手段の目的化単語

シュダンノモクテキカ

1.4千文字の記事
  • twitter
  • facebook
  • はてな
  • LINE

々には的など存在しないのだよ
的のためなら手段を選ぶな 君論の初歩だそうだがそんなことは知らないね
(中略)
世の中には手段の為ならば的を選ばないという様な どうしようもない連中も確実に存在するのだ
つまりは
とどのつまりは 々のような

-少佐(HELLSING)-

手段の目的化とは、本来の的以上に手段そのものを的にしてしまう状況である。

概要

的と手段が逆転し、的を達成する過程にこそ価値を見出した人や組織に当てはまる。

上記のセリフを放ったのは漫画HELLSING」に登場する「少佐」だが、彼の率いる組織「ミレニアム」は本来手段であるべき「軍事行動」そのものを的としており、 何らかの的を達成する為に戦争という手段を取るのではなく、戦争という手段を達成する為に何らかの的をめるという本当にどうしようもない連中であった。

しかし、この少佐ミレニアムが計画した「第二次ゼーレヴェ作戦」は、かつてドイツ軍が成し遂げられなかったイギリス本土上陸作戦遂し、ドイツ軍恐怖思い出させようという的がある。
また、少佐自身はそれとは別の最終標を密かに見据えており々には的など存在しない」等の発言は的を悟らせないための詭弁とも受け取れる。
とは言え、的を達成したところで何の見返りもない事を自覚しながらもよりも戦争を待ち望み、それを楽しんでいる事も事実なので、結局はどうしようもない連中である事に変わりはない。

現実に存在する手段の目的化

これはフィクションだけでなく、現実にも至る所に存在する。
発明や発見を二の次とした研究、労働そのものに価値をめる仕事勝利めず勝負事自体を楽しむなど例を挙げればキリがない。

趣味を楽しむために趣味に使う本や具などを集めていたはずが、気がつけばそれらを集めること自体に的が移行し、さらには集める過程そのものを的にしてしまった人もいるだろう。エロ画像収集を日課にしていたら、いつの間にか手に入れたエロ画像は見なくなっていったというバカバカしくなるような例もあるかもしれない。

しかしながら日々のトレーニングが強体を作り上げるように、的を忘れて手段に没頭する事で確実に標に近付いていく例もあるので一概に利益な行為とは言い切れない。

一方で的を忘れて手段に没頭する事を咎めるセリフもある。

おまえは反復練習の意味を履き違えている!
的は何だ? 正しい打法を身につけることだろう?
だがおまえは100という『回数』を追う事に専念し、手段が的化してしまった
それでは数をこなすうち、姿勢を崩してしまったのは至極当然だな
志の甘さが、的と手段をすり替えてしまうのだ。愚か者が陥りやすい落とし穴だぞ、気をつけろ

-ザファル(暗拳闘伝セスタス)-

上記は正しい打法を身につけるためにけという示に従った結果、本来の的を忘れてしまった子を師匠が咎めているシーンからの引用である。
したことの自己満足のみで達成感を得てしまい、本来の的である技術の向上に繋がっておらず、努が結果に結びついていない。
そして後には努したのに報われないという念だけが残ってしまう。
明確な標を掲げて日々精進している人は決して手段の目的化に陥らないように気をつけよう。

関連動画

関連項目

この記事を編集する

掲示板

おすすめトレンド

急上昇ワード改

最終更新:2023/06/03(土) 08:00

ほめられた記事

最終更新:2023/06/03(土) 08:00

ウォッチリストに追加しました!

すでにウォッチリストに
入っています。

OK

追加に失敗しました。

OK

追加にはログインが必要です。

           

ほめた!

すでにほめています。

すでにほめています。

ほめるを取消しました。

OK

ほめるに失敗しました。

OK

ほめるの取消しに失敗しました。

OK

ほめるにはログインが必要です。

タグ編集にはログインが必要です。

タグ編集には利用規約の同意が必要です。

TOP