ワシル・ロマチェンコとは、1988年2月17日生まれのウクライナのプロボクサーである。
アマチュアボクシング戦績397戦396勝一敗のアンタッチャブルレコードを残した不世出の天才(この記録が精確かどうかは懐疑的な見方もある)。
スピードに乗った効果的なステップとコンビネーションを多用する超絶テクニシャン。踏み込みの速さとボディブローにも非常に定評がある。
2013年にプロ転向してからもその才能を見せつけている。2010年代後半から現在までのPFP筆頭。
アマチュアではオリンピックで2度金メダルを獲得しプロではフェザー級からライト級まで世界最速記録での三階級制覇を達成した。
身長169cmリーチ166cmとライト級にしては小柄なため(バンタム級の井上尚弥と並んだ写真でも体格差はそれほど感じられない)度々階級を元に戻すことを示唆している。
相手陣営の棄権による勝ちが多いためこのことをノー・マス(もう結構)やロマチェンコ勝ちなどと呼ばれている。
プロにおいてはデビュー戦を除いたすべての試合が世界戦という異色のボクサー。
2009年9月、イタリアのミラノで行われた世界ボクシング選手権にフェザー級で出場し優勝。
2011年9月、アゼルバイジャンのバクーで行われた世界ボクシング選手権にライト級で出場し優勝。
2012年8月、ロンドンオリンピックにライト級で出場し優勝。
2013年にプロ転向。プロモーターは井上尚弥や村田諒太と同じトップランク。
2014年3月1日、テキサス州でメキシコのオルランド・サリドと対戦。サリドの恐らくは故意的な体重超過と偶然を装ったバッティングやローブローなどダーティープレーの雨嵐に苦しめられプロ2戦目にしてスプリット判定で敗れる。
2014年6月21日、カリフォルニア州でゲーリー・ラッセル・ジュニアと対戦。ボディを有効に活用し判定2-0でプロ最短タイ記録の3戦目での世界王座獲得。WBOの月間MVPに選出された。
2016年6月11日、スーパーフェザー級王者のローマン・マルチネスと対戦。初回からスピードで圧倒し5回KOで勝利。転向1戦目にして二階級王座獲得。これも井上尚弥の記録を更新する世界最速記録であった。
2016年11月26日、スーパーフェザー級8位のニコラス・ウォータースと対戦。ガードの間をすり抜けるパンチなどで圧倒。7回にパンチをまとめるとウォータースが棄権。相手に初黒星を喫しさせた。
2017年4月8日、ジェイソン・ソーサと対戦。序盤からボディを効かせるとソーサが9回を終えた時点で棄権を申し込んだため勝利。
2017年8月5日、ロサンゼルスでランク10位のコロンビア人、ミゲール・マリアガと対戦。自分からわざとコーナーに下がり挑発するなどショーのような展開となる。7回終了時点でマリアガが棄権したためTKO勝ち。
2017年12月9日、自身と同じく五輪で2度金メダルを獲得しているギレルモ・リゴンドーと対戦。フィジカルの優位性で押し切ると6回終了時点でリゴンド―が棄権。4試合連続で相手がギブアップしての勝利となった。
リング誌やUSAトゥデイなどから2017年度の最優秀選手に選出。
2018年5月12日、ライト級に転向しWBAのベルトを保持する帝拳ジム所属のホルヘ・リナレスと対戦。体格差を生かされ6回にノーモーションの右からプロ転向後初のダウンを奪われるも10回に左ボディでKO勝ち。多くの専門誌から2018年度の年間最優秀試合に選ばれる激闘を制する。
2019年8月31日、WBCのベルトを保持する英国のルーク・キャンベルと対戦。手数の多さに手こずるもボディに照準を定め3-0で判定勝ち。
2020年10月18日、階級屈指の人気者テオフィモ・ロペスと対戦。初回は4発しか打たず以降もチェスゲームに徹する。7回からギアを上げ9回からは制空権を握るも0-3で敗戦。前半の様子見とジャブを評価されなかったのが響いた。なおジャッジの一人は10点差をつけるという明らかに異常な採点をしている。試合後肩を手術した。
2021年6月27日、ベルデホを逆転KOした182cmのフレームと鋼鉄の顎を持つ中谷正義とロペスへの再戦権を求め対戦。前戦の反省からか初回から積極的に打ちに出る。5回に解説も驚くような角度からダウンを奪うと6回にはコーナーに磔にしポイントを積み重ね、9回に左を利かせTKO勝ちを収めた。
2021年12月11日、元IBF王者でライト級屈指の強打者であるリチャード・コミーと対戦。7回にダウンを奪うと以降もポイントを取り続け3-0で判定勝ち。相手陣営に「試合を止めないのか」と促す言動が賛否両論を巻き起こした。
2022年6月5日にジョージ・カンボソス・ジュニアと対戦することに合意していたがロシアの侵攻を受けている母国ウクライナのため、2022年2月28日に領土防衛隊に参加することを表明。試合出場を辞退した。
2022年10月29日、WBCライト級8位のジャメイン・オルティスと同級12回戦で対戦し、3-0の判定勝ちを収めた。
2023年5月20日、4団体統一ライト級王者デビン・ヘイニーに挑戦。終盤追い上げるもボディを打たれ続けたことが響き0-3の判定負けを喫した。
2024年5月12日、ジョージ・カンボソスJr.を相手にIBF世界ライト級王座決定戦を行い、11回TKO勝ちを収め王座獲得に成功。試合後のパンチスタッツが話題を呼んだ。
掲示板
6 ななしのよっしん
2020/12/04(金) 02:40:52 ID: oRXyHznxfF
>>4
マルケス兄はロマ勝利支持だよ。
PFPに関してはマイキ―の時とかはもっと露骨だったし、まあそんな真剣にとらえるようなもんでもないかと。
7 ななしのよっしん
2021/02/12(金) 15:51:08 ID: p7h04O8Tht
そしてまさかのvs中谷浮上ですよ?
中谷にとっては無理ゲーな気がしないでもないが、ここを勝てばvsロペスが非常に色濃くなってくる
8 ななしのよっしん
2021/04/17(土) 04:14:44 ID: e+eVtkQzry
>>7
勝っても負けてもロペス戦はなさそう……
ロマが再戦契約持っててそれを争う1戦ってわけでもないし、ロペスからしたら「自分にとってキャリアで1番嫌だった相手がベルデホKOロマ勝利の実績引っ提げて帰ってきた」とか絶対やらないと思うわ。
勝っても特に何も得られないし
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最終更新:2025/12/10(水) 18:00
最終更新:2025/12/10(水) 17:00
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