Virtual Being 単語

バーチャルビーイング

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Virtual Being/Virtual Beingsバーチャルビーイング(ズ)、擬命体)とは、

  1. 英語「実質的な存在」のような意味で以前から使われている言葉。VRとは関係のないものにも使われる。
  2. Fable社が提唱したバーチャル的存在。digital influencersartificially intelligent agentsを含む。
  3. 2から発展し、バーチャルYouTuberなどを包括する概念などとして示されている言葉。現在言葉のす範囲が定まっていない。

現在、1~3の意味が混在して使われており、略称も「Veing」「Ving」「VB」「バービー」など複数存在している。

ここでは1~3について順を追って説明する。

1の概要

辞書には載っていないものの、もともとVirtual beingsという言葉は2や3の定義以前から稀に使われていた。Virtual beingsは、「Human beings(人間/人的存在)」のHumanVirtualに置き換えた単として読み取ることができる。2や3のような、新しい定義づけがされる前から、Twitterでは「存在していないが、あたかも存在しているように見えるもの」をなんとなくす言葉としての使用例が見られる。

この言葉のす範囲はかなり広く、例えば「シムピープル」「ねこあつめ」「ポケモンGO」等のキャラクターす使用例もあり、特にVRAIに限定されていない。おそらくこの意味では「たまごっち」などもVirtual beingsになるだろう。また、「データインターネット上の存在(Twitterアカウントなど)」をして「Virtual beings」を使っている例もある。さらに、virtualには「(学的な)虚像」という意味もあるため、「影絵で映ったもの」という意味での使用例もみられる。

もちろんVRキャラクターす使用例もあるものの、Virtual beingsという言葉はもともとの意味からすればそれ以外のものにも使えてしまうのである。

2の概要

2019年1月米国Fable社が提唱した言葉で、バーチャル的な存在をす。Fableの公式サイトでの説明文exitによれば、広範な分類としてのVirtual beingは

A virtual being is a character that you know isn’t real but with whom you can build a 2-way emotional relationship.

となっており、「リアルではないとわかっているが、双方向の感情的な関係を築くことができるもの」とされている。

その範囲としては、

Virtual beings range from digital influencers like Lil Miquela to artificially intelligent agents like Mica from Magic Leap.

となっており、digital influencersartificially intelligent(AI) agentsを含むとされている。

digital influencersとは、上記の文中に例として挙げられているLil Miquielaexitのようなものをす。SNS上でを持っている人物で、特に企業が宣伝的で活用することがあるものを「インフルエンサー」と呼ぶが、それがデジタルになったものが「digital influencer」である(参考exit)。ちなみに、Lil Miquielaはプロフィールには"Robot"とは書かれているが、実際にはAIではないとも考えられている(参考2exit)。公式には"Robot"としか書かれていないため、結局のところはMiquielaにAIがどの程度関与しているのかは不明。ただ、特に上記文章にはdigital influencersの方には「AI」とは書かれていないため、こちらにはAIでないものも含みうるのかもしれない。
また、artificially intelligent agentsの例としてはMicaexitが挙げられている。MicaはAIアシスタントとしても挙げられることが多く、同じAIアシスタントカテゴリにはSiriGoogle Assistant、Alexaなどが入る。ただし、それらとは異なり、Micaはそれ専用の「体」を持っている。

ただし、記事によっては前提条件として「AI」である点が挙げられているものがある。Fableの設立者であるEd Saatchi氏へのインタビュー記事でもそのように回答しているものがある。

"A virtual being is an AI-powered character with whom you build a two-way relationship," Saatchi said in an interview with the author. "It's time for us to explore the next way that we will interact with an operating system -- we're already getting there with Siri, Alexa, Cortana and Google Asssistant."

Forbes "Fable Announces 'Virtual Beings' Conference And NLP Conversational VR Experience With Lucy"(Jesse Damiani, 2019)exit

また、活動の手段はVRに限定されていない。そのため、VR軸を置かず、LINETwitterで活動しているAIキャラクター(例:Microsoftの「りんな」など)もVirtual Beingsの範囲に含まれる可性がある。さらに、今のバーチャルYouTuberとは異なり、タレント業以外にも様々な仕事を請け負うことも想定されている。

Is a virtual being only viewable in VR?

No. A virtual being’s life can be experienced through Instagram, augmented reality headsets, your iPad or iPhone, chat, Alexa, virtual reality glasses and more. Just like us virtual beings exist across many different media.

The Virtual Beings Conferenceexit

もし仮にFable社のすVirtual Beingが完成した場合、双方向対話が可かつ自的に動く仮想の人間ができあがるということになり、今後注されていくと思われる。2019年時点でFable社が開発しているのは"Whispers in the Night"というものに登場する"Lucy"というキャラクターのようだ。Lucyはもとは"The Wolves in the Walls"という本に登場していたキャラクターで、Fable社によってすでにVR化しているexit

ちなみに、日本で流行しているバーチャル的存在、「バーチャルYouTuber」などに関する記述は特に発見できない。Fable社もバーチャルYouTuberがVirtual Beingsに入るかどうかは特に想定していないのかもしれない。

3の概要

Fable社の発表があった2019年1月ごろから英語圏では2の意味で議論が進められていたが、2019年2月上旬の上記ツイートを通じて日本紹介され、多くの人に広まっていく間に「Virtual BeingはバーチャルYouTuberの換言補/上位概念である」というように解釈する人も出現した。

YouTubeという特定の媒体名を冠した「バーチャルYouTuber」の文言を使用すると、SHOWROOMなどほかの媒体を使っているものが含まれないという問題があった。そこで、これまでに多くのバーチャルYouTuber」の代替が模索されてきた。代表例として「バーチャルアイドル」や「バーチャルライバー、「バーチャルタレント」、「Vの者」など多数ある。「Virtual Being」はその中の一つとして扱われたのである。

VTuberの親カテゴリ

換言補としてだけではなく、上位概念カテゴリ補としても注されている。この場合、「Virtual YouTuber」は、その上位概念Virtual Being」に包括された下位概念として存続する。

3の定義の拡大への異論

しかし、「Virtual Being」を3.のような意味で使うことは不適切であるという摘もある。先述したFable社がすVirtual Beingsの一要素として「AI」というものがある。そのような「AI」であるバーチャルな存在も、バーチャルYouTuberとは別ジャンルとして存在できる以上、2の意味を拡大して3の意味で使うのは不適切ではないかという意見もある。

 

また、1.で述べたように、もともとの「Virtual Beings」の意味からすれば、その中にバーチャルYouTuberを含めることは十分に可である。しかし、英語圏ではVRとは関係なものも加えてVirtual beingsと呼ばれており、その上で日本でこの言葉のす範囲をどのように設定するのかという問題もある。

現在、少なくとも日本ではまだ定義確立していない状態にあり、統一したものを示すことは困難である。この記事も執筆者によって随時情報の追加や修正がされている状態なので、もし誤り・補足事項があったらページ下部の掲示板でご摘いただきたい。

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