暴れ回るフェロキドンとは (アバレマワルフェロキドンとは) [単語記事]

猛竜はどれも攻撃的だが、フェロキドンは獲物の苦痛を楽しんでいるようにも見える。

《暴れ回るフェロキドン》（あばれまわるフェロキドン）とは、マジック：ザ・ギャザリング（以下、MTG）のカードであり、対策という名の何かである。初出は2017年発売の『イクサラン』。

概要

Ram pa ging Feroc idon / 暴れ回るフェロキドン (2)(赤)

クリーチャー — 恐竜(Dinosaur)

威迫

プレイヤーはライフを得られない。

他のクリーチャーが1体戦場に出るたび、暴れ回るフェロキドンはそのクリーチャーのコントローラーに1点のダメージを与える。

3/3

引用元

3マナ3/3威迫という素でもまずまずのスペックに加え、強力な赤らしい2つの“対策能力”を備えたクリーチャー。強力なライフ回復カードや、無限のクリーチャー・トークンを生成して勝利するコンボデッキに対する“安全装置”としてデザインされた^[1]。特に、このカードがデザインされたときは《守護フェリダー》と《サヒーリ・ライ》による無限トークンコンボデッキがスタンダードで猛威を奮っており、その対策カードとして作られた^[2]。

しかし、《暴れ回るフェロキドン》が世に出るよりも早く《守護フェリダー》は禁止カードになっていた。《守護フェリダー》のいない世界では、2つの対策能力がトークン戦略やライフ回復カードといった赤単デッキの苦手とすることを無効化し、強力な赤単に対抗するための他のデッキに被害を与えてしまった。結果、2018年に《守護フェリダー》と同じくスタンダードにおける禁止カードに指定された^[3]。スタンダードで禁止されるまでの期間112日というのは歴代5位タイの短さである。

また、実は赤のスタンダード禁止カードは歴代2枚目である（1枚目は《嵐のイフリート》というアンティ関係のカード）。赤の制限カードは過去にあったが（《Wheel of Fortune》（『リバイズド』まで収録）、《Fork》（『リバイズド』まで収録。制限カードに指定されてわずか20日足らずでスタンダードから退場）、《Marton Storm gald》（『アイスエイジ』収録の伝説のクリーチャー。当時は伝説のカードは制限カードだった））、まっとうな理由で禁止指定されるのは実は初めてだったりする。

その後、ローテーションによりスタンダードで使えなくなる直前の2019年 8月に禁止解除された^[4]。スタンダードで禁止されたカードがローテーション以外で禁止解除されるのは史上初。そしてフェロキドンは自身に残された40日にも満たない月日を駆け抜け、同年10月、『イクサラン』と共にスタンダード落ちしていった。

彼のその後

『イクサラン』がスタンダード落ちした2週間半ほど後に、新たな公式フォーマット"パイオニア"が発表された^[5]。スタン落ちしたカードたちの新たな受け皿であり、より新しい範囲でのローテーションなしのフォーマットである。そこには当然強力なデッキとして《守護フェリダー》と《サヒーリ・ライ》の姿もあった。ついにフェロキドンは彼女らとの対面を果たすことができたのである。そして当初の目的通り、両者は激突する・・・・・・はずであった。