「今のままではいけないと思います。だからこそ日本は今のままではいけないと思っている」とは、日本の環境大臣小泉進次郎の発言の一部を、日本のマスコミが切り取って報じたフレーズである。切り取られる前の全文は発見されておらず不明。
2019年9月にアメリカ合衆国ニューヨークの国連本部で行われた「気候行動サミット」に小泉進次郎環境大臣が出席した際に、マスコミへの記者会見の席で小泉氏が発言した内容の一部である。
例えば、テレビ朝日は当時このサミットにおける環境問題運動家「グレタ・トゥーンベリ」氏の演説を主題としたニュース記事にて、以下のように伝えている(強調の太字は引用者)。
温暖化対策の遅れが批判されている日本は小泉進次郎環境大臣が出席しましたが、発言の機会はなく、存在感は示せませんでした。
小泉環境大臣:「今のままではいけないと思います。だからこそ、日本は今のままではいけないと思っている」
小泉大臣は今後、日本の温暖化対策の取り組みをしっかり発信していきたいという考えを示しました。
たいていは、その方が面白いので、「思っている」までの部分を切り取って語られる。
このトートロジー的に感じられるフレーズは「馬鹿っぽい」「中身のない愚かな発言」と言ったニュアンスで世間に広まり、「進次郎構文」と呼ばれる面白ネタとして定着した。
ただし、これは元の発言の一部を切り取ったものであるという事についても注意が必要である。元の発言を報じたニュース動画では
今のままではいけないと思います。だからこそ、日本は今のままではいけないと思っていると、
といったように、「と、」に続く何かを言いかけているのだ。
だが、そこから先はマスコミが切り取ってしまったので不明なものとなっている。この先に何と言っていたのかが明確にわかる動画/音声などは残っていないようだ。
だが、この会見の場にいたNHKの記者の覚え書き的な報告記事で、この発言について触れたと思われる一節が存在する。
大臣、やはり政治家だからか、まずはグレタさんの演説での所作が印象に残ったようだ。
「若い世代に対する責任を、私も含めて、みんなが重く受け止めたと思う。日本は今のままではいけない。今のままでいいなんて、決して思っていない。日本の存在感を発揮するということが大事だ」
日本の取り組みが今のままではダメだということを感じ取ったようで、そのことをしきりに強調していた。
こちらでは「日本の存在感を発揮するということが大事だ」といった趣旨の続く言葉があったことが記されている。というか上記のテレビ朝日の記事でも、「小泉大臣は今後、日本の温暖化対策の取り組みをしっかり発信していきたいという考えを示しました」と記されている。
そのため、元の発言は「今のままではいけないと思います。だからこそ、『日本は今のままではいけないと思っている』と、『今のままでいいなんて決して思っていない』と伝えて、日本の温暖化対策の取り組みについてしっかり世界に発信していきたい。そうして日本の存在感を発揮しなければならない」といったものではなかったか、とも推定できる。もしこういった発言だったのであれば、特にトートロジーになっているわけではなく、割と「ふつう」な、「特に面白くはない」発言だったことになる。
(このほか、「今のままではいけないと思います 今のままでいいなんて決して思っていないという事をもっと言っていかなければならない」と小泉氏が言ったという内容が映っているテレビ朝日の報道番組『ワイド!スクランブル』が映るテレビ画面を撮影した写真画像もネット上で流れている[1]。ただし、この画像が加工などで捏造されたものではないとも断言できないので、情報ソースとしては参考程度にとどめておく。)
掲示板
掲示板に書き込みがありません。
急上昇ワード改
最終更新:2025/03/11(火) 20:00
最終更新:2025/03/11(火) 20:00
ウォッチリストに追加しました!
すでにウォッチリストに
入っています。
追加に失敗しました。
ほめた!
ほめるを取消しました。
ほめるに失敗しました。
ほめるの取消しに失敗しました。