概要
E217系は、JR東日本横須賀線(&東海道本線)、総武本線(総武快速線)、成田線、鹿島線、内房線、外房線、東海道線で運行する車両である。
横須賀線・総武快速線の113系の老朽化に伴う後継車両として製造された。これまでの近郊型電車は3ドア・セミクロスシートが主流だったが、この形式では増大する通勤輸送の混雑緩和を最優先事項とした(113系でも末期はオールロングシート化された車両が多く走っていた)為、209系電車をベースにした4ドア・ロングシートを中心とした設計となっているが、遠距離利用客に配慮するため9~11号車のみ、ドア間に1カ所ずつボックスシートを配置し(先頭部を除く)、その両脇に2人掛けロングシートを配置するセミクロスシートとした。ボックスシートの配置は、立席定員の減少と着席定員の増加でちょうど相殺されて乗車定員に影響が出ないよう配慮されているほか、シートピッチを113系後期車(シートピッチ改善車)や211系初期車よりも10mm拡げて1,500mm(座面間の間隔は従来の急行形や後期近郊形車両と同じ420mm)のボックスシートとする反面、窓側の肘掛けを省略して通路を広く取るなどの工夫が見られる。また二階建てグリーン車も4・5号車に2両連結されている。
最初は帯色をスカ色を巻いた電車として東海道線以外で運行していたが、その後、東海道線の113系を置き換えたり横須賀線の本数を減らしたり湘南新宿ラインの本数を増やすだの色々あって東海道線へ転属する車両もできた。
しかし、上野東京ライン開業のため、東海道線の運用から外れることになり、武蔵小杉駅の開業に伴い再び横須賀線に転属する予定となっている。
フォルムは近代的だが製造時期は最近ではなく、E~と名のつく命名法になってからの車両の中では最も古い。当時の技術で中距離の快速運用を想定した最高速度重視のギア比の為、通勤電車としては加速力が低いのが弱点。駅間の短い市川-新小岩間等では、市川で並んだ各駅停車が次の快速停車駅の新小岩でもまだ隣に居るなんて事もある。
更新工事が施工されたとはいえ、車齢は初期車で25年以上経過しており、想定される使用期間を迎えたことや老朽化が進んでいるため、2020年度より、普通車オールロングシート、グリーン車に無線LAN・全席コンセントを備えたE235系によって置き換えられることになり、2020年12月21日より運用開始、以降E217系の廃車が進められている。
スカ色
基本編成11両と付属編成4両で構成される。
2010年代になって更新車も登場した。更新車の場合、E217系のロゴの一部が消えていて、ドア上のLED表示器に運行情報、駅接近時において「まもなく(駅名)」が表示されるようになった。
東海道線とは異なり11両+4両という区切りだが、これは逗子の留置線の容量が12両(=4両×3本分)なのが原因。E235系でも11両+4両
湘南色
基本編成10両と付属編成5両で構成される。
最近になってスカ色の更新車と同様の工事が行われたようである。
以前湘南新宿ラインの新宿駅までE217系が乗り入れたことがあるが、それはスカ色の編成であり、E231系の独占状態となっている湘南新宿ラインにまだ湘南色のE217系が乗り入れたことはない。
なお、前述の通り、東海道線の運用から外され、横須賀線に再転属時し、スカ色に戻された。
前面のロゴについて
お絵カキコによる作成なので、忠実ではないが再現した場合は以下のようなものになる。
今後の予定
インドネシアに譲渡する予定があったらしいが、走ルンです車体の為か大人の事情で取りやめ、長野等での解体が進められている。E217系の置き換えは2024年度で完了の模様。
関連動画
・2014年12月25日 東京駅付近でパンタグラフ故障のため、本系列の超長大30両編成による回送が施行された
関連項目
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