危いとは、
のいずれかである。当記事では順に、
を説明する。
「あぶない」の漢字表記は、現在は基本的には常用漢字表や内閣告示「送りがなの付け方」に沿って「危ない」が正しいとされるため、正式な文書では「危い」と書かない方がよい。国語の漢字テストや漢字検定で「危い」と書くと不正解として扱われる。
ただし、過去の「あぶない」の送り仮名は定まっていなかった。
戦前の「あぶない」の送り仮名は表記がまちまちで統一されておらず[1]、「あぶない」「危ない」「危い」が混在していた(以下は青空文庫より引用、振り仮名の多くを省略)。
考えれば外道に堕ちる。動くと危ない。出来るならば鼻から呼吸もしたくない。畳から根の生えた植物のようにじっとして二週間ばかり暮して見たい。
鹿や猪や兎や亀や鼬や狸や狐が押合いへしあいして赤い蝋燭を覗きました。すると猿が、「危い危い。そんなに近よってはいけない。爆発するから」といいました。
戦後、政府から「当用漢字(現在の常用漢字の前身)」(1940年代後半)や「送りがなのつけ方」(1959年)が示され、漢字の整理と送り仮名の統一が図られた。
だが、「危ない」や「危い」という表記は当用漢字表や、内閣告示の「送りがなのつけ方(1959)」にも当初存在せず、「あぶない」の漢字表記が示されていなかった。
開始当初の当用漢字表の「危」には「あやうい」という読みはあったが、「あぶない」は掲載されていなかった。「送りがなのつけ方(1959)」にも、「危うい」という表記は掲載されていたが、「あぶない」に関しては漢字表記が載らず、ひらがなの「あぶない」が掲載されるのみだった。
この影響もあり、戦後しばらく経っても「あぶない」「危ない」「危い」という表記が混在している状態が続いた。
「あぶない」については、1955年の初版の広辞苑でも「あやうい」と同じ「危い」という表記だった[2]。他にも、「危い」が作品の題につけられた例として、1974年のキャンディーズの「危い土曜日」や、同年のアニメ『チャージマン研!』の「銀行ギャング キャロンが危い!」などが挙げられる。
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1973年に「送りがなの付け方」が改訂・告示され、下記のように「危ない」が正式な表記とされた。続いて1981年に当用漢字に代わって常用漢字が使われるようになり、そちらの表の「危」にも「あぶない」の読みが追加された。
(3) 次の語は,次に示すように送る。
(略)
明るい 危ない 危うい 大きい 少ない 小さい 冷たい 平たい
上記の改訂以降に「危ない」という送り仮名を学習した子供が大人になった平成以降では、「危い」よりも「危ない」の表記が多く見られるようになった。
ただ、昔の文章を引き継いだおみくじでは「恋愛 良い人ですが危い」等の表記が残っている場合があるなど、令和の現在でもごく稀に「危い」は見かけられる。
事故防止の看板では、上記の「昔の表記が複数あった」という理由に加えて、「な」を省略する分「危」の字を大きくすることで危険であることを視認しやすくする目的で、あえて「危い」と表記する例もある。「速度落せ」と同じ理由である。
Tsukemono様によるMMDモデルでの再現
元看板は白背景
中仙川町会の地域(東京都三鷹市中原周辺)に設置されていたとみられる看板。明後日の方向を向きながら自転車を漕いでいる人が、他の通行人の頭に前輪をぶつけてしまっている。衝突している部位の赤いマークがぶつかった衝撃の表現にも見える一方で、血しぶきにも見える。よく見ると危の字がになってしまっているなど、突っ込みどころだらけの看板である。
雑誌『VOW』で取り上げられたことで、匿名掲示板「ふたば☆ちゃんねる」の虹裏などでおもしろ画像として知られるようになった(→虹裏十傑集)が、現在この看板は現地に存在しないとされる。
この看板以外にも「危い」の看板には絵がシュールなものが見られるため、時々話題に上がることがある。
栃木県大田原市周辺に設置されている看板(※よく見られる画像の看板に書かれている「交安協須賀川支部」は大田原市の須賀川を指し、福島県須賀川市ではない)。
一見するとどういう意味なのかよくわからないという声もあるが、現地近くにある雲巌寺の住職によって「交通事故を起こすと自分自身が危険になる、つまり『俺が危い』という心構えが大事だ」という意図で書かれた言葉のようだ(参考)。
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埼玉県で多く見られる路面標示。各市町村によって場所を決めて設置されている。
埼玉県に限ってこの表記が多く見られる理由は不明だが、「な」を省略している理由については「わかりやすさを優先したため」「スペースの問題」としている。
「送りがなの付け方」でも、このように「記号的に用いる場合」は送り仮名の表記の対象としないとしているので、「危い」でも問題はない。
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https://twitter.com/kuruma_newsjp/status/1608389918614589442
「危い」には、常用外の読みとして「たかい」がある。「危」にも「高い」という意味があり、「危峰」などの熟語を作る。
ただし一般的な文章では「危い」はほとんど使われない。
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最終更新:2024/07/27(土) 23:00
最終更新:2024/07/27(土) 22:00
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