山田風太郎賞とは、KADOKAWAと角川文化振興財団が主催する文学賞。略称は「山風賞」。
最新の受賞作は、前川ほまれ『藍色時刻の君たちは』(第14回)。
2010年に創設された、わりと新しい文学賞。現在(第14回)時点の選考委員は朝井まかて、恩田陸、貴志祐介、筒井康隆、夢枕獏の5名。毎年9月に候補作が発表され、10月に決定する。
戦後日本を代表する大衆小説作家、山田風太郎。本賞は氏の独創的な作品群と、その作家的姿勢への敬意を礎に、有望な作家の作品を発掘顕彰するために創設されたものです。ミステリー、時代、SFなどジャンルを問わず、対象期間に発表され、最も面白いと評価された作品に贈られます。
とのことで、対象は若手~中堅作家の娯楽小説である(デビュー31年目の佐藤正午が受賞したりもするが)。実質的には講談社の吉川英治文学新人賞、新潮社の山本周五郎賞などとほぼ同じポジションの賞で、両賞の受賞作家は候補になるが、既に直木賞を受賞した作家は対象外らしい。
他の賞にない最大の特徴は、文学性より娯楽性を重視するスタンスを明確に打ち出しているところ。とはいえ、候補作のラインナップは他の賞と比べても、恋愛小説・普通小説があまり入ってこない程度でそれほど差がない。公式には「刊行時の判型による除外作品はありません」と書かれているが、今のところ文庫書き下ろしやノベルスが候補に入った例はない。
第4回までのうち3回で直木賞落選作が受賞するなど最初は直木賞へのカウンターという印象が強かったが、第5回以降はそういう傾向はなくなっている。第9回で受賞した真藤順丈『宝島』は、初の直木賞とのダブル受賞を達成した。
ちなみの本賞の設立が契機で、角川文庫から《山田風太郎ベストコレクション》全32冊が出ている。
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最終更新:2024/04/20(土) 04:00
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