ダーク・キメラとは、
概要
「決闘者の王国編」で闇のプレイヤーキラーが使用したカード。レベル6、攻撃力2100、守備力1900。
VS遊戯戦で登場。「バロックス」に続いて召喚されるも、一度も攻撃されずに、最終的には「闇晦ましの城」に押しつぶされた。
特筆すべきことがない、いたって地味なモンスターである。原作では……。
OCG
第1期終盤のパック、「Vol.7」(2000年1月27日発売)でOCGデビューを果たす。テキストは以下の通り。
通常モンスター
※遊戯王カードWiki より引用
星5/闇属性/悪魔族/攻1610/守1460
魔界に生息するモンスター。闇の炎をはき攻撃する。
原作と比べ、レベルがひとつ下がっている。そして何より大きいのが「攻撃力 1610 守備力 1460」である。
遊戯王に置いて、普通十の位は5か0なのだが、このカードはなんと1である。
これは、原作のプレイヤーキラーVS遊戯戦やGBのゲームシリーズでのフィールド効果が攻守30%上昇であったことからと言われる。しかし、計算してみると「攻撃力 2093 守備力 1898」と、微妙に異なる。かといって「攻撃力 1615 守備力 1462」にするともっとややこしいので仕方ないのだが。
しかし、原作ではカードに「攻撃力 2100 守備力 1900」と書かれている。
普通に使うなら同じ属性・種族で攻守の高い下級モンスター「デーモン・ソルジャー」のほうがよい。
理想
しかし、このカードはライフポイントの計算において真価を発揮する。遊戯王OCGでは基本的に下2桁は00で、せいぜい50までの計算で済む(「神の宣告」なんて知らない)。
しかし、このカードは1610なので、ライフを計算する際に6390、4780など、暗算するのが嫌になりそうな中途半端なライフを作り出せるのである。さらに「収縮」を使えば攻撃力は805となり、ライフ3975などの脳トレでもやってるのかといいたいくらいの覚えるのが大変なライフになる。つまりこのカードは面倒なライフ計算を相手にさせることで精神的なダメージを与え、戦意を喪失させるという高度なプレイングができる強力なカードなのだ。
自分がライフ計算するときに苦労しないように予めそろばんを習っておいたり、暗算が一瞬でできるスキルを身につけておきたい。デュエルの前から勝負は既に始まっているのである。
そしていざデュエル。「おろかな埋葬」のほか、闇属性ならではの「終末の騎士」、「ダーク・グレファー」を利用した高速墓地送りからの通常モンスターであることを利用した「正統なる血統」などでの特殊召喚。ここまでで相手は絶望し、サレンダーしてくることだろう。絶望しながらも希望を失わないあきらめの悪いやつにはこのカードの攻撃をお見舞いしてやろう。「収縮」とのコンボもいい。たちまち相手は戦意を失い、まともなデュエルなどできなくなるはずだ。
現実
フリーデュエルならばともかく、公式大会などでは紙にライフポイントを記録しておくことが義務付けられているほか、電卓を持っている人も多いだろうから、中途半端なライフも別に苦にせず簡単に計算できることも多い。また、中途半端なライフにされる前に簡単に戦闘破壊されて、自分だけが面倒な計算をさせられるという羽目にもなりかねない。
また、ライフ計算ミスを理由にジャッジキル(ルール違反による反則負け)を行うということも(おそらくはネタとして)よく話題にされるが、「参加者はショップデュエル大会規定・罰則規定を利用した判定の申し立てをする、またはそれを誘導してはならない」という規定に違反するため、こちらがジャッジキルされる羽目になるかもしれない(もちろん、相手が明らかなルール違反を行っていて、こちらがそれを指摘しても相手が聞き入れない場合はジャッジを交えて話をする必要があるが)。
電卓のないフリーデュエルならある程度効果はあるかもしれないが、そんなことをしていてはソリティアやワンキルとは別の方向で嫌われることになるだろう。
ちなみに、本当にライフ計算を間違えてしまったとしても、後から訂正することはなくそのままデュエルを続行することになる(もちろん、その場で気づいたならば指摘して修正するべきである)。
一応、大会規定には「メモ用紙はライフポイントの推移以外の記録を禁止する。」という規定があり、ライフポイント記録用の用紙に筆算等を行うことは禁止されている。また、別の用紙を用意したとしてもライフポイントの推移を除く一切の記録をとることを禁じる裁定が出ている。
本当に計算機を忘れてきた相手に対して仕掛けてやればあるいは効果があるかもしれないが、度が過ぎると最悪の場合「対戦相手に不快感を与えるプレイング」とみなされ罰則が適用される恐れもある。というより、こんなカードをまともに使おうと準備をしている間にやられてしまうのがオチだろう。
その他雑記
初期に登場した低能力上級モンスターたちの救済策ともいえるカード、「カオスエンドマスター」(戦闘でモンスターを破壊したときにレベル5以上で攻撃力1600以下のモンスターをデッキから特殊召喚するレベル3のチューナー)で特殊召喚できるモンスターの攻撃力の上限である1600を10だけ上回るというどうでもいいがすごい記録を持つ。
「カオスエンドマスター」になんぞ頼らない!という「ダーク・キメラ」の強い意志が見て取れる。実際には偶然だろうが
今後この記録が破られることはないだろう。
ちなみに、OCGにおいてこのカードと同様に、攻守の下二桁が00,50でないモンスターは以下の通り。
- 闇晦ましの城(920/1930)
- バロックス(1380/1530)
- カードを狩る死神(1380/1930)
- 闇魔界の覇王(2000/1530)
- 剣竜(1750/2030)
- SNo.39 希望皇ホープONE(2510/2000)
「剣竜」を除き、すべて闇のプレイヤーキラーによって使用されたモンスターである。
実用性がそれなりに高いものでは「簡易融合」から特殊召喚でき、「ワンハンドレッド・アイ・ドラゴン」のシンクロ素材になれる「バロックス」あたりだろうか。
「剣竜」は原作でダイナソー竜崎が使用したカードで、闇のプレイヤーキラーのものと異なり、原作の時点でこの能力であった。
かなり後になって、「SNo.39 希望皇ホープONE」が登場。こちらは漫画ZEXALで2501であった攻撃力が2510に修正されての登場であった。
闇のプレイヤーキラーのMADなどは今のところ確認できず、このカードの登場する動画はほとんどない。デュエル動画や架空デュエルで見かけるかどうかといったところか。
中途半端な攻守からネタにはなるが、現在絶版である。ライフ計算などで混乱しやすいカードなので、今後のトーナメントパックなどでの再録があるかも微妙なところ。中途半端なステータスにしても、主人公の切り札という立場の「SNo.39 希望皇ホープONE」のほうが目立つため、影が薄くなりそうなところ。
関連動画
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関連項目
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