椅子の背もたれに負荷をかけ、大きく背筋を反らせる。
骨肉を通る音と薄らぐ違和感にわずかな快感を覚えながら、
視線を天井からデスクに戻した。
精神的な肩の荷は、すでに消失している。胸中はさほど片付いていないが、
それはおいおい整理されていくのだろう。
ブックスタンドに挟まった、雑に纏められた書類や本が目に留まる。
正確には、その中に有った随分分厚くなってしまった一冊。
それを引き抜き、渾然とする感情に促されるまま表紙をめくった。
この動画は、アイマス動画の制作者達が集まる「デビュー月別コミュニティ」で行われる月単位の同期合作とは異なり、2011年デビュー/再デビューを果たした作者達による「2011年デビューPVP」という一際大きな規模の合作である。この制作者たちのユニット名が「激団四季」である。「激団四季」は春組,夏組,秋組,冬組の4ユニット、そしてメドレー音源を組み立てるサウンドエンジニア及び各ユニットのサムネイルを受け持つイラストレーターから構成されている。
春夏秋冬、四季折々の風景をモチーフにしたメドレー形式のPV合作がコンセプト。 前述の各4チームは担当する季節をテーマにした楽曲をセレクトし、その季節をイメージしたim@sコラボPVを制作。 さながらミュージカル劇団のレビューのように、4本のメドレー動画を順序公開していく。
誰がどのパートを作成したかは動画投稿後に公開される。→公開されました。(2012 11/17)
アルバムを閉じる。
昔語りを楽しむには、もう遅すぎる頃合だ。
二人分のカップを受け取って水に沈めてから、二人で事務所を後にした。
分かれ道に差し掛かってから、不意に思いついて手を差し出した。
握手を交わす。笑みを交わす。
去り行く姿を見届けた後も立ち止まったまま、空を見上げた。
明日から、新しい日々が始まる。
ただ、もう少しだけ。このまま余韻に浸っていたかった。
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最終更新:2024/05/24(金) 12:00
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