秩
序
「ムライ」(Murai)とは、田中芳樹原作の小説・アニメ「銀河英雄伝説」に登場する自由惑星同盟軍の軍人であり、魔術師「ヤン・ウェンリー」の下で参謀長を務めた人物である。
私は万事型どうりの考えしかできない男でね。
型は提供するが、柔軟に修正を施すのは、他人に任せたいと思っている。
素行不良の問題児揃いのヤン艦隊の中で良識と秩序を担いお目付け役を務めていた人物で、高い実務処理能力と緻密さに裏づけされた判断力の持ち主ではあったが、ヤン・ウェンリーが参謀いらずだった事や、独創性に欠けると言う自身の欠点を理解していた為か、主席幕僚兼参謀長と言う立場ではあったが、専ら
自分の役割りは常識論を唱えること
と、ヤンの発言に常識的な見地からの意見を返して、ヤン・ウェンリーの作戦立案に貢献した。
※バーミリオン会戦時には、索敵計画を自ら立案し実行している。
作中の台詞よりも咳払いの数の方が多いといわれる程で、笑みを浮かべることはあっても声を出して笑うことはなく基本的に無愛想で口やかましい。
※声を演じた青野武は、自らの持ち役でもある「宇宙戦艦ヤマト」の「真田志郎」の如く沈着冷静な人物だと語っている。
しかし陰湿さは無く頭が硬いわけでもない為、ダスティ・アッテンボローやオリビエ・ポプランからは「歩く小言」と呼ばれたり、カスパー・リンツが似顔絵を描いた際に顔に秩序と書かれる等していたものの、周囲もムライの本質を理解していたのか煙たがられてるところはあるが嫌われてはいない。
※ヤン・ウェンリーは、ムライが照れ屋である事を看破していた。
宇宙暦757年生まれで、日本人もしくは日系人と思われるが、作中にはファーストネームが登場した事が無い。
宇宙暦788年に、中佐として惑星エコニアの捕虜収容所の上部機関にあたるタナトス警備区司令部にて参事官を務めた際に、とある事件を調査していたヤン・ウェンリーやフョードル・パトリチェフと出会い、惑星エコニアにて陰謀に巻き込まれた二人を事情聴取して事態を収拾する際に、見事な手並みを見せた。なおヤン・ウェンリーの第一印象は、
「秩序と規則が服を着て歩いている」
だった。
宇宙暦796年に、准将としてヤン・ウェンリーの第13艦隊の参謀長に就き、同年5月のイゼルローン要塞攻略戦や同年8月の銀河帝国領侵攻作戦や、宇宙暦796年10月のアムリッツア星域会戦に参加した。
宇宙暦797年に少将に昇進すると、同年5月のドーリア星域会戦に参加し、宇宙暦798年には、ガイエスブルグ要塞との戦いにて、ヤン・ウェンリー不在の中でイゼルローン要塞司令官を務めるアレックス・キャゼルヌを補佐した。
宇宙暦799年、バーミリオン会戦参加を前に中将に昇進し、バーミリオン会戦にてラインハルト・フォン・ローエングラムをあと一撃のところまでおいつめたところで、停戦命令に従ったヤン・ウェンリーの判断を尊重した。
自由惑星同盟と銀河帝国との間にバーラトの和約が結ばれたもののヤン・ウェンリー暗殺未遂事件に単を発した銀河帝国からの再度の宣戦布告時には、大人の宴会に参加する資格は有していたが、総参謀長チュン・ウー・チェンの指示をうけて、宴会に参加する事ができなかった自由惑星同盟軍の艦隊戦力をヤン・ウェンリーに譲渡する契約書と持って、宴会に参加できなかった者達と艦隊を率いてヤン・ウェンリーの下へと向かった。
※宴会=マル・アデッタ会戦
宇宙暦800年。ヤン・ウェンリーの不正規軍に合流し参謀長に復帰すると回廊の戦いに参加した。
うちの艦隊は逃げる演技ばかり巧くなって……
宇宙暦800年6月1日に魔術師が帰還を果たさなかった際は、悪評を承知で不平分子の取り纏め役を買って出て、不平分子達を引き連れてイゼルローン要塞を後にした。
同年11月に銀河帝国に反旗を翻したオスカー・フォン・ロイエンタールの使者としてイゼルローン要塞に赴き、ヤン・ウェンリーの一番弟子であるユリアン・ミンツの成長を見届けてイゼルローン要塞を去った。
その後、宇宙暦801年3月の「オーベルシュタインの草刈り」により収監され、ラグプール刑務所にて暴動に巻き込まれて負傷するも一命はとりとめ、シヴァ星域会戦の後に、ユリアン・ミンツと再会を果たした。
時代のひとつが終わったということだな。
ささやかなものではあったが、君や私にとってイゼルローン時代というものは確かにあった。
関連人物:銀河帝国 |
関連人物:自由惑星同盟 |
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最終更新:2024/04/28(日) 07:00
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