオートマトンの制作をはじめ、対サーキシズム戦争でアケメネス朝に協力したり、カルタゴに軍用装備を提供したりしたこともあった。しかし紀元前1世紀にヘブライ人によって都市国家アモニは滅ぼされ、信仰を守る集団は残ったものの、19世紀まで中核になりうる集団は結成されることはなかった。
しかし、産業革命期に機械が発展したことをうけ、メカーニズム諸団体はこれをMEKHANE復活の兆しと捉えるようになる。そして、『壊れた神の教会』が設立されることになるのである。
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最終更新:2025/12/06(土) 05:00
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