釣りキチ三平とは (ツリキチサンペイとは) [単語記事]

釣りキチ三平とは、矢口高雄原作の漫画作品、およびそれを元としたテレビアニメ作品である。

概要

自然に抱かれて育った釣り好き少年・三平がさまざまな魚に挑み、さまざまな人と出会う。

魚釣りをジャンルとした作品の大家といえる作品。矢口自身が実際に釣りを体験して描かれたものであるため、漫画的な大げさな表現は除いて、おおむね釣り描写にリアリティがあり、たまに入り込んでくる「矢口高雄の釣りコーナー」で仕掛けや釣りのコツの解説が入る。そのため、当時は釣りの入門本としても十分通用した。

背景・自然風景の描写も美しく、手塚治虫に「君は背景を綺麗に描きすぎ」とツンデレ的に文句を言われたことがある。当時は釣りが何より大好きな人間を「釣りキチ（釣りキチガイの略）」と呼ぶことは珍しくなかったが、のちの時代になって言葉狩りの槍玉に挙げられた時期がある。『釣り吉さんという人間から由来してるんですよ』、という逃げ口上まで用意されたほどである。

主な登場人物

三平: 本名は三平三平（みひらさんぺい）。天才的なセンスで魚に挑む釣り好き少年で、東北弁の台詞回しが特徴。
一平じいちゃん: 三平の祖父で竹製釣竿の職人。両親の居ない三平の父代わりで、自身も渓流釣りの名手。
ユリッペ: 本名、高山ユリ。三平の年上の幼馴染で、よくケンカもしている。
魚紳さん: 本名、鮎川魚紳（あゆかわぎょしん）。サングラスをかけた風来坊の釣り好き青年。釣り大会で三平と出会って以降、重要なサブキャラとなる。
矢口高雄: 『世紀のハンサム矢口高雄』と名乗って矢口本人が（美化された姿で）登場し、釣りコーナーの解説を行う。その間本編が止まりページ稼ぎになるため、漫画内に編集担当者が出てきてよく怒られる。