SCP-1955-JPとは、創作サイト「SCP Foundation」に登場するSCPオブジェクトである。
オブジェクトクラスはEuclid。オブジェクト名は「やさしい子」。
SCP-1955-JP | |
基本情報 | |
---|---|
OC | Euclid |
収容場所 | --- |
著者 | rkondo_001 |
作成日 | 2018年8月10日 |
タグ | euclid scp-jp 動物 犬 生命 瞬間移動 酩酊街 |
リンク | SCP-1955-JP |
SCPテンプレート |
この子を、そちらにお送りします。
みなさんの元で一緒に暮らし、お役に立つのが夢なのです。
心優しい子ですから、みなさんのために精一杯 きっとがんばってくれるはずです。
どうか、よろしくお願いします。
SCP-1955-JPはニホンオオカミに見える実体である。年齢は1歳程度の体格をしているものの、成長速度が異様に遅く、薬品への耐性が強いといった異常性を持っている。
この実体は首元に麻素材で作られたポーチ(SCP-1955-JP-A)を首から下げており、この中から何らかの物質を出すことができるようになっている。財団確保時にはこの概要冒頭に書かれたメッセージカード以外は入っていなかった。
財団はSNSを通じてこの実体に関わる情報を捜索していたが、全て事後で関係者からもたらされる情報を聞き出し、現場の捜査をすること以上のことができていなかった。回収されたものも実体が麻のポーチから出されたペットボトルや毛布、現場に残された体毛といったところまでしか見つかっていなかった。
そして実体が行っていた行動はそのどれもが人助けであり、突発的な腹痛の対応や、逃走した犬の確保、保護者の虐待によって屋外に放置された子供の救助など、人のために何かを為そうとしていたのである。そして、賞賛や感謝を告げられるとスッと消失する。この性質のために財団はこの実体を収容することができていなかった。
ところが21回目の記録を最後に情報が途絶え、その3ヶ月後にようやく収容と相成った。…当初SNSで投稿されていた姿とは変わり果てた状態で。
これまでの報告にあったような協力的な行動は一切なく、凶暴で敵対的。全身に骨折の痕跡や重度の火傷による表皮の炭化が認められ、付着物からは灯油が検出された。目撃者だった者たちによって執拗に虐待を受けていたことが後の調査と尋問で明らかになった。該当の人物には物的証拠の押収と記憶処置、簡易な監視のもとで開放された。
本来であれば火傷によるショックで死んでいてもおかしくないほどのものだったが、未解明の能力によって辛うじて生きながらえている状態で、財団も治療を行おうとしたのだが抵抗が激しく、麻酔や鎮痛剤による効果が薄いため、現在は拘束具で暴れないようにした上で段階的に処置を施す程度に留まっている。収容プロトコルに於いてもバイタルサインを随時チェックし、容態が急変しないように注意を払っている。
そして数カ月後、麻のポーチよりメッセージカードの出現が4度認められた。
あの子はあなたと一緒にいますか?
お返事くださると幸いです。
今度、そちらにお邪魔します。
ご迷惑だったらごめんなさい、お土産もたくさんお持ちしますので…
その時がきたら、よろしくお願いします。
酩酊街からも心配になって送ってきたと推察されるのだが、なにせ状況が状況なのでこれを伝えるわけには行かず、財団もその理念から収容する以上のことができない。
原則として危険性はなく、ほっこりとさせるのが酩酊街のオブジェクトなのだがその中では非常に胸が痛くなる珍しい記事。そして人の業の深さをまざまざと見せつけられる記事でもある…
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最終更新:2024/04/25(木) 16:00
最終更新:2024/04/25(木) 16:00
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