北条綱高とは (ホウジョウツナタカとは) [単語記事]

「北条綱高」（ほうじょう・つなたか 1506 ～ 1585）とは、関東の戦国武将。後北条家臣。五色備の「赤備」を任された。

北条五色備
赤	北条綱高
青	富永直勝
黄	北条綱成
黒	多目元忠
白	笠原康勝

概要

北条氏綱の甥であり養子。小田原後北条氏五代全てに仕え、北条五色備の「赤備」を率いて武蔵制覇に貢献し、地黄八幡こと北条綱成に匹敵すると言われる家中屈指の名将のひとりである。アカレンジャー！

生涯

北条早雲（伊勢宗瑞）に仕えた高橋高種の子に生まれる。初名は高橋種政。父・高種は元々筑後国人高橋氏の当主であったのだが、諸事情により出奔した末に伊豆に流れ着き、早雲の家臣になったという不思議な経歴の持ち主である。

高橋氏はその後高種の弟が継ぐも子がなく、様々な人物が養子に入る。もっとも有名なのは高橋紹運であろう。

母が北条早雲の娘であったことから早雲の下で養育され、後に五色備で並び称される様になる軍師・多目元忠に師事し、大道寺氏の下で江戸城攻略戦で戦功を挙げた。この功績から後北条氏二代目・北条氏綱の養子となり、北条綱種のち北条綱高と名を改めて正式に後北条氏の一門となり、玉縄城の城代を務めた。

扇谷上杉朝定の家臣・難波田善銀の守る深大寺城を攻略し、その後は弟・高橋氏高と共に深大寺城を守る。奪還の為に来襲した難波田善銀だったが、綱高が扇谷軍を深大寺城に引き付けている間に、氏綱が河越城に進軍する。あわてて河越城へと戻ろうとする難波田善銀を綱高が追撃して大ダメージを与えた。のち、河越夜戦にも参加して扇谷上杉家にトドメをさした。

その後は、北条綱高が三鷹を、弟の高橋氏高が世田谷と言う重要地点を任されると共に、優れた武勇と（河越夜戦で別働隊を率いて活躍した）軍師・多目元忠の教えを受けた知勇兼備の将として、後北条氏の五色備のうち赤備を任され、武蔵平定に尽力。江戸城主となる。同僚で青備担当の富永直勝が戦死した第二次国府台決戦にも参加した。