なるたるとは、鬼頭莫宏による漫画作品、及びそれを原作としたテレビアニメを指す。
「骸なる星、珠たる子」という文章を引用した略語をタイトルにしている。
概要
ある日、祖父母の実家に遊びに来ていた玉依シイナがヒトデのような謎の生き物「ホシ丸」に出会い、またそれがきっかけで「竜の子」、「竜骸」などと呼ばれる謎の存在、そしてそれらと「リンク」することで竜の子たちを操るさまざまな子供たちと出会い、交流を深め、時には戦う事になりながらも成長していくオムニバス形式のファンタジー作品。
思春期の少年少女の細やかな心理描写と、彼らと共にある竜の子という超常的な存在を絡めながら、竜骸の謎、そしてそれらがやがて辿り着く「竜」という存在、それらを従える子供たちの顛末に迫っていくセカイ系にも似たストーリーが描かれる。
最初期はややシリアスながらもライトなバトル物の様相を呈していたが、序盤を過ぎると戦闘そのものよりも竜の子に関わる少年少女たちの周囲との人間関係や、彼ら登場人物たちが抱える悩み、トラブルなどが「竜骸」という存在が干渉する形で描かれ、中には凄惨で陰鬱な展開も少なくない。
これはなるたる完結後の作品である「ぼくらの」も含め、陰鬱で凄惨ないわゆる「鬱展開」が鬼頭莫宏の作風として認識されがちだが、特にこのなるたるに関しては作者が後日談として「当時実際に病んでおり、無意識的に作者の精神状態が反映されたのかもしれない」と語っている。
詳しくはWikipediaを見ると分かるが、ネタバレが随所に含まれているため、一度原作を読んでから見ることをお薦めする。伏線も多いので、読み終わった後に疑問に思ったら見てみるのもいいだろう。この記事では直接的なネタバレは避ける。
単行本で全12巻で一度は絶版になるも、再販が決まり現在はニコニコ市場などでも売っている。
竜骸を手に入れた子供たちが世界を巻き込んでゆく。また、思春期の子供を描いているので、自我の成長とともに現れる中二病患者が多数存在する。イジメのシーンなども容赦なく描いているので、その中には気分が悪くなったり、グロい場面も多々ある。不幸なシーンも容赦ないので注意が必要である。
漫画では、偶数巻の悲劇というのが有名である。偶数巻で大きな悲劇・惨劇が描かれている。偶数巻を初めて読む人は覚悟して読もう。
アニメは全13話で、原作の前半部分を描いている。よって、伏線も回収せずに訳のわからぬまま終了している。アニメしか見ていない人は原作を読んでみることをお薦めする。(ただし責任はとれません。)
OPはOP詐欺と呼ばれる俗語がインターネット、特にニコ動などで定着した由来の一端としても有名。OPは一見するとハートフルな雰囲気作りがされており、OP曲もライトな曲調だが、一方で作品の内容とはかけ離れている。
このことからハートフルボッコと呼ばれることが多い。ただし、OPの随所で本編のネタバレをしているので分かる人が見れOPと合致していることがわかる。だがやはり雰囲気は完全に詐欺である。
またそれとは別に、OP曲であるこの「日曜日の太陽」自体も、フルコーラスで聞くとハートフルボッコである。
また前述したような内容にもかかわらず「キッズステーション」で最初に放映された。とても子供には見せられない。
アニメ放映をした放送局は、上記のキッズステーションによるCS放送と、TBSテレビによる関東ローカル地上波放送の製作委員会参加2局である。
なお、TBSテレビによる関東ローカル地上波放送の際には12話の一部場面がカットされた。理由は女の子2名の股間に急所攻撃をする暴力表現や、加害者の兄の惨殺など残酷表現が放送倫理上抵触する為である。ただし上記シーンは重要な場面であるため、かなり不自然なカットとなっている。
放送対象地域 | 放送局 | 放送期間 | 備考 |
---|---|---|---|
CS全国放送 | キッズステーション | 2003年7月7日~2003年9月29日 | 製作委員会参加 |
関東広域圏 | TBSテレビ |
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↑ OP曲の「日曜日の太陽」は自殺した友人の事を唄った歌である。曲の雰囲気は明るいのに・・・
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