愚民戦隊はるかっかとは、Voc@loidM@ster祭りに投稿された『卑怯戦隊うろたんだー』のパロディ曲であり、同時に、複数の制作者の手になる一連の作品のタイトルである。
様々な収穫を産み、その後も回を重ねることとなるVOCALOIDとアイドルマスターMADのコラボレーションイベント「第1回Voc@loidM@ster祭り」。その中でも一種、地味に異彩を放っていたのは愚民戦隊はるかっかである。08年9月19日0時00分、祭りの先陣を切って公開されたpotechiPの作品は、ボーカロイドファンにはおなじみの卑怯戦隊うろたんだーをベースに、アイドルマスターより天海春香を主人公に迎えて描かれる替え歌字幕PVであった。シニカルなウィットの光る原曲と小気味よいアイマス映像によるPV(そして替え歌字幕)の共演はひと言で愉快であり、直ちに数々のオマージュ作品が発表される。またボーカロイド界隈のルーツを強く反映し、瞬く間に多数の「歌ってみた」系作品を呼び込んだことは、端的にこの祭りの中で愚民戦隊はるかっかの視認性を高めた。つまり第1回Voc@loidM@ster祭りを多少なりとも視聴した人々であれば、まず間違いなくこの名前に聞き覚えはあるはずである。
この祭りが当初からボーカロイド界隈とアイマスMAD界隈の交流と融和を目的としていたとしても、愚民戦隊はるかっかがこれ程に多数の(それも多方面から)参加者を集めたことは興味深い。まさに祭りの成功を体現した枠組みと言って良いだろう。ボーカロイドファンにとってはアイマスの春香なるキャラクターが「なにやら卑怯っぽく」「妙な威厳で変な悪巧みをする」面白おかしいキャラとして親身に感じられ(だいたいあってる)、またアイマスファンは『卑怯戦隊うろたんだー』という楽曲及び世界観の存在を知り、KAITOの予想外の美声ぶりに感心し、何よりもボカロ勢、歌ってみた勢の謎の盛り上がりによってその祭り好きの性向を大いに満足させられる結果となったのである。
当時まだ(一時ほどではなかったものの)ニコマス界隈にくすぶり続けていたラディカルな原作春香至上主義が目立たなかったことが、この喜ぶべき結果に好ましい影響を与えたであろうことを追記する。それは複数開催されていた他の祭りに紛れてVoc@loidM@ster祭り自体がそれほど注目されていなかった故の僥倖であったかもしれないが、何にせよ「はるかっか」は視聴者と参加者に愛され、明るい笑いを振りまいた。今はひっそりと検索下位に佇む一連の作品たち、しかしそれを産んだ熱気とユーモア、それら日々は忘れがたい記憶として、人々の心のマイリストに仕舞われるものである。
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最終更新:2025/12/12(金) 17:00
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