食パン(しょくパン)とは、箱型に入れて焼いた四角いパンのこと。
出来上がった際は大きな固まりであるが、専門店であるパン屋などを除き小売り店では正立方体に近い大きさを1単位(1斤)として、それを食べやすい厚さにスライスした状態で販売されている。「斤」は、本来は尺貫法での重量の単位で600グラム相当だが、食パンにおいては重量よりもこの正立方体に近い1単位を表すものとして使われている。
スライスする厚さの好みは地域ごとに差がある。関東では1斤を6~8枚に切った薄めの状態がもっともポピュラーで、関西では1斤を4~5枚に切った厚めのものが好まれている。
日本では圧倒的に朝食のメニューになりやすく、昼食や夕食として食パンを食べる機会は少ない。薄切りにされた食パンをトースターなどで焼いてトーストとして食すのが一般的。他にはたまごや野菜などの具材を挟んだサンドイッチにも使われる。
総務省統計局家計調査によると2007~2009年の平均食パン消費量は近畿地方をはじめとした西日本に上位が多く、東日本に比べ西日本の方が朝食に食パンを食べる文化があるのではないかと思われる。
食パンの名前の由来は諸説あるが、「主食用のパン」→「食パン」という説と、デッサン用の消しパンと区別するために食べるためのパンを食パンとしたという説が有力。
食パンを焼き上げる過程でその外郭は硬くなり、俗に“耳”と呼ばれる部分が生成される。食用には問題ないが、歯ざわりの違いなどの理由によりサンドイッチに代表される食パンを使った料理などでは破棄されることが多い。
破棄された食パンの耳はそれ単独でまとめられ袋詰めにされて売られており、白鳥・鴨などの水鳥の餌にされる。また、貧乏生活を送っている人にとっては安価な主食として重宝されている。創作などでも貧乏の描写のひとつとして定着している。
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最終更新:2024/11/28(木) 12:00
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