タイムクライシスとは
- 1996年にナムコ(現バンダイナムコゲームス)からリリースされたアーケード用ガンシューティングゲーム(1作目/無印)である。
PS及びPS2用の家庭版もあり、こちらにはオリジナルストーリーも収録されている。 - 1のシリーズ名。動画などは1作目に限らず広く用いられている。
広義なものは タイムクライシスシリーズ の項目を参照。
ストーリー
セルシア共和国大統領の娘レイチェル・マクファーソンが誘拐された。
旧セルシア王国の王族「ガロ家」と国際的な巨大犯罪組織「ワイルド・ドッグ」が犯行声明を出し、日没までに軍事機密ファイルを渡すよう要求してきた。従わなければ娘の命はないと言う。
事態を重く見た大統領は、国際特殊諜報機関「VSSE」にレイチェルの救出を極秘裏に依頼。
そして、一人のエージェントが送り込まれた。
概要
当時のガンシューティングでは常識だった「撃たれる前に撃て」を覆し、「隠れて敵の攻撃をかわしながら撃つ」という新しいプレイスタイルを確立した作品。
同年に稼働を開始した「ザ・ハウス・オブ・ザ・デッド」とともに、後のアーケードガンシューの二大シリーズとなった。
以下のような特徴を持つ。
- 制限時間の存在
本ゲームのタイトルが「タイムクライシス」である所以。
最大60秒の持ち時間が与えられ、時間切れになると残りのライフ数に関係なくゲームオーバー。各シーンの敵を全滅させることでエクステンドし、黄兵を倒すことでもわずかに回復する。
"WAIT"の間も容赦なく時間は減っていくため、プレイヤーは常に残り時間を気にしながら敵を倒していくことになる。(例えば、あるシーンを残り1秒で突破して持ち時間が10秒回復したら、次のシーンは移動時間も含めて11秒以内に突破しなければならない。)
劇中では主人公は夕暮れ時に潜入しているので、日没まで時間がない雰囲気をうまく演出していると言える。
※2作目以降においてはライフを1つ失うものの、ゲームオーバーにはならない。 - 命中弾の区別ができない
いつ、どの弾が命中するかが全く分からない。かと言ってビビッて隠れてばかりいると時間切れでゲームオーバーになる。
攻撃が止んだ隙を狙うか、危険を承知で弾幕の中を強行突破するかはプレイヤー次第。そういった駆け引きが醍醐味の一つでもあり、映画の銃撃シーンさながらの緊張感を楽しめる。
ちなみに、赤い服を着た兵士(通称:赤兵)は、最初に高確率で命中弾を撃ってくるというお約束があり、次回作以降にも継承されている。
※2作目以降においては命中弾は発射時にエフェクトが出るようになった。 - ライフ回復
40発連続で敵や物に命中させるとライフが一つ増える。
外伝作品を除けば、ライフ回復システムがあるのはシリーズを通して本作のみ。 - スコアが存在しない
本作のみ敵を倒しても得点は入らず、純粋なクリアまでの時間がランキングに載る。 - タイムアタックモード
一つのステージを選択し、クリアまでの時間を競う。いくら攻撃を受けてもゲームオーバーにならないが、持ち時間が無くなれば問答無用で終了となる。
登場人物
- リチャード・ミラー
主人公。今回の任務に選ばれたVSSEのトップエージェント。 圧倒的な戦力差にたった一人で立ち向かう。
公式でVSSE最強の男と評され、後のシリーズでは伝説のエージェントとして各作品の主人公たちから慕われている。
寡黙な性格で、OPからEDまで一言もしゃべらない。 - レイチェル・マクファーソン
セルシア共和国大統領の娘。20年前に現大統領である父親が王政を崩壊させたため、シェルードの恨みを買い誘拐のターゲットにされてしまった。
敵
- MOZ
1面ボス。巨大犯罪組織「ワイルド・ドッグ」のメンバー。 「ムササビ」と呼ばれる近接戦闘集団を率いてリチャードに襲い掛かる。
リチャードの銃撃を受けてダウンし、挑発的なセリフを吐いたためぶん殴られてノックアウト。 しかしかろうじて生き延びており、STAGE3で再びリチャードと対峙する。 - シェルード・ガロ
2面ボス。今回の事件の首謀者であり、ガロ王家最後の生き残り。 20年前にクーデターで殺された国王の仇討ちとセルシア共和国の王政の復活を目論み、巨大犯罪組織「ワイルド・ドッグ」を雇った。
親衛隊に警護されるボンボンな身分でありながら、彼自身もまた投げナイフの達人。命中率100%のナイフを弾丸と同じスピードで投げてくる。 そこに赤兵と同じ命中率を持つ親衛隊の猛攻が加わるため、下手に顔を出すとフルボッコにされる。 ナイフを投げる瞬間のわずかな隙を狙うしかない。 - ワイルド・ドッグ
ラスボス。丸メガネとトレンチコートがトレードマークの「ワイルド・ドッグ」のリーダー。
シェルードと手を結び、レイチェルを人質にとった。
二挺拳銃、サブマシンガン、手榴弾と攻撃手段は豊富。シェルード同様、姿を見せた瞬間に命中弾を撃ってくるので必然的に早撃ち勝負になる。
追い詰められると城の起爆装置を押し、爆炎で視界を奪いながら銃撃、手榴弾、キックで反撃してくる。
最後はリチャードの銃撃でもう一つの起爆装置を落として作動させてしまい、城の崩落に巻き込まれた。
しかし完全には死なず、左腕を失いながらも生還。これ以降、ワイルド・ドッグにとってVSSEは切っても切れない因縁の相手となる。 - カンタリス
家庭版オリジナルストーリーのみ登場。ワイルド・ドッグとも取引がある武装グループ「カンタリス」の首領。外見と口調は女性的だがあくまでも性別は不明。
タイムクライシスプロジェクトタイタンにも登場する。
カンタリス兵器工場摘発編
家庭版のみに収録されているオリジナルストーリー。リゾートホテルを隠れ蓑にしたカンタリスの兵器工場に潜入し、首領の排除を任務とする。BGMもホテルをイメージしたものとなっている。
このストーリーではプレイヤーのとった行動(例として敵を倒すまでの時間や人数)によってルートが変わる。ラストボスも3パターン存在し、倒す時間によってはバッドエンドとなる。(つまりエンディングは6種類ある)
関連動画
関連項目
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